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苗場山(秡川コース・かぐらスキー場/天上の絶景)2019夏

苗場山( 上信越)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

曇り時々張れ

利用した登山口

かぐらスキー場町営駐車場  

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 湯沢インターから林道に入る箇所が分かりにくく、通り過ぎてしまいました。広い駐車場を横切って林道に入ります。

この登山記録の行程

かぐらスキー場町営駐車場(06:49)・・・和田小屋(07:11)・・[休憩 10分]・・下ノ芝(08:11)[休憩 5分]・・・中ノ芝(09:02)[休憩 10分]・・・上ノ芝(09:28)・・・神楽ヶ峰(09:51)[休憩 5分]・・・雷清水(10:21)[休憩 10分]・・・苗場山(11:25)[休憩 40分]・・・神楽ヶ峰(13:15)・・・上ノ芝(13:35)・・・下ノ芝(14:14)[休憩 5分]・・・和田小屋(15:01)・・・かぐらスキー場町営駐車場(15:18)

コース

総距離
約13.3km
累積標高差
上り約1,226m
下り約1,226m
コースタイム
標準7時間40
自己6時間53
倍率0.90

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 今年の夏山歩きは、苗場山、谷川岳の2座に決めていた。宿を確保したのは3月下旬である。その時点では7月下旬から8月上旬の天候を予測することはできなかったが、幸いなことに晴れベースの予報になっていた。7月31日の0時半に自宅を出て、山形から新潟に入り、湯沢を目指した。

 新潟市に入ったあたりで空が明るくなる。今日もよい山歩きができそうだ。新潟平野の広大な水田が広がる景色を見ながら車を走らせる。右手には角田山と弥彦山が並んで見える。小出に近づくと、左手に昨年登った越後駒ヶ岳が見えてきた。昨年のベストワンの山行だった。
 ここまで快調に進んできたが、湯沢が近くなってくると、周囲の山々の山頂部にはガスがかかり始めた。どうも苗場山周辺の天気はあまり芳しくないらしい。

 長いトンネルを抜け、湯沢インターで降りて苗場山へ向かう。国道から林道への分岐点を見逃して、数キロ進んでしまった。Uターンして分岐点を探す。分岐点は広い駐車場だった。ここを突っ切って林道に入る。約11kmの林道の大半は舗装してあり、普通乗用車でも難なく走行できる。最後のあたりで土の道に変わるが、それも長くは続かない。

 6時過ぎに駐車場に着く。数十台は止められる広い駐車場だ。今年から駐車料金500円と有料になった。料金は帰りに料金箱に入れるようだ。料金所には誰もいないので、各人の良心を信頼した仕組みのようだ。駐車場には20台ほど自家用車が止まっていた。

 6時48分に歩き始める。正規の登山道はぬかるんでいるので、和田小屋までは舗装道路を歩くことにした。周辺にはガスが満ちていて、遠くの景色はまったく見えない。夏山歩きは、早朝の霧の中を行くのがよいと思っていたが、今日は湿度が高く、あの爽やかさはない。

 和田小屋からはゲレンデを横切り、ブナの森に入る。木道が敷かれていて、さすがは百名山と感心する。少し進むと木道は終わり、木の根が露出した登山道となる。その先は岩が転がった道となり、木道、木の根、岩の混在した道が延々と続く。

 ブナとダケカンバの道は、やがてコメツガとクマザサに変わり、甘い香りを嗅ぎながら展望の開けた場所に出る。青空が見え、ここで10分ほど休憩した。今日は暑く、水分をこまめに補給しなければ熱中症になる危険性が大である。

 8時11分に下ノ芝に着く。小松原湿原の稜線が正面に見える。チシマザサの草原にコメツガが点在する景色は、会津駒ケ岳を思い出させる。空は青く、夏の景色だ。しばらくの間景色を楽しみ、岩の道を進む。クロべを見て、コメツガやヒバがまた現れると、上方にリフトの終点が見えてきた。

 リフト駅を右手に見て登っていくと、目の前が開け、中ノ芝に着く。9時2分。ここで10分ほど休憩し、水分を補給した。ここには木のテラスがあり、とても雰囲気が良い。キンコウカやニッコウキスゲ、イワイチョウが咲いている。
 
 9時28分に上ノ芝を過ぎて、9時39分に股すり岩を通過する。股を擦るほどの難所ではなく、難なく通過すると近くに神楽ケ峰が見えてきた。神楽ケ峰からは正面に苗場山が見えるらしい。だが今日はガスに覆われ、その姿を見ることはできなかった。

 しばらく粘っていても変化がないので、雷清水に下る。ここの水は冷たくておいしい。ここでもしばらく粘ってみたが、苗場山の姿を拝むことはできなかった。諦めて鞍部に下ると、そこは素晴らしい花畑だった。シモツケソウ、ウスユキソウ、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、タテヤマウツボグサ、ホタルブクロなどが所狭しと咲いている。

 花畑の鞍部からは辛い急登が続く。ここが一番の難所だろう。ガスがかかったり、少し飛んだりし、頂稜は見えない。登山道脇の花を見ながら、じっくりと登っていく。10時57分に雲尾坂を過ぎ、もう少し辛抱すると、11時15分に平らな頂稜に飛び出た。

 ここからは雲上の楽園を行く。これまでの辛い登りが嘘のように感じられる。東西南北数kmに渡る高層湿原の景観は開放的で、心が解き放たれるようだ。イワイチョウ、タテヤマリンドウ、ワタスゲの咲く木道をゆったりと進んで、11時25分に山頂に着いた。山頂はまったく展望のない平坦地である。着いても歩いてきた達成感はなく、早々に苗場山頂ヒュッテに下った。

 ヒュッテには宿泊もできるらしく、テラスには数人が寛いでいる。それを見ながら木道に進んで、四角いテラスで昼食タイムとした。今日は、そうめんと稲荷寿司である。天気の変化は思ったよりも激しく、晴れ間が見えるかと思うと、たちまち湿原がガスで覆われてしまう。

 12時5分に山頂を発つ。ワタスゲ、タテヤマリンドウ、イワイチョウの咲く湿原に別れを告げ、何度も振り返りながら木道を歩く。道は急な下りに変わり、12時39分に9合目を過ぎて花畑のある鞍部に着く。ここから登り返して雷清水で一息入れた。振り返ると苗場山はガスの中である。

 13時27分に股すり岩を越え、上ノ芝、中ノ芝を一気に下る。ここもガスで展望は利かない。14時14分に下ノ芝に着き、小休止する。登りの時に見た明るい草原は、ガスに巻かれている。

 ここからは木道、岩、木の根の下りである。岩の道では、足を置く岩を瞬間的に選び、軽快に下る。これがなかなか面白いが、そのうち足の裏が疲れてきた。下りは長く感じられ、多少疲れが出てきた頃に、ゲレンデに飛び出した。

 15時1分に和田小屋を過ぎ、駐車場には15時18分に到着した。展望は今ひとつだったが、頂稜の広大な湿原、たくさんの花、冷たくておいしい雷清水、下ノ芝、中ノ芝、上ノ芝の開放的な草原、ブナの森など見どころの多い山歩きだった。

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登った山

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