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アスレチックな二ツ箭山と猫鳴山の縦走を楽しむ

男体山、女体山、二ツ箭山、猫鳴山、月山( 東北)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 二ツ箭山入口駐車場(37.155957 140.860739)を目指す。いわき市小川町上小川字床屋沢の国道399号線沿いに無料の市営駐車場がある。 乗用車30台以上収容可能。無放流循環型の綺麗なトイレもあり。

この登山記録の行程

二ツ箭山入口駐車場(06:47)・・・男体山(08:07)・・・女体山(08:32)・・・修験台(08:56)・・・二ツ箭山(09:07)・・・猫鳴山(休憩)(10:19)・・・二ツ箭山(11:36)・・・月山(休憩)(11:49)・・・二ツ箭山入口駐車場(13:18)

コース

総距離
約15.3km
累積標高差
上り約1,210m
下り約1,209m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

岩場・鎖場大好きとして、以前から行ってみたい山があった。偶然にも先々月だったか、雑誌「ワンダーフォーゲル」の岩山特集でも紹介されていたが、目的は福島県いわきの名山「二ツ箭山(ふたつやさん)」。標高710mと低山ながらアクレチックな登山と縦走が楽しめる遊び心が凝集された素敵な山だ。
麓の集落から見上げると、男体山と女体山の鋭い岩峰が対をなしながら天高くそびえている。この様相が二ツ箭山の名前の由来になっているらしい。箭内さんという知り合いがいたが、そもそも「箭」は矢竹を意味するもので、その昔、暴れ赤猪を弓の名人が二の矢で射止めた伝説が二ツ箭山には残っている。岩山であることから修験の場でもあり、霊峰としてかつては女人禁制の山でもあった。

二ツ箭山へは、茱萸平(ぐみだいら)登山道や猫鳴山登山口側から登るコースもあるが、今回は、根本登山口コースや月山登山口コースと選択肢があって何かと便利な二ツ箭山登山駐車場を起点とする。
日の出を待って出発。今日は終日曇天なので、すっきりとした朝日は拝めなかった。
アスファルトの道を集落方面へ登っていくと、直ぐに二ツ箭山登山道入口へ到着。右に折れると月山登山口コース。それは帰路に使うとして、ここは真っすぐの根本登山口コースを進む。根本登山口コースは、更に林間コースと沢コース、そして尾根コースの3つに分岐しているが、目的はもちろん鎖場の多い尾根コースを選択する。
沢コースの分岐からいきなり急斜面が現れる。直登し一気に尾根まで登るコースだ。登っていくと巨大な岩がゴロゴロしている最初の鎖場に到着。でも、ここの鎖は、斜めになった岩の上を進むための補助のようなもので、普通のバランス感覚さえあれば使わなくても問題はない。
尾根伝いに入ると、大きな岩が目立つようになり、徐々にアスレチック感が増してくる。
男体山の手前で鎖場コースと巻コースに分かれる。勿論、躊躇せずに鎖場コースを進む。もっとも後で一周巡ってみたが、巻コースもそこそこ鎖場もあって全く安全という訳ではなかった。実際に鎖場の一つにまだ新しい菊の花束が飾られていたが、大したレベルではないにせよ、なめると死に至る場合もあるということだ。
男体山の真下に到着。ちょうど男体山と女体山の岩峰に挟まれた溝のような場所を、30m程登る鎖場となっている。妙義山ほどではないが、ほぼほぼ垂直のコースで面白い。登りきると、男体山と女体山のコルに出る。右が男体山、左が女体山。
それぞれ柱のような岩峰で垂直に立ち上がっているので本当に登れるのか?と思う。まずは男体山の方から登り口を探す。巻コースの方に少し戻ったところに鎖場を見つけた。ここも結構な高さの鎖場で登り甲斐がある。体の位置を変えながら登っていく必要があるので、先ほどの鎖場より変化があって楽しい。ただ、寒さで鎖が氷のように冷たく、手袋越しでも強く握れなかった。ここは慎重に。。。
登りきると絶景が待っていた。意外に広い空間があって看板と小さな祠が設置されていた。看板はかなり古いものなのか、こすれて文字が消えていた。
こういう場所で絶景を眺める時は、なんとなく腰に手を当てながら佇むポーズが似合う。街並みがよく見渡せる。街並みの右側にはなだらかな山があり、頂に建造物が見えた。先だって歩いたいわき七峰の最後の山「水石山」だ。その奥には湯ノ岳も見える。
降って巻コースから鎖場コースをもう一周してから女体山へ登る。女体山の方は鎖場を使わなくても登れるが、もちろんここでも鎖場を選択するが、男体山の鎖場に比べると大した危険個所はない。
女体山の方が637mと若干高く、男体山(633m)が見下ろせる。かかぁ天下の山ということか。那須連山や磐梯山等の遠くの山々もよく見渡せた。
全体的にコンパクトな山なので、メインの鎖場イベントもあっという間に終わってしまった。ここから先はモードを変えて縦走を楽しむこととする。
二ツ箭山の山頂を目指す前に、少し下ってマップにあった修験台なるものを見物してくる。看板らしいものがなくて結局どれが修験台なのかよく分からなかったが、地図から判断した場所にそれっぽい大きな岩があったので、個人的にそれを修験台に認定してコースに戻る。たぶん、間違ってはいないと思う。だた修験台=岩とは限らないが。。。
二ツ箭山の山頂(709.7m)は樹に囲まれた中に三角点が設置されていた。樹々の間に、うっすらと猫鳴山を見ることができた。折角なので休憩もそこそこに向かってみることにした。
そのまま登山道を降っていくと林道に出る。二ツ箭山登山口の看板が設置されていて、林道を挟んだ反対側には猫鳴山登山口と書かれた看板がある。猫鳴山まではそこそこ距離があるが、全体的になだらかなコースでよく整備されていて歩きやすい。いわき七峰縦走もそうだったが、この周辺にはトレイルランに向いたコースが多いようだ。
猫鳴山の山頂は登山コースから少し藪に入ったところにある。標高820m。二ツ箭山以上にまったくもって眺望がないが、樹々に囲まれ冷たい風を遮ることができたので、休憩も兼ねて軽く食事をとる。
そのまま屹兎屋山経由で反時計回りに周遊するのもいいかと思ったが、月山に行きたかったのと、あまりにも猫鳴山までの縦走路が心地よかったので、ピストンで戻ることにする。
ただ、完全に同じルートでは芸がないと、猫鳴山登山口まで戻ったところで、そのまま二ツ箭山には登り返さずに、林道を降ってから別な尾根で二ツ箭山へ直登する。真っすぐに斜面を登っていく道で、急登好きにはたまらなくいい感じだ。
二ツ箭山を得て次は月山を目指す。
山と名前がついているが尾根伝いに下っていくと途中にある見晴らしの良いピークに月山と名付けたという印象を受けた。ここの縦走路もとても歩きやすく心地よい。
月山に到着。岩の上に祠があったのでお参りをする。せり出した岩の上に立ってみると、男体山と女体山の2つの岩峰が競うように立っているのが見えた。奥久慈男体山(茨城)の雰囲気に似ている。
縦走途中、二ツ箭山のあちこちにシロヤシオの木を見かけた。春になるとさぞ綺麗な花を見ることができるのだろう。また、その頃に来てみたいものだ。。。。
と気持ちよくここで閉めようと思っていたが、最後の最後で大失敗をする。尾根を降って林道に出たところで、大人しく林道を歩けばよいものを、蛇行する林道で遠回りするのも馬鹿らしいとそのまま藪漕ぎで山に突っ込んだのが大間違い。激しい藪をかわし、たどり着いたところが沼地跡。地面が沈み込むので迂回したらイバラと「ひっつき虫」(種がズボンなどに引っ付く植物)地獄。これが本当に地獄で衣服はボロボロになるし、体中にひっつき虫がこびり付くし散々な目にあった。
気を取り直して、下山後は前回好評だったいわき湯本温泉に立ち寄る。チョイスしたのは駅前の「湯本駅前みゆきの湯」。300円の共同浴場でここはここで良い感じではあったが、個人的にはやはり「さはこの湯公衆浴場」がお勧め。

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みんなのコメント

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  • なんで対照な言葉って男と女になんでしょう?太陽山と風山とか、兄山とか弟山とか、昨日山とか明日山とか・・・((#^.^#))ダメかな。

  • それはロマンだね。太陽と風でも、昨日と明日でもロマンはない。ロマンがないと冒険も始まらないのだ。
    なんてね。

登った山

二ツ箭山

二ツ箭山

710m

よく似たコース

二ツ箭山 福島県

沢、岩場、尾根歩きを楽しむいわき随一の明峰

最適日数
日帰り
コースタイプ
周回
歩行時間
3時間10分
難易度
コース定数
13
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