登山記録詳細

ハイキング
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泥濘と強風の丹沢主脈(塔ノ岳〜檜洞丸)縦走 ワンデイ・ウインターハイク 塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳、檜洞丸(関東)
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記録したユーザー

モンターニャ さん

この登山記録の行程

大倉(07:49)・・・観音茶屋・・・雑事場ノ平・・・駒止茶屋・・・小草平・・・茅場平・・・花立山荘(09:14)[休憩 3分]・・・金冷シ・・・塔ノ岳(09:36)[休憩 12分]・・・丹沢山(10:22)[休憩 12分]・・・棚沢ノ頭(11:08)[休憩 3分]・・・蛭ヶ岳(11:38)[休憩 30分]・・・臼ヶ岳・・・金山谷乗越(13:32)[休憩 15分]・・・檜洞丸(14:10)[休憩 10分]・・・石棚山稜分岐・・・展望園地・・・ゴーラ沢出合(15:11)[休憩 5分]・・・西丹沢ビジターセンター(15:42)

総距離 約20.9km 累積標高差 上り:約2,755m
下り:約2,502m
コースタイム 標準:13時間20分
自己:6時間23分
コースタイム倍率 0.48
鴨沢から雲取山に登って三峯神社に降りるつもりが、寝坊して計画変更。塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳、檜洞丸の丹沢主脈+主稜を歩きとおすのは体力的にきついのがわかっているから気が進まなかったが、バタバタと装備を整えながら他にプランを思いつかなかった。
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○ 概略
晴天だが風あり、ゴーッという音とともに強く吹く。鬼ヶ岩付近や蛭ヶ岳からの降りで突風に吹かれたときにはバランスを崩しそうになり焦った。おかげで寒く、富士山はピッカリ見えた。塔ノ岳~丹沢山~蛭ヶ岳の稜線は融雪で激しくぬかるんでおり10%増しで体力を消耗した印象。蛭ヶ岳~檜洞丸間は木道や階段が少なくなり趣のある山歩きを楽しめるが、登降を繰り返すので足にくる。最後の檜洞丸の登りは脚が動かず泣きながら帰ろうかと思った。
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○ プロローグ
今日は長く歩くと決めていた。プランは鴨沢から雲取山に登って三峯神社に降りるコース。しかし例によって前夜遅くまで飲食し03時半に起きることができず、初見の三峰ルートは見送ることにする。パッキングしたり登山計画を出しなおしたりしながら丹沢を縦走することに決めるが、ヒドい目に遭うのが確定してスタート前から憂鬱だった。
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○ 塔ノ岳まで
小田急線の車内からすでにハイカーでいっぱい。先週までの登山口への交通機関の様子とまるで異なり、渋沢駅から大倉バス停までは増発の臨時バスに乗った。
ベースレイヤーの重ね着にグローブ、ヘルメット、起毛タイツにショートパンツの格好で歩き出すが、大倉尾根の下部ではこれでも暑く汗をかきながらの登りになる。ヘルメットの装着感が硬く、頭を叩くとゴンゴンとダイレクトにひびく。はずして洗濯したインナーパッドを付け忘れたのだが、得意の忘れ物にしてはかわいいほうだろう。
やがて前方にベスト型のパック姿の長身のランナーが目に入る。がつがつと歩かずハイカーたちの流れに乗り、抜けるところで抜いてゆくスピードだった。登りがあまり得意ではないのか、それともランナーさんたちがよくやるように麓の街から登山口まで走り、引き続きの登りなのかもしれない。距離がありながらも引っ張ってもらう形になり、やがて直後を歩くようになり、花立山荘の手前で抜いたと記憶する。塔ノ岳山頂まで1時間50分を切ったのははじめてだったが、良いペースメーカーになってもらった。
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○丹沢山を経て蛭ヶ岳まで
大倉尾根の上部から風が強くなり、体感温度が急激に下がる。富士山方向から吹き付けるので反対側のヤブの影でバラクルバをかぶり、ソフトシェルを着用し、ホッカイロをポケットに入れた。
日高~龍ヶ馬場を、先に出発したらしいランナーをふたたび遠くに眺めながらの登降になる。素足にショートパンツのスタイルで風に吹かれて寒くないのだろうかと思う。それまでと違うのは間に足速のハイカーが入っていることで、幅広に構えたストックに体重を預けながらハイペースで登りをこなしている。なるほど、あんなふうに使えば脚の負担を減らせるんだなあと眺めながら、ただしストックを持つ気はさらさらない。ハイカーがランナーを抜き、こちらがランナーを抜きハイカーの直後についた。それぞれコースを尋ねるとランナーは「蛭ヶ岳まで」、ハイカーは「丹沢山まで」とのことだった。ハイカーさんは強めのアクションで登り降りする。先の長いこちらはなるべく影響を受けないように、ピッチを抑えておとなしく歩くことを心がけたが、この展開ではどうしても引っ張られてしまったようだ。
丹沢山頂では山小屋の風下にまわって一服する。小屋番さんらしき人が出てきておなじようにタバコに火をつけていたが、薄着なのに驚いた。とにかく強い風が体感温度を低くしている。
休憩しているランナーの脇を通り、こんどは蛭ヶ岳にむかって先発する。塔ノ岳以降は融雪後のぬかるみがひどく、やたらと滑り靴底が重い。「植生保護のため登山道以外には立ち入らぬよう」看板が所々に立っているが、たまらず左右のササ原に上がって通過した場所もあった。踏み跡さえついていたからおなじように泣かされたハイカーが多かったのだろう。強風に吹かれながら鬼ヶ岩を慎重に通過し、泥濘でシューズを泥だらけにしながら蛭ヶ岳山頂に着く。
山小屋わきの窪地に風除けをみつけて休憩する。ハンガーノック気味なので菓子パンをほおばり一服し、それでも寒く山小屋の休憩室にもぐりこむ。隣り合った二人組みが平丸からのピストンだと聞こえバスの時間をたずねると、16時だという。正午から降りはじめたら平丸には14時すぎには着いてしまう。道志街道のバス停で2時間待つ気には到底なれず、三ケ木までの7kmを歩くことになるだろう。やっぱり蛭ヶ岳に向かうしかないのか。重い腰を上げて外へ出る。外で休憩していたらしいランナーさんと再び会い(この耐寒力には驚嘆した)、少し話をした。蛭ヶ岳まで一緒に行きませんか、と誘ってみたがw「いちどやってみたいとは思ってるんですけどね」との返事で、自分で選んだコースは一人で苦労するのが道理のようだ。
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○ 檜洞丸
蛭ヶ岳からさきは山の様子が一変する。階段や木道が少なくなり、自然林のなかを行くトレイルは登降を繰り返す。じぶんの中では丹沢というより、両神山あたりの奥秩父のイメージに近い。
道中のオーバーペースがここにきて祟る。蛭ヶ岳から標高差200m少しを急降下し、登り返しで左脚がつった。右脚もいっぱいいっぱいなので風の当たらない陽だまりで入念にゆすり、さすって治す。金山谷乗越付近の崩壊地は風の影響が少なく助かった。意外だったのは檜洞丸からやってくるハイカーの多さで、一人・二人・二人・三人・一人とすれ違った。月曜も連休だから蛭ヶ岳山荘に一泊するのだろう。
檜洞丸への300mの登りは本当に参った。山容が丸く頂上の見当をつけにくい。過去に「あのあたりか」の期待が裏切られ「まだ上がある」疲労5割り増しを経験しているから何も考えずに脚を運ぶが、九十九折を登っては休む、登っては休むして極地登山の記録映画みないなザマで山頂にたどり着いた。
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○ エピローグ
檜洞丸からの下降も難しい。急降下の連続で休める場所があまりない。子供連れのパーティを見かけたがここを登り降りするなんて凄いなと思う。「デザートは別腹」ではないが、どんなに疲労しても降りは重心移動でスムース・スピーディにやってきたつもりの自信がみごとに打ち砕かれる。ヘロヘロでゴーラ沢に降り、ビジターセンターのバス停にずらりと並んだハイカーたちに物珍しげに眺められたのはヘルメットをかぶっていたからだろう。麓の「桜祭り」の渋滞で遅延が生じたバスに定刻を過ぎて拾ってもらい、車中疲れきって眠りに落ちたり目覚めたりしながら「帰ったら忘れないうちにインナーパッドをつけておこう」などとうつらうつら思った。
(了)

登山中の画像
登山画像
大倉尾根。天気が良くまだ風もなくハイキング日…
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花立山荘の「おしるこ」の看板と富士山。このへ…
登山画像
風が強いので富士がくっきり。縦走路に入ってか…
登山画像
尊仏山荘と山名標識@塔ノ岳
登山画像
丹沢山頂。
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蛭ヶ岳を目指す。
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トレイルの様子。マナー違反だがぬかるみを避け…
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始終「ゴーッ」という音とともに風が吹きつける。
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蛭ヶ岳山頂。
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臼ヶ岳付近の、トレイルが右に90度曲がる地点。
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金山谷乗越付近の崩壊地をゆく。
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正面に檜洞丸を眺めながら。最後がキツいんだよ…
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檜洞丸山頂
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ゴーラ沢出合い。
この山行での装備
【その他】 サロモンのX Ultra3とモンベルのストレッチゲイター。テスラの冬用起毛タイツにユニクロのショートパンツ。テスラの冬用起毛インナーにマウンテン・ハードウェアのロングシャツ、ペツルのヘルメット、ノーブランドのロンググローブ(以上大倉尾根)、主脈に上がってからはマムートのソフトシェルにモンベルの薄手バラクルバを着用。ザックはロウアルパインの25リッターにモンベルのギアホルダーを外付け、雨具・チェーンアイゼン・ユニクロのライトダウン・ロールペーパー・ヘッドランプ・スマホ・バッテリー充電器と予備電池・ボイスレコーダー・ココヘリ発信機・地図、カロリーメイト3パック、菓子パン、下山後の着替え一式。キャメルバックのハイドレーションに薄めのスポーツドリンク1.5リッター(残量0.5L)。スタート時重量6.7kg
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