行程・コース
この登山記録の行程
西丹沢ビジターセンター(08:46)・・・ツツジ新道入口(08:53)・・・用木沢出合(09:08)・・・犬越路(10:18)[休憩 10分]・・・矢駄尾根分岐(12:12)・・・檜洞丸(13:01)[休憩 15分]・・・石棚山稜分岐・・・展望園地(14:13)・・・ゴーラ沢出合(14:49)[休憩 5分]・・・西丹沢ビジターセンター(15:32)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
緊急事態宣言、迫る梅雨入り、花のシーズンで混雑必至の山域・・・。いろいろ思い悩みましたが、やはり登ってしまいました。シロヤシオ開花期の西丹沢が混むのは分かっていたので、長澤背稜を計画していたのですが、天候に自信が持てず、出発直前でプランBに変更。まさかこの日が山開きとは知らず、箒沢あたりから切れ目なく路上駐車の列を見た時には、これは大変なところに飛び込んでしまったと思いました。
前後の人々がツツジ新道に向かうのをみて、計画通り犬越路に進む逆コースを選択。幸い、犬越路に向かう登山者は私と希少な昆虫採集をするという青年のみ。ただ、白石オートキャンプ場から先は通行禁止との掲示。「毒を食らわば皿まで」なんて言葉を思い浮かべながら前に進みます。用木沢出合にもこの先通行禁止との掲示。前年の台風の影響か、林道が一部陥没(グレイチングが渡されていた)していたり、沢筋が荒れていたりしましたが支障なく歩いてしまいました。
犬越路避難小屋前のテーブルで一休み。この日は上部にガスがまとわりつき展望には恵まれませんでしたが、檜洞丸方向から十数人の方々がさんさんごご降ってきます。聞けばシロヤシオ目当ての大混雑を見越して、早朝からツツジ新道を上ってきたとのこと。標高1200mあたりからシロヤシオの花を見かけますが、ほとんど落花しています。事前に見ごろは1500mあたりと目安をつけていましたから構わず標高を稼ぎますが、登っても登っても落花が目立つ株ばかり。流石に焦りました。それと、花付きは良いのですが、スッキリと花びらが延び広がったものが少なく、小粒という印象を受けますし、花びらも傷んでいるものが多い。標高1450mで蕾をたくさんつけた株を見つけ、もしかしたら開花期を過ぎているのではなく、数日来の強い風雨によって花が傷んでしまったのかもと思い至りました。
小笄ー大笄間の鎖場を上り、熊笹ノ峰を超えてもなお、会心のシロヤシオに出会えません。ガスに巻かれる丹沢もちょっと幻想的だし、もっと多くのブナに覆われていたはずの西丹沢は霧林帯とも呼ばれたのではなかったっけ、トウゴクミツバツツジも綺麗だななどと思いつつ、なおも登るとコバイケイソウが見えてきて檜洞丸山頂に近づいたことがわかります。これは流石に厳しいかなと思っていると、たわわに白い花をつけたシロヤシオの大株がいくつも固まっています。花びらもピンと伸び、瑞々しく、これぞ見頃のシロヤシオでした。と、一瞬ですが光が差し、花々がひときわ輝きます。標高1540m、報われた一瞬でした。ここでランチとも考えたのですが、さすがに人も集まっており、ゆっくり静かに邂逅というわけにもいきません。けれども、今日最高の花を前に同好の士としばしシロヤシオの魅力を語り合います。まあ、どちらが彼女にぞっこんかを語り合うわけですね。
檜洞丸山頂は、大勢の登山者で賑わっており、そそくさとパンを齧ってランチとし、早々に立ち去ります。この日は西丹沢に目的地を変更した時点で混雑を覚悟したので、ストーブを持ってきませんでしたが、正解。ツツジ新道よりも石棚山稜の方がシロヤシオの状態が良いとのみみより情報もいただいたのですが、急いでツツジ新道を下れば予定より早いバスに間に合いそうだし、筋力が低下した足も心配だったので、ツツジ新道を進みました。ここも名所だけあって素晴らしいシロヤシオのトンネルですが、いかんせん人が多く、じっくり向き合うのは難しかったですね。
一本前の15:40西丹沢VC発のバスは増発も出て、座って帰ることができました。
美しいシロヤシオに逢えましたが、どこか後ろめたい気分を抱えたままだと、心の底から喜ぶことはないですね。また、混雑を避けなければ、心静かに花と向き合うことも困難です。いずれも分かっていたことですが、妥協も良し悪しといったところです。
今シーズンは、昨シーズンに続いて花付きが良かったと思います。私の6年余りの経験では、2年連続で当たり年というのは初めてです。気兼ねなく山に登れなかったここ2シーズンが連続で当たり年とは・・・。
用木沢は多少荒れていましたが、歩行に支障をきたすほどには思われませんでした。また、ゴーラ沢共々、梅雨の走りのような降雨が続いたにもかかわらず、水量は多くなく、渡渉も困難を感じませんでした。ただ、濡れた木道は滑りやすいので要注意。私は下りの濡れた木道で一度尻餅をつきました。
コース定数35、小笄ー大笄間などに鎖場(注意さえすれば困難ではない)もあり、主観的グレードB。
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