• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

西丹沢にシロヤシオを訪ねる (4B)

檜洞丸( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

行程・コース

天候

曇りのち霧

利用した登山口

西丹沢ビジターセンター  

登山口へのアクセス

バス
その他: 新松田駅から西丹沢ビジターセンター行きバス
7:20は満員で乗り切れず、7:30のバスに乗車

この登山記録の行程

西丹沢ビジターセンター(08:46)・・・ツツジ新道入口(08:53)・・・用木沢出合(09:08)・・・犬越路(10:18)[休憩 10分]・・・矢駄尾根分岐(12:12)・・・檜洞丸(13:01)[休憩 15分]・・・石棚山稜分岐・・・展望園地(14:13)・・・ゴーラ沢出合(14:49)[休憩 5分]・・・西丹沢ビジターセンター(15:32)

コース

総距離
約12.3km
累積標高差
上り約1,510m
下り約1,510m
コースタイム
標準7時間50
自己6時間16
倍率0.80

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

緊急事態宣言、迫る梅雨入り、花のシーズンで混雑必至の山域・・・。いろいろ思い悩みましたが、やはり登ってしまいました。シロヤシオ開花期の西丹沢が混むのは分かっていたので、長澤背稜を計画していたのですが、天候に自信が持てず、出発直前でプランBに変更。まさかこの日が山開きとは知らず、箒沢あたりから切れ目なく路上駐車の列を見た時には、これは大変なところに飛び込んでしまったと思いました。

前後の人々がツツジ新道に向かうのをみて、計画通り犬越路に進む逆コースを選択。幸い、犬越路に向かう登山者は私と希少な昆虫採集をするという青年のみ。ただ、白石オートキャンプ場から先は通行禁止との掲示。「毒を食らわば皿まで」なんて言葉を思い浮かべながら前に進みます。用木沢出合にもこの先通行禁止との掲示。前年の台風の影響か、林道が一部陥没(グレイチングが渡されていた)していたり、沢筋が荒れていたりしましたが支障なく歩いてしまいました。

犬越路避難小屋前のテーブルで一休み。この日は上部にガスがまとわりつき展望には恵まれませんでしたが、檜洞丸方向から十数人の方々がさんさんごご降ってきます。聞けばシロヤシオ目当ての大混雑を見越して、早朝からツツジ新道を上ってきたとのこと。標高1200mあたりからシロヤシオの花を見かけますが、ほとんど落花しています。事前に見ごろは1500mあたりと目安をつけていましたから構わず標高を稼ぎますが、登っても登っても落花が目立つ株ばかり。流石に焦りました。それと、花付きは良いのですが、スッキリと花びらが延び広がったものが少なく、小粒という印象を受けますし、花びらも傷んでいるものが多い。標高1450mで蕾をたくさんつけた株を見つけ、もしかしたら開花期を過ぎているのではなく、数日来の強い風雨によって花が傷んでしまったのかもと思い至りました。

小笄ー大笄間の鎖場を上り、熊笹ノ峰を超えてもなお、会心のシロヤシオに出会えません。ガスに巻かれる丹沢もちょっと幻想的だし、もっと多くのブナに覆われていたはずの西丹沢は霧林帯とも呼ばれたのではなかったっけ、トウゴクミツバツツジも綺麗だななどと思いつつ、なおも登るとコバイケイソウが見えてきて檜洞丸山頂に近づいたことがわかります。これは流石に厳しいかなと思っていると、たわわに白い花をつけたシロヤシオの大株がいくつも固まっています。花びらもピンと伸び、瑞々しく、これぞ見頃のシロヤシオでした。と、一瞬ですが光が差し、花々がひときわ輝きます。標高1540m、報われた一瞬でした。ここでランチとも考えたのですが、さすがに人も集まっており、ゆっくり静かに邂逅というわけにもいきません。けれども、今日最高の花を前に同好の士としばしシロヤシオの魅力を語り合います。まあ、どちらが彼女にぞっこんかを語り合うわけですね。

檜洞丸山頂は、大勢の登山者で賑わっており、そそくさとパンを齧ってランチとし、早々に立ち去ります。この日は西丹沢に目的地を変更した時点で混雑を覚悟したので、ストーブを持ってきませんでしたが、正解。ツツジ新道よりも石棚山稜の方がシロヤシオの状態が良いとのみみより情報もいただいたのですが、急いでツツジ新道を下れば予定より早いバスに間に合いそうだし、筋力が低下した足も心配だったので、ツツジ新道を進みました。ここも名所だけあって素晴らしいシロヤシオのトンネルですが、いかんせん人が多く、じっくり向き合うのは難しかったですね。

一本前の15:40西丹沢VC発のバスは増発も出て、座って帰ることができました。

美しいシロヤシオに逢えましたが、どこか後ろめたい気分を抱えたままだと、心の底から喜ぶことはないですね。また、混雑を避けなければ、心静かに花と向き合うことも困難です。いずれも分かっていたことですが、妥協も良し悪しといったところです。

今シーズンは、昨シーズンに続いて花付きが良かったと思います。私の6年余りの経験では、2年連続で当たり年というのは初めてです。気兼ねなく山に登れなかったここ2シーズンが連続で当たり年とは・・・。

用木沢は多少荒れていましたが、歩行に支障をきたすほどには思われませんでした。また、ゴーラ沢共々、梅雨の走りのような降雨が続いたにもかかわらず、水量は多くなく、渡渉も困難を感じませんでした。ただ、濡れた木道は滑りやすいので要注意。私は下りの濡れた木道で一度尻餅をつきました。

コース定数35、小笄ー大笄間などに鎖場(注意さえすれば困難ではない)もあり、主観的グレードB。

続きを読む

フォトギャラリー:47枚

白石キャンプ場から先は通行止めとなっていたが・・・

用木沢出合にも通行止めの警告

すみません。進んじゃいます

沢沿いのルートは確かに荒れ気味

犬越路からの眺望。午前10路半で檜洞丸方面から降ってくる登山者多数とすれ違う。みなさん混雑を予想して、早朝から行動したらしい。

標高1200あたりからシロヤシオが開花しているが、ほとんど落ちている

主役は開花の遅いトウゴクミツバツツジに移ったのか?

小笄から大笄の間は鎖場もあるので通過に注意

確かに咲いているのだが、落ちているものが多い

ここ数日の強い風雨に吹き散らされたか・・・

ガスに巻かれる時間も長かったが、霧の丹沢も良い

標高を上げていくと状態が良い株も

標高1470mあたりでも蕾の株も。とすると状態が悪いのは、開花期を過ぎたからではなく風雨の影響か?

花付きはいいのだけれども、スッキリとのび広がった花が少ない印象

稜線では終始ガスに巻かれたが、それも丹沢らしくて良い。

バイケイソウが出てくると檜洞丸山頂もすぐ

霧の彼方へ

小粒な印象を受けるのは、花が開ききっていないため?

おお、これはスッキリと開いて、美しい!

標高1550あたりで、一瞬の日差しに輝くシロヤシオ!

今日一番素敵な花です

檜洞丸山頂は大勢の登山者。ストーブを持ってこなくて正解。そそくさとパンを食べて出発。

山神にもご挨拶

静かであろう石棚山稜を下るか迷ったが、当初の予定通りツツジ新道を下る

ツツジ新道を上って行く登山者。大人気。ただですね、20人を超えるようなグループ登山でノロノロ道を塞ぐのは、リーダーの常識を疑っちゃうんですよね。

ゴーラ沢まで降りてくると、晴れ間。渡渉も問題なし

すべての写真を見る

装備・携行品

みんなのコメント

ログインして登山記録にコメントや質問を残しましょう

  • あらら 行っちゃったんですね!!

    山開き皆さんの記録で知りましたが まったく知らないで帰ってきました。
    檜洞丸は 混雑は予想できたので 避けて 畔ケ丸 それでも下りで30人位と
    出会いましたが・・・ 登りは登山道を避けたこともあり誰とも会いませんでした。
    本当は下山もバリエーションの予定だったんだけど ヒルが出るようだったので
    素直に下りました。

    下山後は 路駐の車の列にびっくり 駐禁50台位は切られていたのではないのかな??

     

  • すてぱんさん、こんにちは。


    激混みのようですが本命楽しまれたようで、何よりです。

    此方は、連休から低めの気温でよしよしと思っておりましたが・・・
    予定ルートは再延長で無駄な有給消化となりそうで、駄目なら来季のレコで頑張らさせていただきます。

  • いっき さん、コメントありがとうございます。

    はい、結局登ってしまいました。いっきさんも畦ヶ丸に同じ日に登られたのですね。バリエーションルートを登られるとはさすがです。私の実力では人混みをなるべく避けてシロヤシオに邂逅しようとすると、長沢背稜なのですが・・・

    山開きのせいなのか、外出自粛疲れでオートキャンプに訪れた方が多かったのか、ツツジ新道を目指す人も含め非常に数が多かったです。帰りに渋滞に巻き込まれたら厄介だと思い、石棚山稜を進む案もパスして、コースタイムの短いツツジ新道を下ってしまいました。

  • てんてん さん、こんにちは。

    緊急事態宣言が延長され、再延長も議論される中で山登りに向かうことには、迷いもありました。

    4月以降の気温の推移は、ご指摘の通り平年並みでシロヤシオの開花標高の上昇も足踏み気味だったのではないかと推察します。3月末の時点では、暖かく開花が早かった2018年並みかそれ以上のペースだと思われましたが、直前予想では18年より1週間程度遅いくらいというイメージでした。実際に登ってみると、きれいに咲いていたのは標高1500mあたりから上に限られ、おおむね事前予想通りだったと評価しています。

    これからだと北関東、奥日光などでしょうか。早く終息して気兼ねなく登山を楽しめるようになればと思わずにいられません。

  • すてぱんさん、お疲れ様でした。

    元祖シロヤシオ?の檜洞丸、しかも山開きの日とあってか、凄まじい人出ですね。しかし、あの渋滞は、正直キツイですorz

    花付きはいいですね!写真を見るだけで心浮き立ちます。
    私も長沢背稜で花が小ぶり?という感想を抱きましたが、気のせいですしょうか。

  • take3 さん、こちらにもコメント、ありがとうございます。

    はい、西丹沢は人気がありすぎて、シロヤシオを心静かに楽しむのは難しいなと、今更ながらに感じました。Take3さんは、平日に登られたのですね。長沢背稜も有名だとは思いますが、西丹沢に比べれば静かですよね。

    会心の出会いには、天の時、地の利、人の和が全て揃うのをじっくりと待つべきなのかもしれませんね。まあ、会心の出会いなんてそうそうないからこそ、貴重で、忘れ難いものとなるのでしょうけれども。

  • すてぱんさん、まさにおっしゃる通りでして

    私も花との出会いは一期一会!と一種割り切り、不要不急?自粛?という囁きを振り切って花の山旅を決行しています。勿論登山口までの間は最大限の注意を払っていることは当然ですが、それでも一抹のやましさや不安は拭えません。

    早く何の心配も気兼ねもなく都県境を越えて奥多摩へ通えるような日々が訪れることを祈るばかりです。

  • すてぱんさん

    やはり、檜洞丸は、シロヤシオの密度が違いますね・・素敵です。
    シロヤシオが、小ぶりなのは、標高が高い場所だからではないでしょうか?
    いや?・・違うかな?!
    大きさの違いは、以前から気になっては、いたんですよね〜。

  • やぎやぎ さん、コメントありがとうございます。

    花びらが反り返るくらい開くと、大きく感じるのかもしれない。小粒な印象を受けたものは、萎んだのか、これから伸び広がるのか、いずれも開ききっていなかったように思います。
    ただ、開ききったものでも明らかに小さな花もあったりで・・・よくわかりませんね。

    花付きの方は、単純な隔年周期ではないようで、これも課題ですね。

  • すてぱんさん、こんにちは。

    ご無沙汰しております。
    焼けボックイに火が付かないよう、今はヤマケイオンラインを覗く回数も減ってしまっております。

    スカッとした天気では無かった様ですが、やはり檜洞丸は良いですね~。
    今年はどうやら当たり年だったということで、レコの写真に写る人の多さに驚きつつも、シロヤシオの様子をたっぷり堪能させて頂きました!。

    結局、2年連続でシロヤシオを見損ねてしまいました。。。
    3年連続の当たり年だと有難いのですが。。。

  • ガバオさん、コメントありがとうございます。

    お気持ち、わかるような気がします。

    5月末まで緊急事態宣言延長が決まりそうという時点で、今シーズン南関東でシロヤシオの花には間に合いそうもないと覚悟したはずでした。それからは皆さんのレコも見ないように努めていたのですが・・・。忘れよう忘れようと努めてきた彼女の姿を、街角で偶然見かけてしまったセーネンのような心持ちに囚われ・・・。

    ただ、後ろ暗い気持ちを抱えていると、喜びも半分というのも正直なところです。来シーズンこそは、なんの気兼ねなく登山が楽しめるようになればと祈るばかりです。

登った山

檜洞丸

檜洞丸

1,601m

関連する山岳最新情報

よく似たコース

檜洞丸 神奈川県

初夏はシロヤシオ、秋は原生林の紅葉がみごと。ツツジ新道から檜洞丸往復 日帰り

最適日数
日帰り
コースタイプ
往復
歩行時間
6時間5分
難易度
★★
コース定数
27
檜洞丸 神奈川県

神ノ川から檜洞丸へ登り、犬越路から下山する

最適日数
日帰り
コースタイプ
周回
歩行時間
6時間55分
難易度
★★★★
コース定数
30
檜洞丸 神奈川県

檜洞丸からツツジ新道を登り、石棚山稜を下る 日帰り

最適日数
日帰り
コースタイプ
縦走
歩行時間
6時間55分
難易度
★★★★
コース定数
29
登山計画を立てる