行程・コース
天候
霧
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
蔵王ライザワールド(08:42)・・・リフト頂上(09:15)・・・蔵王レストハウス(10:11)・・・刈田岳(10:13)・・・<馬の背>・・・避難小屋・・・熊野岳(11:09)・・・<馬の背>・・・蔵王ライザワールド(13:00)
この登山記録の行程
蔵王ライザワールド(08:42)・・・リフト頂上(09:15)・・・蔵王レストハウス(10:11)・・・刈田岳(10:13)・・・<馬の背>・・・避難小屋・・・熊野岳(11:09)・・・<馬の背>・・・蔵王ライザワールド(13:00)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
リハビリを明けて、一ヶ月ぶりの登山。とは言えいきなり無理はできないので、登る楽しみにより見る楽しみを!ということで兼ねてから行きたかった冬の蔵王へターゲットをセット。ついに念願のスノーモンスターに会えるか?
そんな話を山仙人にしたところ、「一緒にGO!」と相成った。有難い。
「てんきとくらす」の予報では「A」評価。しかも午前中には晴れマークもついていた。個人的な天気図の見立てではそんなに良い状態には思えなかったが、てんくらに望みをかけて、例え一瞬でも晴れ間から御釜とスノーモンスターに会えれば文句は言わない。(多分 笑)
4時に山仙人と合流し、一路、蔵王へ。
途中、安達太良SAに立ち寄り時間調節をしながら、予定通り8時過ぎに「蔵王ライザワールド」へ到着した。前回は、蔵王ロープウエイ側からゲレンデを直登したが、今回は蔵王ライザワールドからリフトを使い、一気にスノーモンスターの世界へとワープする。
8:30。
時間通りにチケット窓口が開き、列が動き出した。3連休なのでもっと混雑しているかと思ったが、それほどではなかった。蔵王ライザワールドから登山する場合、リフトは登りのみで降りには使用できない。リフトを2回乗り継ぐので500円券を2枚購入した。
トイレを済ませて、早速、リフトに乗る。
スムーズに高度を上げていくリフト。
悪い予感通り山頂方面はどんよりと厚い雲が立ちはだかっていた。「そうだろうなぁ」とは想像していたが、やはり冬山はそんなに甘くはない。
それでも市内方面には晴れ間が広がっているようで、振り返ると遠くの山々がはっきりと見えた。白い山塊は飯豊と朝日だろうか。
リフトを降りて、スノーシューを装備する。正直、必要はなかったが、「スノーモンスターにはスノーシュー!」というイメージだけで今日の装備を選んだ。
歩き出してすぐに、スノーモンスターの集団が目に飛び込んでくる。
「うわぁあー」と子供のように感動の声が出る。憧れのスノーモンスターの雪原。まさにTV映像そのもの。
1年前のニュースで、福井の荒島岳でスノーモンスターが確認されたとか、されなかったとか、そんな論争をしている記事を読んだ記憶がある。雪山に登っていると、こんもりと雪をかぶった樹木を気軽にスノーモンスターと呼んでいるが、実際には荒島岳での論争の通り、学術的にはとても珍しい現象で雪をかぶっている=スノーモンスターではない。日本の他にはドイツでしか見ることができない希少な現象と言われている。
0℃以下の水の粒が樹木にぶつかり枝などに薄い氷の層を作る。これがいわゆる樹氷。この樹氷をベースに、厳しい風雪が何日も続くと、「雪を取り込みながら凍る」をどんどん繰り返して、しまいには氷の層が信じられないくらい厚く大きく成長していく。これがスノーモンスターの成り立ち。ちなみにどんな樹木でもよいという訳ではなく、常緑針葉樹であることが条件となる。
スノーモンスターの雪原をゆっくりと楽しみたかったが、すぐに霧の中に隠れてしまったので、まずは頂を目指す。戻ってくる頃には晴れていると有難いが。。。
徐々に風が強まってきた。
霧に太陽光が乱反射して、地面の境目がよく分からない。無重力空間を彷徨っているかのうようでワフワしていて、方向感覚が無くなる。こんな時は迷いやすいので注意が必要だ。
目の前に等間隔で横一列に並ぶ杭が見えてきた。馬の背だ。
晴れた日には、馬の背からは御釜(五色沼)と呼ばれるエメラルドグリーンの火口湖が楽しめるが、なかなか思うようには晴天には恵まれない。ま、前回のように冷たい雨が振っていないだけましか。
馬の背を右へ折れて、「ゴーッ」という荒れ狂う風の音を聴きながら、暫くは修行のように無心になり杭を目印に真っ白な世界を歩いて行く。
ぼんやりと輪郭のない世界に丘のようなものが見えてきた。同時に建物のようなものが右横に見えた。丘のような場所は、目指していた頂「刈田岳」。山と言われてもピンとこない平らな場所だ。右横の建物は、レストハウス。以前、ここで蔵王名物「蔵王お釜飯」を食べた。
刈田岳に到着。巨大な「エビの尻尾」化した刈田嶺神社の鳥居が出迎えてくれた。そうそう、スノーモンスターも見たかったが、実はこの鳥居の風景も楽しみの一つだった。ただ、あまりにも周囲が真っ白すぎて、綺麗に撮ることはできなかった。
その後、軽く頂の周辺を巡った後、「さぁ、下山するか!」といきなり山仙人。
素で驚き「えーーーーっっ」と声を出してしまった。
確かに景色もなくただ寒いだけの山歩きだが、それはそれで山仙人らしくない。
「熊野岳まで行きましょうよ。戻ってくる頃には霧が取れているかも知れませんよ」と切り替えした。
馬の背を今度は反対側に進む。やはり馬の背に出ると風が強い。
熊野岳へは、途中でショートカットするルートがあるが、見落とさないよう注意していたにも関わらず、結局、通り過ぎて避難小屋まで来てしまった。間違いではないので、そのまま左へと進み、熊野岳を目指す。避難小屋からは、アップダウンも少なく、たやすく熊野岳へたどり着くことができる。刈田岳と同様にここも風雪が厳しく、岩で囲まれた熊野神社が巨大な雪の塊に化していた。
熊野岳の標識を写真に収め、馬の背を折り返す。
「地蔵山には行かないからな!」と山仙人。「あっ、はいはい」。今日の目的はスノモンなので異論はない。
「折り返す頃には、、、」と僅かな願いをかけていたが、一瞬、御釜が見えただけで、それもカメラを出しているうちに、再び霧に隠れてしまった。諦めて潔く下山を開始。
スタートポイントのリフト降り場の付近まで戻ってきた。
スノーモンスターは、フト降り場の周辺から下に向かって広がっているようで、スキー場のコースもその中を縫うように滑る設計になっていた。
一つひとつのスノーモンスターは見上げるほど巨大で、TVで見た憧れの映像そのものだった。蔵王のスノーモンスターはスケール感ではトップクラスと言われているが、まさに絶景。
スキーヤーに交じり、スノーモンスターを眺めながら、ゆっくり下山する。























