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皇海山クラシックルート

皇海山( 関東)

パーティ: 1人 (もふぃ さん )

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行程・コース

天候

初日:晴れ 二日目:快晴

登山口へのアクセス

マイカー
その他: かじか荘奥の登山者用駐車場に駐車

この登山記録の行程

【1日目】
銀山平(12:45)・・・一ノ鳥居(13:55)[休憩 5分]・・・庚申山荘(15:40)

【2日目】
庚申山荘(04:30)・・・庚申山(06:00)[休憩 10分]・・・鋸山(09:30)[休憩 10分]・・・不動沢のコル(10:30)[休憩 10分]・・・皇海山(11:30)[休憩 40分]・・・不動沢のコル(12:50)[休憩 10分]・・・鋸山(13:40)[休憩 10分]・・・六林班峠(14:40)[休憩 10分]・・・庚申山荘(17:15)[休憩 15分]・・・一ノ鳥居(18:25)・・・銀山平(19:20)

コース

総距離
約24.7km
累積標高差
上り約2,730m
下り約2,730m
コースタイム
標準14時間40
自己15時間45
倍率1.07

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

今や百名山最難関クラスになってしまった皇海山。機会をうかがっていたら、夏至直後の土曜日に快晴&強めの風の予報で「千載一遇のチャンス!」と思い、大阪から車を走らせました。

〇初日:
朝7時にかじか荘の登山者用駐車場に到着。前夜からの運転疲れと睡眠不足のため、車中で睡眠を取り、かじか荘で温泉と食事を済ませてから出発。それでも体力は全然回復せず、一の鳥居以降は息も絶え絶えでどうにか庚申山荘着。布団で寝る場所を確保後食事を済ませ、少しだけアルコールを飲んで、18時前には就寝。この日の宿泊者は20名くらい。

〇二日目:
3時頃、ゴーという音に目覚める。雨と風の音だったが、4時頃には雨はすっかり上がっていた。ヘッデン無しで行けるくらいの方が良いと思い4:30に山荘を出発。最初の頂、庚申山までいきなりの超急登をどうにか標準CT程度で到着するも早くもアップアップ。
庚申山からは一度高度を下げ、駒掛山への登り返しの急登。その後薬師岳までも大体標準CT程度で到着。この辺りは斜度はあまりないものの、広々な分油断するとルートをロストするので注意。
第七峰の白山を過ぎた頃から、本ルートの核心部が始まり、特に第八峰蔵王岳と第九峰熊野岳の間は最大の難所でヘルメット装着。多少鎖・ロープの経験があっても、高度感からの緊張度はMAXでした。どうにか剣ノ山を越えて第十一峰鋸山へ辿り着くと、快晴の空に映える皇海山の堂々とした姿が目の前に。
ここまで来るとひと安心と思った矢先、鋸山から不動沢のコルへの下りはまたまた想像以上の斜度のロープ場が続き面食らう。コルから先は皇海山への最後の登りで、山頂へも途中急登が続き、心が折れそうになりながらもどうにか山頂へ。こんなに苦労して到達しても、山頂は林の中で眺望は無いに等しい。ただ、快晴で風のあったこの日は、木陰で涼んで休憩できてよかったと安堵しました。
鋸山への登り返しに気が重くなりつつも、40分の休憩の後帰路に出発。ロープ場の登り返しをどうにか終えて小休止。
鋸山から六林班峠への下り始めは結構急で、10分ほど慎重に下る。その後は女山へ向かって稜線沿いに南下。途中小さなアップダウンが意外とあり、ここまでで相当体力を使っている体に地味に堪える。群馬ルートがなくなって登山者が増えたからか、噂の笹原は道が明瞭な程度に刈り払われてました。
六林班峠からは超高巻きの道を下山。最初の1/3位は同じく笹薮が広く刈り取り整備されており、軽快に歩けます。が、途中からは斜度がきついためか道幅は50cm程度で、高度感もあるので気が抜けない。途中5、6か所ある沢では行程中初めて水を得られますが、沢を越える箇所はどれも結構道が崩落気味で、ここでも緊張感と体力を要求されます。
道が徐々に広い平坦な場所に移行してくると「そろそろ山荘か?」と内心期待するのですが、ここからまだひと踏ん張り要求され、最後は緩やかな上り返しとなります。
庚申山荘への帰着時は既に17:20。最悪の状況に備えもう一泊できる食糧は用意してあったものの、前夜の食事時に持参したガスが底をついてしまっていたため下山を決意し、デポっていた荷物をザックに詰めて下山開始。靴擦れとマメと疲労にまみれた足を必死に動かし、19:20にどうにかかじか荘駐車場にたどり着きました。

《感想》
噂に違わぬハードルートでした。自分は写真を沢山撮りながらの行程と体力不足もあり、二日目行程の標準CT12時間を大幅超過する14時間50分を要しました。健脚に自信がなければ、基本的に日照の長い季節(夏至の前後一カ月くらいまで)に行くべきルートだと思います。
個人的には、上述した核心部もさりながら、六林班峠から庚申山荘までの戻りルートは道幅の狭さ・高度感・崩落地・距離の長さetcに気持ちを削られがちな難所だと思いました。皇海橋ルートが閉ざされた今、皇海山だけに登れればよいと言う方も居るかもしれませんが、この巻き道を往復するという選択肢はあまりオススメできません。時期がよければ往路途中で水を得られるというのは大きな利点ですが、ルート全体で見れば離合が困難な場所も多く、また早朝の暗い中を歩くのもリスキーだと思います。
同じ皇海山を目指すならば、相応に体力を整え、比較的安全な時期を選んで、クラシックルートの冒険味あふれる山行を堪能していただいたいと思います。
長文のお付き合いありがとうございました。

(2022/8/16追記)
私が庚申山荘に宿泊した際は、バイオトイレが故障中で使用できなかった(自分は入山前に、当日下山してきた人から聞いた)のですが、入山前にかじか荘で利用料を支払った際にもそのような情報は提供されませんでした。また携帯トイレ等の販売もありませんでした。事前にかじか荘に聞いても正しく情報が得られるわけではなさそうです。最悪を想定し、携帯トイレを持参されるのがよいでしょう。また庚申山荘のトイレはブース自体が施錠されていたため、携帯トイレがあってもツェルト等がないと「どこで用を足すの?」ということになる可能性もあります。これはどこの山に行くにも同じなのかもしれませんが、そういった状況は想定して行かれるべきかもしれません。個人的には、北海道の山の様に携帯トイレブースを整備し「携帯トイレ持参必須」としてくれた方が、逆に安心なのですが…。

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登った山

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