• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

立山真砂岳バックカントリー雪崩事故 気象予報士解説

真砂岳( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (隊長O さん )

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

行程・コース

天候

登山口へのアクセス

この登山記録の行程

コース

登山記録

行動記録・感想・メモ

2013年11月23日に立山真砂岳で7名が亡くなった大規模な雪崩事故、白馬乗鞍雪崩事故との共通点が見つかりましたので紹介します。

1,富山県真砂岳大走沢なだれ調査(2013.11.24)【速報版】P1(防災科研)
(写真にしてあります)

雪崩の発生調査(積雪断面観測調査 ピット)は破断地点(発生区)で行うのが基本。
麓でやって正確な情報が得られるのか?
標高が違えば気温が違う
斜面の向きが違えば風の影響、日射量が異なる
いかがなものか。
こしもザラメの弱層がありましただけではおそまつ。
https://www.bosai.go.jp/info/saigai/2013/pdf/report20121125_toyama.pdf

※批判は人類の進歩に繋がる

2,富山県真砂岳大走沢なだれ調査(2013.11.24)【速報版】P2(防災科研)
(写真にしてあります)

幸い積雪断面観測状況(ピット)写真より
硬い層の判別がつく(硬い層は黒く写る)
写真の底から45cm付近と32cm下は黒い。
32cm下は非常に硬い層、32cm~45cmが弱層だと言っている。
黒い硬い層に挟まれた弱層、サンドイッチ構造の雪崩であります。

3,アメダス地点上市の最高気温(立山真砂岳雪崩事故分析1)

11月7日~10日の気温上昇と
11月15日~17日の気温上昇の時に硬い層ができ、
サンドイッチ構造になった。
(過去の気象データを写真にしてあります)

11月11日~15日の間に弱層ができた気象現象がある。

4,15日低気圧前面の暖気流入(立山真砂岳雪崩事故分析2)

15日に低気圧の通過前の暖気流入。富山はフェーン現象で気温上昇。
16日は小春日和。
(天気図、写真にしてあります)

15日気温上昇と低気圧による湿った新雪(立山真砂岳雪崩事故分析3)
15日気温上昇と低気圧による水分の多い湿った新雪が現地に降った。
16日、17日と日照時間が多く。16日夜には放射冷却があったと考えられる。
(過去の気象データを写真にしてあります)

5,立山真砂岳 2013年11月23日雪崩事故分析解説

15日に降った水分の多い湿った新雪の表面は16日の晴天による気温上昇とその夜の放射冷却により融解凍結による硬い層がでた。
湿った新雪の層は上部にできた硬い層のため、湿った新雪の層の内部の過冷却水(水蒸気)が外部に出られず温存される事になる。
やがて気温の低下に伴いソフトライム(soft rime=柔らかい霜)(霧氷)に変わっていく。
上部に硬い層があるため、その後の雪の重みで圧着されることもなく。長期間存続する危険な弱層になります。
と考えられます。

反論があればコメントしてくださいね! 議論するのは楽しい!
よろしくお願いいたします。

6,白馬乗鞍岳雪崩事故(2023年1月29日)との共通点

①融解凍結した硬い層が弱層の下にあった。
②暖気を伴った低気圧により湿った雪が降った。
③湿った雪の表面に硬い層ができサンドイッチ構造となり、過冷却水(水蒸気)の放出が抑えられ、湿った雪の層内で霜系弱層が熟成され長期間存続する弱層となった。


※表現の自由は憲法が保障。憲法21条2項「検閲は、これをしてはならない。」
自由の侵害は民法710条の損害賠償の対象になりますので、ご注意ください。
※国から交付金が出ている機関は憲法を守る義務がある。
※著作権法32条1項 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

続きを読む

フォトギャラリー:7枚

立山真砂岳
2013年11月23日の雪崩発生ヵ所

日本雪崩ネットワークより転写
立山真砂岳の破断面

11月7日~10日の気温上昇と
11月15日~17日の気温上昇の時に硬い層ができた
11月11日~15日の間に弱層ができた気象現象がある。

15日に低気圧の通過前の暖気流入。富山はフェーン現象で気温上昇。
16日は小春日和。

15日気温上昇と低気圧による湿った新雪(立山真砂岳雪崩事故分析3)
15日気温上昇と低気圧による水分の多い湿った新雪が現地に降った。
16日、17日と日照時間が多く。16日夜には放射冷却があったと考えられる。

積雪断面観測地点は発生区とは標高も斜面の向きも異なるものであった

防災科研より

幸い積雪断面写真より
硬い層の判別がつく(硬い層は黒く写る)
写真の底から45cm付近と32cm下は黒い。
32cm下は非常に硬い層、32cm~45cmが弱層だと言っている。
黒い硬い層に挟まれた弱層

防災科研より

すべての写真を見る

装備・携行品

みんなのコメント

ログインして登山記録にコメントや質問を残しましょう

関連する山岳最新情報

登山計画を立てる