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小川谷右岸下段道~小川谷右岸上段道(四間小屋尾根より先)~三又 ワンデイハイク

東日原バス停、小川谷右岸下段道、鳥居谷、四間小屋尾根、小川谷右岸上段道、滝谷、下ッ滝、喜右衛門小屋窪、小川谷、三又、小川谷林道、東日原バス停( 関東)

パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )

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行程・コース

天候

晴れ~薄雲のかかった晴れ、風ややあり、暖か

登山口へのアクセス

バス

この登山記録の行程

(地点名称はおもに吉備人出版の『登山詳細図』から)
.
08:13~東日原バス停をスタート
08:51~林道の小川谷右岸下段道取り付き地点
09:51~下段道から犬麦谷出合いまで往復~10:00
10:22~鳥居谷左岸の尾根で休憩~10:35
11:47~四間小屋尾根取り付き
12:13~四間小屋尾根上の小川谷右岸上段道分岐(co1250m)~12:25
13:03~滝谷の左又に降りる~13:09
13:23~滝谷の本流に降りる~13:33
13:33~下ッ滝の落ち口を渡る
14:07~枝沢に降りる~14:14
15:15~水平道に出る
16:08~喜右衛門小屋窪~16:16
16:24~時間切れ最終到達点
16:44~小川谷に降りる
17:06~三又
17:30~小川谷林道広場~17:35
18:42~東日原バス停フィニッシュ

コース

総距離
約20.9km
累積標高差
上り約2,408m
下り約2,413m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

本日の目標はふたつ、まず小川谷右岸下段道をミスなく歩くこと。多くはないが記録は上がっている。
もうひとつの小川谷右岸上段道。四間小屋尾根から先はちゃんとした記録を探せない※1。滝谷に出会うなりルートを失い、上滝尾根に追いやられる記録ばかりだ。
右岸の上段道が滝谷でお仕舞いとは考えにくく、きっと小川谷(=酉谷)に着地するはずだ。なんとか突破できないだろうか。これが本日のメインテーマになる。
滝谷とその支沢・枝沢の横断にはとことん苦労させられた。たどったルートが100%の上段道とは思えないが、滝谷通過後は薄い踏み跡の水平道に乗っかることができた。
概略は本文を、詳細は写真のキャプションを参照。
.
〇 小川谷右岸下段道
小川谷林道の取り付きから鳥居谷までと、鳥居谷から四間小屋尾根までのギャップが凄まじく、おなじ道とは思えない。鳥居谷付近までは修復された崩落地も多く、並みのオフトレイル。(×鳥居谷付近まではしっかりした修復が入り「林間学校で出かけるハイキング」並み、=言い過ぎ、訂正します。20230703)4kmに所要1時間20分。谷を離れれば朽ちるがままの悪路になる。崩れかけた桟道はまだしも、崖っぷち感の強いロープ場の通過には抵抗のあるハイカーもいるだろう。記録者は最終盤のザレた斜面にひっかかり時間を費やした。1.2kmに1時間10分。
道中は小川谷に降りる道があり、途中からタワ尾根に上がる記録も多い。様子を見ながら引き返したり・逃げたりができる道だと思う。
/ロープ場を振り返って→進路/
https://youtube.com/shorts/qBhCXRqNLMQ?feature=share
.
〇 小川谷右岸上段道の四間小屋尾根から先
四間小屋尾根をさかいに、上と下では道の性格が異なる。「上」には桟道も石積みも土留めの丸太や杭もない。サインを頼りに踏み跡を追い、すぐにそのサインも消えて薄くなる踏み跡だけが頼り。なんとか滝谷の左又※2に降りる。『二ノ沢』としている記録もある。
左又から滝谷本流までの水平移動区間に14分。本流に降りる直前に2本のトラロープがあり、『下ッ滝』20mの落ち口に降り立つ。
眺める滝谷の対岸は深く刻まれており、崖の上に径路があるのか怪しんだが、滝頭を渡って小尾根に取り付けばふたたび踏み跡に出合う。ぐるりと回りこんで高度感のある崖の上をゆきながら、落ち口を渡った下ッ滝の見事な眺めが慰めになる。はっきりした小尾根を一本乗越して流れのない窪に降りる。
窪から小尾根を乗越したところで道を失う。最後に踏み跡をたどった地点と・再度踏み跡に戻った地点の標高差からすると、この区間はやや標高を下げるようだが、道が見つからないものだから滝谷に降りて仕切りなおす。写真61から66の道迷いに小1時間。
道に戻ってからはごく薄いながらも踏み跡が続く。窪を渡るときは対岸の踏み跡を観察できるので易しいが、尾根を乗越すときが難しい。小尾根ごとにウロウロ上下して続きを探した。
残念ながら時間切れ。道が自然に酉谷に着地する前に、手前の尾根から小川谷に下降し、きょうも全速で日原に戻ることになった。
/上段道を歩き始めてほどなく、美しい林のなかを行く/
https://youtube.com/shorts/OslqKXkdibo?feature=share
/滝谷にて、下ッ滝の落ち口を渡る直前に。上流の両門ノ滝→(移動して)下ッ滝の落ち口→対岸/
https://youtube.com/shorts/D2mnrlZbmLk?feature=share
※1
例によって他の記録をきちんと当たれていない。該当する先行記録があれば、ぜひお知らせください。
※2
名称を知らず、当記録における仮称。
(20230513 了)

続きを読む

フォトギャラリー:87枚

0.
上段道の径路を示す。

1.
バスは前週とうってかわって並みの混み具合、東日原で降りたハイカーは二人。
お「オルソくん、ミーティングだ。きょうは午後から険しいハイキングが予想されるぞ。なぜか毎回後半ヘビーだが、そういうルート取りをしてるからな。スタート前から終バスが確定してるけどブリトー食べられるかなあ。なにか質問ある?」
オ「……」

2.
小川谷林道の、右岸上段・下段道への取り付き。

3.
ひとしきり登って尾根に上がると分岐。前方が下段道、左は先週歩いた上段道。

4.
下段道を歩き始めて10分後。この前後、小さな崩落跡は修復されまったく問題なく歩ける。

5.
修復された石積み。

6.
トタン場にテープ。小川谷へ降りる踏み跡あり。

7.
「土砂片付」とあるから作業はまだ続くようだ。ありがとうございます。

8.
ここにもテープ。はっきりした踏み跡なので降りてみると、

9.
木の吊り橋。小川谷林道に上がれるわけか。

10.
字の消えた道標ととおせんぼロープ。道標の規格は以前「大ブナ別れ」で見たのと同じ、同年代の設置ということだろう。
『樵路巡遊』に、下段道は小川谷林道が開通する以前に使われていた道、とある。

11.
新しい桟道。

12.
とばしているが下方に崩れかけたトタン小屋を眺めたあと、大きな山腹工事あとを通過する。
全体の印象として、下段道のおもしろいのはここから先。

13.
嫌らしく見えるが、しっかり踏み固められた一足分の踏み跡はある。

14.
以降、右が山=左が谷はすべて「振り返って撮影」。
石の乗った桟道の桁が鉄骨なので試しに足をかけてみる。しっかりしているのでそのまま渡る。

15.
鳥居谷を通過する。『樵路巡遊』にもあるとおり、ここからが厳しい。
対岸の石積みに木が倒れ込んでいる。上をまわったか下を通ったか記憶なし。

16.

17.
鳥居谷左岸の尾根を回りこむ地点で休憩。チェーンスパイクをつけ虫除けネットをかぶりコッペパンひとつと一服。

18.
山仕事のためのステップが切ってある印象。見た目よりさっくり歩ける。

19.
同地点で前方。

20.
たしか、桟道につかまりながら露岩とのあいだを行ったか。

21.
落ち葉と土砂に覆われているが桟道の上。

22.

23.
下段道唯一のロープ場に着く。ロープと錆びたワイヤーロープが渡っている。

24.
「ロープがなければ通過不能」な場所ではないが、安心感が全く違う。ありがたく頼りにさせてもらう。

25.
振り返って。
ロープは「張ってくれるならもう少し」の中途半端な場所で終わっている。四間小屋尾根から来た場合、トラロープに次ぐ抑止力になるだろう。

26.
脇を通れず、数メートルバックして高巻き中。

27.
右足を桟にかけつつ渡る。

28.
虫除けネットをかぶっているのでアセビがさらにうるさい。

29.
道どおりに行こうとすればつかまざるをえない石がゆるく、一段降りて通過する。

30.
少し時間が経過し、その間ザレにはまってああでもないこうでもないとやっていたw。
中央やや左が部分的に石積みの残る道型あと、苦労して通過後に振り返れば巻き道(右)があるぢゃないか(呆

31.
小川谷が見え、

32.
トラロープ地点。三又に降りたかったが行けばのんびりしてしまう。
お「終バス確定の我々としては断腸の思いでパスせざるを得ない。文句ある?」
オ「……」

33.
四間小屋尾根の、上段道が横断する地点に着く。腰かけて一服。

34.
上段歩道の「四間小屋尾根から先」歩きはじめ。
お「酔狂にも12時半から先達が通過できなかったルートの開拓だ。今日中に帰れるのかなあ、ビール飲むためには歩いてでも奥多摩駅に戻らないと」
オ「……」

35.
まったく素晴らしい雰囲気。『花のひかり』のkomadoさんお気に入りなのも頷ける。

36.
小窪を横断する。四間小屋尾根からここまで数百メートル、石積みがなくサインも消え薄い踏み跡が頼り。四間小屋尾根から下と上では道の仕様がまったく異なると理解する。これは難しそうだぞ。

37.

38.
連続するヒダ状の小尾根を細い踏み跡を頼りに越え、

39.
滝谷の左又※に降りる。下流方向と、
(※名前を知らず、当記録上での仮称)

40.
上流。

41.
左又着地点から標高を変えず、対岸に上がる。

42.
潜ってゆく。

43.
水流のある支沢に降りる。地形図では読みとれない。

44.
滝谷の本流と左又の中間に位置する尾根には、高度を上げる踏み跡と、

45.
(同地点)少し降りて倒木を踏み越える跡がある。かなり迷った末にこちらを選ぶ。

46.
合ってはいそう。

47.
サインがないので答え合わせができない。胸をぐ~っと絞めつける不安のなか、とつぜん希望の光が。
短いトラロープのつけかた、まちがいなく『奥多摩のMさん』だ!

48.
ありがとうございます、お礼は次回お目にかかったときに!
しかし長めの2本目の意味がわからず。ここでミスると次のシーンで真っ逆さま、だったかな?記憶があいまい。

49.
平凡な1枚だが右下が『下ッ滝20m』の落ち口。高度感があるのはたしかだとしても、そのとき気を取られていたのは、

50.
滝谷本流の対岸。手前の小尾根をこえたあと、あの絶壁のどこかに径路があるの?本当に?
久しぶりに泣きながら帰りたい気分。

51.
行けるところまで行こう。少し移動して上流をズーム。両門ノ滝6mとのこと。
なぜ沢床に降りてからこの写真を撮らなかったか。高い所が苦手でさっさと通過したかったから(苦笑

52.
滝の頭の写真を撮ったあとは、写真49の流れに足を入れて通過し、向かいの小尾根に上がった。

53.
なるほど繋がってるんだなあ。で、絶壁の上をゆくんですね、Mさん?

54.
滝谷本流をぐるっと回りこむ。先ほど落ち口を渡った下ッ滝の眺望を得る楽しみもあるが、

55.
急斜面の下が絶壁(写真50)なのを思い出すと尻がムズムズする。写真を撮るのもひと苦労。

56.
下ッ滝20mをズーム。艶っぽい滝だなあ。

57.
引き続き踏み跡をゆく。

58.
まだある。小尾根を回りこみ、

59.
水流のない小窪で一服。疲れてしまってwww

60.
小さな崩落があったって、それがどうした。踏み跡は続いている。

61.
ここでまちがったと思う。倒木に引かれて標高を下げてしまう。

62.
踏み跡を失い迷っている。歩ける地形を探せずに、いったん滝谷に降りることにする。

63.
滝谷に降りたが、左岸はこのとおり。

64.
上がるとすればココしかない。前の写真の左端にあたる。
散々苦労して標高を上げる。

65.
下から上はわかりにくいが、数メートル上に踏み跡らしき筋をみつけ這いあがろうとしている。

66.
なんとか踏み跡に上がった。写真64から30分。
いま振り返ると、写真62から谷に降りず小尾根を乗越すのが正解だったか。

67.
うん、合っているな。

68.
高度を変えずにまっすぐ。

69.
横になった木をくぐって真っ直ぐ。

70.
アップ。窪の対岸に踏み跡が見える。

71.
前の写真の踏み跡を行く。

72.
記憶があいまいだが、たしか下回りはダメで上がったのでは。

73.
サインはなくとも、続きがあらわれるから答え合わせになる。

74.
幅広の尾根の平場に出る。いちおう安全圏、この先なにかあったらここまで戻って上滝尾根を登れば良いし。

75.
その先はとにかく薄い。小尾根を回りこむたびに上下して踏み跡を確認してから、なので地形の割にははかどらない。

76.
いっぽう、窪の通過は比較すれば易しい。対岸の踏み跡を観察しながら近づけるから。

77.
(同地点)
このとおり。ふた筋ある踏み跡の、上を選んだ。

78.
喜右衛門小屋窪に近づく。

79.
16時を過ぎ、時間的にここまで。次の小尾根を降りて撤収すると決める。喜右衛門小屋窪で最後の休憩、沢の水は甘かった。
お「あと数百メートルなんだがなあ。マリア様がもういっぺん歩きなおせと仰っているらしい」
オ「……」

80.
下降する。上滝尾根のP1480からほぼ真東に降る尾根のようだ。

81.
振り返って。大岩に当たり右を巻き、

82.
下部の急斜面をすったもんだしながら降り、

83.
なんとか酉谷に着地する。

84.
22分で三又、17時07分。

85.
23分で林道終点広場、17時30分。チェーンスパイクとグローブをはずし、走る準備をして一服。正確には「ドタバタ走っては歩いて休む」のだが。

86.
上がれないかな、と眺めながらw。ジョギングに出ている人と少し並走しながら挨拶し、5分前にバス停に着く。18時42分。
お「きょうもブリトーを食べ損なったぢゃないか」
オ「……」

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装備・携行品

【その他】 ラ・スポルティーバのウルトララプターⅡ。(以下ほとんどモンベル)タイツ・半ズボン・チェーンスパイク。メリノウール薄手・ペツルのヘルメット・虫除けネット・ブラックダイヤモンドのフルフィンガーグローブ。ザックはロウアルパインの25リッターにヘッドランプ・スマホ(カメラ+GPS)・バッテリー充電器と予備電池・ココヘリ発信機・雨具・カンガルーヤッケ・ジャージ・ロールペーパー・手袋予備。ハイドレーションに水1.5L・コッペパンよっつ・カルパス・非常食。着替え一式とサンダルは奥多摩駅のコインロッカー。

みんなのコメント

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  • モンターニャさん。おつかれさまでした。

    下段歩道、強烈な崩落地が続くのですね。私は怖いもの見たさで先に進まなくて正解でした。
    四間小屋の先は踏み跡明瞭な割に直ぐに消失してしまうのですか。
    台風被害での崩落も有るでしょうから以前は踏み跡も明瞭だったんですかね。

    あ、吊り橋も寄られたのですね。流石です。

  • てんてんさん、
    下段道が悪くなるのは「大きな擁壁」から先です。でも崖っぷちにはロープが付いてますし、当方がなんとか通過したザレた斜面には振り返れば高巻きの踏み跡がついていました(笑。中段道の鈴坂窪の次の小窪もそうなんですが、直進にこだわり過ぎるようであまり周囲を観察しておらず、反省しています。
    小川谷に降るサインつきの明瞭な踏み跡がいくつかあり、たどってみると木橋に出会いました。まだ渡ってはいません。
    中段道の四間小屋尾根から先は、道型はすぐ消えて薄い踏み跡になります。サインがあるので追えますが、滝谷に近づくとサインもなくなり、あとは手探りでした。

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