日本三霊山の一つ、白山に登ってきた。一人で登るのはなかなかしんどそうだったので、今回はツアーに参加した。

別当出合からスタートし、中飯場、甚之助避難小屋、エコーラインを経由して白山室堂へ。ここで一泊し、次の日の早朝にご来光を見に白山山頂を目指し、そして別当出合に戻ってくる、という行程だ。

全体的にゆっくりとしたペースで登ってくれたこと、下りは渋滞のためにゆっくりにならざるを得なかったこともあり、長丁場にはなったが無事に登頂することができた＼(^^)／

白山も蝶ヶ岳のようにとにかく登り一辺倒。それでも、蝶ヶ岳よりは緩やかだったり、少し平坦な場所もあったりするので、少しほっとできる。さらに、中飯場や甚之助避難小屋といった休憩所やトイレ・水場も整備されていて、設備的には登山者に優しい印象がある。また、登山道も非常によく整備されていて、さすが三霊山だけあるな、と思う。

甚之助避難小屋からエコーラインと呼ばれるルートを選んだのだが、まさにお花畑！　少しガスに捕まってしまったが、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、イブキトラノオなどの花々がたくさん咲いていた。花の山とはよく言ったものだ。

天気は、初日は青空が広がるものの、雲がもくもくと湧き始め、あと室堂まであと１時間ほどという所で雷鳴まで聞こえ始めてしまった。それでも、幸運にも雨に降られることなく室堂に到着。

夕食の時間まで、辺りをを散策。会いたかったクロユリがたくさん咲いていたり、紫色の可愛らしいイワギキョウも咲いていたり、こちらのお花畑が素晴らしい。白山の山頂も雲に隠れたり姿を表したりして、見ていて飽きない。せっかくなので、白山神社にも寄ってみた。

夕食では、ご飯を大盛り。魚や卵焼き、海苔の佃煮など、いろいろな種類があって美味しく頂いた。

蚕棚の部屋は、ツアーのメンバーで貸切になり、布団も毛布も暖かい。昔の山小屋のイメージはもうないのかな？　このレベルだったら私でも大丈夫な気がする。

次の日は3時起床。

真っ暗な中、ヘッドランプを装着して白山の山頂を目指す。多くの人がご来光目当てに登るので、ちょっとしたランプの列が出来上がっていた。富士山みたい？？？　頭上には満天の星。山小屋に泊まる醍醐味なのだろう。本当に綺麗の一言。そして、満天の星ということは、雲一つない空が広がっているということ！

朝一の登山なので息が上がるが、こちらもスローペースを維持してくれて、50分弱で山頂に到着。すでに多くの人が日の出を待ち構えていた。

私も良さげな場所を確保。風が冷たく薄手のダウンを羽織って太陽を待つ。少しずつ空が赤く染まっていく。目の前に広がるのは、御嶽山、乗鞍岳、先日感動したばかりの穂高連峰に槍ヶ岳。さらには立山連峰に薬師岳。そして、剱岳の姿までしっかりと確認できる。それだけではなく、手前の山々には雲海が広がり、ちょっとした滝雲も見られた。神々しいとはこのことなんだな、と思いながらずっと眺めていた。

あと5分ほどで日の出の時間というときに、後方から「おはようございます！」という声が。なんと、神主さんが現れて、白山やここから見える山々の説明をしてくれた。

そして、日の出。

周りから歓声が上がる。山々には神々が宿ると考えるのも無理はない。そんな心境にさせてくれる素晴らしい日の出だった。

山小屋に戻り朝食。今回もご飯は大盛り。あとは、ひたすら下山のみ。こちらもまたまた膝にくる長い下りだが、無事に下山！

登山口に到着するのも、登山口から白山を目指すのも長い長い道のりだが、今回も良い天気に恵まれ、素晴らしい山行となった。