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キスゲの咲く稜線をゆく白神岳

蟶山、白神岳( 東北)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 白神岳登山口駐車場を利用。GoogleMAPで「白神岳登山口駐車場」と入力すれば検索&ナビが可能。50~60台程度の未舗装駐車(無料)。トイレあり。ただし、20km圏内にはコンビニやスーパーがないため、事前に必要なものは購入しておくこと。

この登山記録の行程

白神岳登山口駐車場(05:08)・・・最後の水場(06:06)・・・蟶山分岐(06:30)・・・蟶山(06:33)・・・蟶山分岐・・・大峰分岐・・・白神岳(08:15)(休憩~08:40)・・・大峰分岐・・・蟶山分岐(09:31)・・・最後の水場(09:46)・・・白神岳登山口駐車場(10:35)

コース

総距離
約13.1km
累積標高差
上り約1,439m
下り約1,439m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

<青森遠征1日目はこちら>
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=320490

青森遠征2日目は、「道の駅 はちもり お殿水」の車中泊から始まる。
4時に起床し顔を洗うために車の外に出て伸びをした。馴れないレンタカーでの車中泊。軽自動車よりは広いのかと思っていたが、中途半端に狭くて寝苦しかった。その上、寝入りは蒸し暑く、逆に明け方は肌寒くて、何度か目が覚めてしまった。ただ、眠りは浅かったが、体力は十分に回復している。今日の登山には申し分なかった。
準備を整えて、一路、白神岳登山口駐車場へ向かう。
道中、朝を迎えた日本海がキラキラと輝いていて、とても綺麗だった。
駐車場に着くと、先行者の車2台とバイク1台が停まっていた。
自分も急ぎザックを背負い、5時ちょうどに登山を開始する。
歩き出してから暫く経ってから、ペットボトルの水が足りないことに気が付いた。昨日の岩木山登山が結構暑くて水をいつも以上に飲んだことから、今日は予備を含めてペットボトル4本を持っていこうと考えていたが、ザックの荷物の整理をした際に2本外に出したまま入れ忘れてしまった。
距離的に最低3本は欲しいところ。2本しかないのは致命的で痛恨のミスだった。取りに戻ろうかとも思ったが、幸い白神岳の蟶山(マテ山)コースには水場があるため、うまく利用すれば2本でもなんとかなるだろうとそのまま続行を判断した。
5時55分、「最後の水場」に到着。
金属性の杓が設置されていた。軽いアルミ製だと思ったら、手に持つと意外にずっしりと重たかった。それを岩に当てて、表面を伝って流れる沢の水を掬って飲む。
ヒンヤリとした水で、まろやかで甘い味がした。
個人的には最後の水場の手前にあった水場がお勧めだった。最後の水場は沢の水だったが、そちらは、地中からしみ出した伏流水だったので、安心して飲むことができた上に、更にまろやかで美味しかった。
飲み過ぎて胃液を薄めないよう注意しながら、できる限り全身に水を潤わせた。
残り山頂までは4kmを切っているので、これで持ってきたペットボトルでも充分行けるだろう。
最後の水場を過ぎると、これまで真っすぐ水平移動で歩いて来た登山道も鋭角に折れ曲がり、緑に包まれたブナ林の斜面を九十九折りで登っていく。
6時30分、「蟶山」に到着。
マテヤマと読むが、これを素直に読める人はなかなかいないだろう。標高842mの小さなピークで、樹々に囲まれているため眺望もなく、わざわざ立ち寄る必要もなかったが、看板があるとつい足を延ばしたくなってしまった。
水分補給だけして、元のコースに戻り、今度は稜線に沿いながら白神岳を目指していく。
歩いていると、時折、ソヨソヨと風が吹いてきてとても心地良かった。
湿度が少なくて歩きやすい。
子供の頃は、初夏の登山と言えば、こんな感じの爽やかさがあったと思う。
樹々の間から、行く手前方に壁のような斜面が見えてきた。斜面を登り切った稜線部分に白神岳の山頂がある。
ラストスパートと、その斜面を駆け上がっていった。
7時20分、視界が開けたところで振り返ると、眼下に綺麗な海岸線が見えた。真っ青な海に自然とテンションが上がる。
稜線の方に目をやると、右側に小さな小屋が見えた。そこが目指す白神岳の山頂だ。
もうゴールは近いと、斜面を駆け上がるように登り切り、小屋を目指して稜線を進んでいく。
稜線に出ると、遠くに雲海に浮かぶ特徴的な形の山が見えた。言わずと知れた岩木山。昨日登った山が視認できると感慨深い。
小屋に近づくと、斜面一面にニッコウキスゲが目立つようになってきた。青い空と黄色い絨毯の組合せが、まるで一枚の絵のようだった。
ようやく小屋に到着。「山頂か?」と思ったら、トイレだった。こんな頂にトイレが設置されているなんて、さすが白神山地だけのことはある。
更に進むともう一つ小屋が見えてきた。こちらが白神岳避難小屋。まだ真新しい綺麗な建物だった。
避難小屋に入ってみると、宿泊されている方がいらっしゃったので話しかけてみた。
地元の常連さんで、「この小屋はお前のために建て替えたんだ」と仲間から冗談を言わるほど毎日のように登っては宿泊されているとか。
とても楽しい方で、暫し山の話で盛り上がった。
「頂は小屋の更に奥だよ」と教えて頂いたので、お礼を言ってから頂のある「山頂広場」へ向かう。
8時5分、頂に到着。先ほどの方を除き、自分が今日の一番乗りと誇らしげに標識にタッチ。
頂からは相変わらずカッコ良い岩木山が見えていた。雲海の中にほれぼれする姿だ。
八甲田山も見えるかと楽しみにしていたが、残念ながらこちらは完全に雲の中だった。
お腹が空いたので、腰を下ろして持ってきた冷やし中華を頂く。
夏の登山には冷やし中華が最高に合うと思う。暑さで食が進まなくても、冷やし中華であればつるつるとのど越しよく食べることができる。
それにしても、こんなに白神岳が素晴らしいとは思わなかった。雲が流れる度に隠れては姿を現す岩木山を眺めながら、まったりと風景を独占する幸せ。毎日のように登ると言っていた先ほどの方の気持ちが良く分かる。もう下山したくない気持ちでいっぱいだった。とは言え、今日はレンタカーを返さなければいけなかったのと、その前に少し観光がしたかったので、心を決めて下山を開始する。そう決めたからには少しでも早く降って観光に時間を充てようと超特急で下山した。
下山後、念願だった「十二湖」に足を延ばして青池を観光。福島の五色沼とはまた少し趣の異なる透き通るような青い池で来た甲斐があった。ちなみに、青池のすぐ横に、十二湖側からの白神岳登山口がある。いつか十二湖側からも登ってみたいと思っていたので、場所の確認ができて良かった。
最後に、登山の汗を流すため、黄金崎の「不老ふ死温泉」へ行った。
最初に内風呂に入り、身体を洗ってから露天風呂に浸かるという仕組み。黄金とはよく言ったもので、黄土色の濁り湯でとても珍しかった。ただ、温泉としては昨日の嶽温泉の方が格段に良かったと思う。
内風呂で身体を洗い、もう一度、服を着て露天風呂へと向かう。
右側が女湯、左側が男湯とあったので、左に進むとご夫婦と思われるカップルが入浴されていて一瞬驚いた。焦ってもう一度外に出てみると「男湯」の下に「混浴」と書かれていた。「えーっ」と思ったが、お互いそれを承知なら怖気づいていても仕方がないと、少々気まずかったが、カップルの横で入浴させて頂いた。女性は水着を着用されていたので、むしろ恥ずかしかったのはこっちの方だった。。。
ポスターなどで知ってはいたが、露天風呂から手を伸ばすと海に届きそうな場所に温泉がある。視界いっぱいに広がる海を眺めながら入浴。こんな贅沢な露天風呂はないと、いつしかカップルの事も忘れ、お湯に漬かりながら絶景を眺めつつ、この二日間の山旅を思い返した。
かくして、山と観光とフルに堪能し、2日間の青森遠征も、無事、幕を閉じ

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  • 待て待てまてやま~

  • おーーっ、うまい。それ使えば良かった。

登った山

白神岳

白神岳

1,235m

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