行程・コース
この登山記録の行程
上高地バスターミナル(06:50)・・・田代橋(07:09)[休憩 2分]・・・西穂登山口(07:15)・・・焼岳登山口(07:26)[休憩 2分]・・・峠沢(08:06)[休憩 2分]・・・焼岳小屋(09:30)[休憩 15分]・・・中尾峠(10:07)[休憩 2分]・・・焼岳北峰(11:41)[休憩 10分]・・・中の湯新道分岐(12:56)[休憩 2分]・・・焼岳登山口(14:15)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
かくも多くの外国人登山者と出会うとは。
先方から「ハーイ!」とか「コンニチハ!」とかと声を掛けられ、
ちょっとでも言葉を交わせたら山行の楽しさも一入(ひとしお)だったでしょう。
以下、今回を振り返ります。
〇計画
まず、目的の山を「焼岳」に決めました。
百名山であることが一番の理由。
登山地図のガイドを手に取れば、日帰りコース(中級)が紹介されてました。
上高地 ⇒ 田代橋 ⇒ 焼岳登山口 ⇒ 焼岳小屋 ⇒ 北峰 ⇒ 中の湯バス停
歩行時間は約7時間。その距離8.8㎞。
歩けそうです。
いつ行くか?
秋雨前線が停滞していて嗚呼うらめしや週間天気。
ようやく出てきた晴れマーク。
この日しかないと決定です。
次は、アクセスの問題。
(1)前泊
住まいから上高地まで、その移動に半日は要します。
夜を徹してクルマを走らせ、それから登るのはゴメンなので宿さがし。
ありました。
登山者の為の素泊まり施設を発見。その名も「みみずの寝床」。
利用料金にも驚きです。
(2)クルマはどーする
2択でした。
「沢渡(さわんど)市営駐車場」に置き、「上高地」まではバス。
P700円 + 運賃1500円(往復なら2800円)
もう一つは、
「中の湯」から少し上がったところの無料駐車場に停める案。
満車の場合は引返さなくてはなりません。
それを考えると前者にしておく方が安心です。
(3)飲食の件
3食を用意しないといけません。
①登山前日の夕飯は、コンビニおにぎり、カップラーメン。
宿泊施設の周りには飲食店がありません。
②当日の朝食はテイクアウトの牛丼
宿にレンジがあるはずだから温めて食べるつもり。
③昼食 これもコンビニおにぎり。行動食にスティックパン。
続いて、登山中の飲み水は・・・
炭酸ペットボトル1(500ml)、アクエリパック2(300g×2)
ゼリー飲料1(180g)
この量ではちょっと心配だが・・・ま、いいか。
※あとで準備不足を痛感。
〇前泊の件
宿のシャワーを使うことができますが、近くに温泉施設があるので行ってみました。
竜島(りゅうしま)温泉 せせらぎの湯です。
宿に7時半に到着。
先客が一人いらっしゃいました。外国の方でした。
この日は平日ということで2人だけかと思いきや・・・
消灯時刻(21:30)後もチェックインがあったらしく、大部屋の寝床はほぼ埋まってました。
なお、館内にはレンジ、ポット、冷蔵後、読書室(といっても4畳半くらいか)があって
自由に使えました。
〇当日の様子
【宿 ~ 中の湯バス停】
沢渡の市営駐車場を通り過ぎ、「中の湯」先の無料駐車場を目指しました。
前日のこと。
宿のスタッフさんと話をするうちにそんな気持ちになりました。
メリットが多いと思えたのでした。
中の湯の無料駐車場に停めれば、
1.下山後、すぐにクルマに乗れる
2.バス利用は往路(中の湯~上高地)のみで済む(850円)。
3.バス待ち、乗車時間などのタイムロスもない。
宿を出発して約50分。
ゲートの閉まっている釜トンネルの手前を左折。
すぐ右折してくねくねと坂を登って行けども、あっているのかこの道。
不安を募らせながらカーブの連続を上がって行くと現われました無料駐車場。
まだ夜明け前で、真っ暗。
外灯一つありません。
登山用ランタンを点けて支度を整えました。
照らされる範囲も限られ、照度もあまりありませんから、
どこへ収納したものやら、ヘッドライトが見つかりません。
・・・ま、いいか。
ランタンの心許ない光量で道を照らし、バス停まで下りて行きました。
50分近くかかりました。
釜トンネル手前のゲートは開いており、
時刻表を見れば、ナイスタイミング。バスがやってきました。
丁度降りた方の席に座ることができました。(満席でした)
【焼岳登山口 ~ 焼岳小屋】
標高差540mをおよそ2時間で歩きました。
ここでもうバテバテのぼろぼろ。大丈夫か自分、状態。
中でも怖かったのは、ネットでも散見されてた例の梯子。
垂直に近く、7~8mもあって、
一段、一段息を詰めて登って行けば、固定してある金具と針金が目に入って
そいつがすっかり茶色く錆びてて腐食が進行している様相。
強い振動が加われば大変な事態になるとそろりそろり。
今年一番の難所に登録です。
後で分かったことですが、
この梯子は毎年付け替えられており、冬場を迎えるに当たって近々撤去。
10月中旬ごろよりこの登山道は通行止めになるようです。
その意味では、今回はラストチャンスの山行だったわけです。
【山小屋 ~ 焼岳北峰】
焼岳小屋に到着。
早くもバテバテのぼろぼろですが、前に進むしかありません。
あの階段を降りるのはまっぴらでした。
小屋で飲み物を買おうと決めてました。
手持ちの水分量では不安でした。
小屋番さんの配慮で調達できました。
10分ほど休んで出発。
ちょっと登ると一気に開けて見事な展望。
さくさく歩くのはもったいない。
近くのハイカーにお尋ねすると、あれは百名山の「笠ヶ岳」だとか。
振返って見上げれば、荒々しい岩峰。
白煙があちこちから上がっていて、
流れて来たヤツが顔に当たると生温かく、それは人体に有害な気体で、
卵の臭いがする硫化水素というやつ。
吸い込むとヤバいと足早に通り過ぎ、ここでヘルメットを装着。
北峰(2393m)までは標高を約300m稼ぎます。
喘ぎながら上がって行くと次第に登山者を多く見るようになり、
その1割くらいが外国人登山者。
インバウンドの訪日で古都では日本人の観光客の方が少ない。
そんなニュースがありましたが、山登りの分野でも起こって来ている感。
調べてみれば、
多くの国でも、山でのすれ違いで挨拶する文化があるそうで、
お互いの安全を確認し、経験を共有するための友好的な瞬間と見なされているとありました。
ならば、自分も喋ってみたいと調べてみると・・・
AIが教えてくれました。
追い抜くときは、Excuse me
お先にどうぞは Go ahead
Have a nice hike は「よいハイキングを」で、とっさに言えるかは別問題。
話を戻します。
北峰へは、中尾峠から1時間半かかりました。
山頂には20数名の方々がいて、休憩したり昼食タイムにしていたり。
さすがの百名山で見事な大展望。
【北峰 ~ 中の湯登山口(無料駐車場)】
幅広い谷を下りていきます。
登山道はゴロゴロ、どろん泥んのぐちゃぐちゃ、結構な段差あり。
平らになってほっとするも束の間のことでまたもゴロゴロ石の道。
U字溝の底を行くようなとこを抜けるとまた泥濘(ぬかるみ)と
様々に表情を変えてバラエティー。
立ち止まって顔を上げれば、秋本番の景色。
深田久弥著「百名山」に、
「焼岳は微妙な色彩のニュアンスを持っている」
「秋の晴れた日には、焼岳はまるで五色の着物を着たようにみごとだった」
と、あるがごとく。
記述を追っていくと、
「半日で往復できる易しい山である」と紹介文が出て来て、
確かに、中の湯登山口からピストンなら可能。
上高地バスターミナルからだとそうはいきません。
北峰から無料駐車場まで2時間15分。
何人にも抜かれましたが、ほぼ標準タイムで無事下山を完了しました。
〇その他
下山中のこと、やけに軽装の外国人登山者とすれ違いました。
ザックを背負ってない女性を含む3人組で、時刻はすでに午後2時近く。
登頂をめざすなら1時間ちょい必要で、
下山の2時間を加えれば日没が迫る中の山歩き、です。
ライトがあっても、いつ転倒してケガをするかもしれない危険性大。
おせっかいにも声をかけたくなりましたが、言葉がでませんでした。
喋れたらこんなことを言っていたと思います。
(相手の表情次第だとは思いますが)
I know this is none of my business but… 余計なお世話ですけど・・・
I'm worried. 心配です。
It's impossible to climb here. これから登るのはムリです。
Is there water or food ? 水や食べ物はあるの?
Sunset is appoaching. 日没が近づいてますよ。
You'd better stop climbing from now on. 止めといたほうがいいんじゃない。
などと。
※ここまで読まれた方へ
駄文、長文で恐れ入ります。
振返って書くことも山登りの楽しみとしているので。
参考になる事がありましたら何よりです。

























