6日泊りで営業終了。明日登山道の赤い布をつけたポール回収。その後はルートファインディングできる冬山熟練者に限ります。次回4月23日(土)オープン予定。
天気・気温
山と周辺の状況
・冬期営業も今日6日のお泊りまでとなりました。
・このままいけば冬本来の厳しさになることなく終わってしまいそうです。
冬山としては比較的登り易い条件が続いたことは、登山される方には良かったのではないのでしょうか。ただ、冬本来の厳しさだけは忘れてはならないと気を引き締める今日この頃です。
・昨日の気温は、午後に-10℃と決して低い気温でもなく、それほど多くの積雪にはならないような降り方でした。
・例年に比べ、積雪量はかなり少ないです。
・夏のコースタイムと比べると雪上を歩く場合は1.5倍の時間がかかります。日没は16:30頃で、14:00を目安に燕山荘到着を目指してください。日没後は急速に気温が下がり、吹雪きの場合は特に暗くなり動きが取れなくなります。12:00には合戦小屋を出発できるようなスケジュールを組みましょう。
・この時期の「晴れ間」は、グリーンシーズンのそれとは異なり、決して「快適」な陽気とは限りません。ほとんど止むことのない季節風などで体感温度はかなり低くなります。手足、頭など、末梢神経を覆う防寒具の用意は入念に願います。
登山道の状況
・中房温泉の登山口は、温泉の地熱があるため、雪が融けていますが、その上から雪があります。
・樹林帯から雪がついていますが、今日現在はトレースもあり、閉まって歩きやすい状況です。
・明日小屋締めの後、登山道に差してある赤いリボンのついたポールもすべて回収しますので、その後はルートファインディングのできる、冬山熟練者に限られます。一般の方は十分な経験者と同行を。
・中房温泉さんに宿泊されずに、宮城ゲートから一日で燕山荘まで登られる方の中には、夕方遅く到着され、かなり疲労されている方が多く見受けられます。体力にあった登り方をしましょう。
・合戦小屋から上部は遮るものがなく、強い風を直接受ける尾根歩きとなります。少なくとも急激に10℃以上気温が下がることを想定して、予め暖かい服を着用し、悪天候の時は、無理せず引き返すことも考えて行動しましょう。
登山装備
完全冬山装備。
アイゼンを取り付けられる重登山靴やプラスチックブーツなど(防水のきくもの)
前爪のあるアイゼン、ピッケル、ワカン(急斜面の多い合戦尾根は、スノーシューよりもワカンをお薦めします。)
サングラスorゴーグル、日焼け止めクリーム、リップクリーム、テルモス(500ml~750ml)、ヘッドランプ
カイロ(あれば重宝。カメラの電池寿命を延ばすのにも適しています)
電池(寒さのため消耗し易いデジカメ用バッテリーの予備は必要)
レスキューシート・ツェルト
注意点
【燕山荘からのお願い】
・下山の際、トレース上でのグリセードやシリセード(お尻滑り)はおやめ願います。上下山される他のお客様のご迷惑となります。
・冬の北アルプスの特徴は、3,000mとしては、世界で類のない程強い風が吹き、世界一積雪が多い所とされています。
・冬山では1気温、2風、3汗や雨などで濡れることによる体温維持に注意。燕岳の稜線でも、気温は-15℃以下、風速は15~20m以上になります。従って、体感気温は-30℃以下となり、凍傷や低体温症の注意が必要です。
・中房で雨が降っている時は、要注意。体が濡れる危険性があるため、登山を控えてください。
低体温症に気を付けましょう。(行動力、思考力、判断力低下。合戦小屋から上は、森林限界を越えるため、10m以上の風が吹き付ける稜線歩きになるため、体感気温が-10℃以上下がります。そのため、合戦小屋(この時期合戦小屋の中へは入れません)の手前の風の当たらないところでエネルギーのある食材と水分を十分補給する。暖かいウエア―を着る等の対策が必要。
・単独行動を避けましょう。
・ツアー登山でも自己責任が基本となります。
お知らせ
年末年始冬期営業は、6日の泊まりまでです。
次回小屋開けは、4月23日(土)からになります。
昨年の今頃の様子は?
残雪量は例年より少なめ。最新情報を確認の上、お越しください2023.04.28
雨で雪は減りましたが、ピッケル、アイゼンが必要です2023.05.02
燕山荘周辺の過去の様子
燕山荘
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- 090-1420-0008
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- 長野県松本市大手2-3-10 燕山荘松本事務所