昨日は雪が降り、多いところでは50cm以上の積雪あり。稜線上は、まだまだ雪山です。ピッケル、前爪のある10本爪以上のアイゼンが必要
天気・気温
山と周辺の状況
26日は雪が降り、多いところでは50cm以上の積雪となったようです。降雪の直後は山が最も美しくなる時。冬のような、美しい真っ白な世界が広がりました。しかし、天気は思ったほど回復せず、日中も氷点下に。夕方5時を過ぎると気温は急激に下がり、-10℃近くになりました。
4月の後半といえども、北アルプスの山の上はまだ冬。今が積雪量の一番多い時期です。ピッケル、前爪のある10本爪以上のアイゼンが必要となります。日は長くなってきましたが、早めに到着できる登山計画を心がけましょう。
登山道の状況
26日からの降雪は、燕山荘の小屋周りの吹き溜まりで50㎝~80㎝程の積雪となりました。第三ベンチあたり、標高2,000mまで雪となっていたようです。登山口~第三ベンチは、1週間程前と比べると、雪解けが進んでいるように感じます。その分、日中陽ざしが出て暖かい時は、雪が柔らかくなり歩きにくいかもしれません。
燕山荘から大天井岳・常念岳縦走される際は、ルートファインディングなどが必要な箇所があります。必ず経験者と同行の上、場合によっては引き返すことも念頭に計画を立ててください。特に、大天井岳の登りは、必ず冬道ルート(切通分岐から山頂へ直登)の通行をお願いします。
登山装備
燕岳をはじめとする、標高3,000メートル級に近い北アルプスの稜線上は、まだまだ立派な冬山・雪山です。この連休中、燕岳登山予定の方は、必ず前歯の付いた10爪以上のアイゼンとピッケルの携行、冬山仕様の防寒対策でお願いします。
注意点
冬の北アルプスの特徴は、3,000mとしては、世界で類のない程強い風が吹き、世界一積雪が多い所とされています。
そのことから、冬山では①気温、②風、③汗や雨などで濡れることによる体温維持に注意することが求められます。
燕岳の稜線でも、気温は-15℃以下、風速は15~20m以上になります。従って、体感気温は、-30℃以下となり、凍傷や低体温症の注意が必要です。
・汗をかかない程、ゆっくり登る。
・カロリーのある行動食をこまめにとる。
・アイゼンは事前に靴に合わせて調整し、歩行練習をしておく。
・レスキューシートやツェルト等、ビバーク出来る装備を持参する。
・中房で雨が降っている時は、要注意。体が濡れる危険性があるため、登山を控えてください。
・低体温症に気を付けましょう。
低体温症になると、行動力、思考力、判断力が低下します。合戦小屋から上は、森林限界を越えるため、10m以上の風が吹き付ける稜線歩きになるため、体感気温が-10℃以上下がります。そのため、合戦小屋でエネルギーのある食材と水分を十分補給する。暖かいウエア―を着る等の対策が必要。
・単独行動を避けましょう。
一人では適切な判断がつきにくく、状況を悪化させてしまうことがあります。
・ツアー登山でも自己責任が基本となります。
お知らせ
2017年度の営業期間
4月22日(土)〜11月25日(土)の宿泊まで
年末年始:2017年12月23日(土)〜2018年1月8日(月)
宿泊料金(2017年度 1泊2食付き料金)
・大人/10,000円 ・高校生/8,000円 ・中学生/7,000円 ・小学生/6,000円
(大学生:学割500円割引 ※学生証提出)・素泊まり料金/6,400円
昨年の今頃の様子は?
残雪量は例年より少なめ。最新情報を確認の上、お越しください2023.04.28
雨で雪は減りましたが、ピッケル、アイゼンが必要です2023.05.02
燕山荘周辺の過去の様子
燕山荘
- 現地連絡先:
- 090-1420-0008
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- 0263-32-1535
- 連絡先住所:
- 長野県松本市大手2-3-10 燕山荘松本事務所