槍ヶ岳 | 槍ヶ岳山荘

昨日は雪が降りました。槍ヶ岳登山はまだ雪山。冬山登山装備が基本です。雷が鳴ることもあり天候注意。

向こうから近づいてくる雄のライチョウ  槍ヶ岳山荘テント場にて。(2017.05.31 槍ヶ岳山荘 )
向こうから近づいてくる雄のライチョウ 槍ヶ岳山荘テント場にて。(2017.05.31 槍ヶ岳山荘 )
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天気・気温

松本市の天気予報
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晴のち雨
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明後日
雨のち曇
23℃
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日本気象協会提供 2024年4月28日 4:00発表
高山市の天気予報
明日
晴のち雨
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11℃
明後日
雨のち曇
21℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月28日 4:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

5/25は雪が降りました。
5㎝ほど積もり、穂先の方に一時白くなりました(頂上から数えて二本目の梯子の手前の斜面にはまだ5mほど雪が残っております。)が、昼過ぎには天気も少し落ち着き、降り積もった雪も溶けているので穂先に登る事への影響はなさそうです。槍の穂先の雪は今日はもう融けています。

雷が鳴るようになりました。鳴り始めると一時間は危険です。
天気をよく見て上がるようにして下さい。
上高地側は、槍沢ロッジなどの営業も始まり逃げ場もある程度あります。
飛騨側は槍平まで逃げ場がありません。

●槍ヶ岳山荘の様子
5/24朝は曇りでしたが、周りの山は見えていました。
が、次第に真っ白になり今はポツポツと降りました。休暇明けで上がってきたスタッフによると10mずつおきに旗竿が刺さっていますが、1本先しか見えないくらいガスガスだったそうです。
外に出ると、雷鳥のグェーーグェーーーという鳴き声が聞こえました。ガスの中で姿は見えませんでした。

5/22は快晴。暑すぎてグリーンバンドまでの急登がとてもしんどくて皆さま結構バテてらっしゃいました。
この季節でも充分な水分と行動食はお持ちください
午後からあられが降り、雷雨となりました。
夕方にはまた晴れてきて雷鳥も出てきました。

●槍沢ロッジの様子
5/23まで好天が続き(5/22の雷雨・雹を除いて)、客室の布団もかなり干したり、外回りの作業も捗っていましたが、5/24は朝からハッキリしない天気。本降りまではいかないけれど、小雨が降ったり止んだりでした。

登山道の状況

槍ヶ岳登山はまだ雪山の状態です。

●上高地側 槍沢
・ババ平から全面雪となります。
登山道は槍沢ロッヂを超えてババ平から雪の上をしっかり歩き、グリーンバンド手前でアイゼンが必要となりました。
使わなくても登れてしまいますが、下山の際は必要になるのでまだアイゼンピッケルはお持ちください。
・大曲から槍ヶ岳方面。目印の旗竿があります。

●飛騨側
槍平まで小屋はありません。8~9時間の雪上歩行が必要です。
ルートも一部わかりにくいところがあり、この時期の経験者やガイドとの同行をおすすめします。

●槍ヶ岳山荘から南岳
昨年まで雪の少ない年が続いていましたが、今年は例年並みか場所によって残雪量は多め!
南岳に至る各登山道もたっぷりと雪がついています。
アイゼンピッケルが必要なのはもちろんですが、南岳新道、天狗原、大キレット共に、通行はまだまだ厳しそうです!
南岳の小屋の営業開始は7月1日からですが、冬季小屋は利用可能です!
当面槍から南岳への稜線ルートのみしか利用できないかと思いますが、人も少なくきれいな景色が広がっています!
ぜひ好いお天気とコンディションの良い時に出かけてみてください。

南岳に至るどの登山道も残雪が多く、ほとんど夏道は出ていません!(キレットや稜線は一部夏道が出ています)
当面はアイゼンピッケル等の装備が必要かどうか?というレベルではなく、冬季ルート等を確実に歩ける技術を持った人でないと通行は厳しいです!
大喰、中岳、南岳へのルートとしては1番おすすめですが、(逆に他のルートはほとんど通れません)

稜線の残雪状況は、夏道の出ている所も少しづつ増えてはいますが、急斜面の雪渓の上り下り含め、ルートとしては大部分雪上歩きです!
特に雪がずぶずぶで潜りやすく歩きにくい状態です。
朝晩は硬く氷化している所もありますし、アイゼンピッケルはもちろん必要。急斜面の雪を安心して歩ける技術が必要です。

●南岳よりキレットそして穂高
キレット最低鞍部や長谷川ピーク、飛騨泣き等は残雪はほとんどありませんが、南岳からの下りや北穂の上りに残雪があり、特に飛騨泣きから上部の北穂の急斜面にたっぷり残る雪が一番の難所で、今現在は通過が非常に困難です!
まだしばらくはエキスパートの世界でしょう。

●南岳新道、南沢上部周辺
南岳小屋の下り初めから雪で、南沢へ下る部分が残雪により切れ落ちている為、(トラバース箇所や夏道部分がすべて雪に覆われ、垂直に近い急斜面になっています)南岳新道は通行できません!
まだ1月以上は通行が厳しいと思われます。

●横尾尾根上部より天狗原方面
天狗原はもちろんですが横尾尾根上部もほぼ雪に覆われ、まだ通行は厳しそうです!
雪の状態もグサグサで潜るような雪ですので、歩く技術はもちろんですが、体力的にも厳しい状態です。
当面は横尾尾根の雪解けがある程度進むまでは通行は難しいでしょう。

登山装備

10本以上の前爪のあるアイゼンやピッケルなど厳冬期の雪山装備が基本です。

街はもう暖かいですがこちらはまだまだ寒く、まだ雪が降ります。
今の槍ヶ岳への登山には冬の装備が必要です。アイゼン、ピッケルをお忘れないように!
紫外線対策のサングラスや日焼け止めも必携です。

注意点

GWが終わり入山者の少ない時期になりました。
装備の油断なく、現地で最新情報を得るようにしましょう。

お知らせ

●槍岳山荘
http://www.yarigatake.co.jp/

●2017年系列小屋営業日
(※営業期間外の連絡は松本事務所へ)

・槍ヶ岳山荘 090-2641-1911
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
受付時間:7:00~20:00

・槍沢ロッヂ 0263-95-2626 または 090-3135-0003
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
受付時間:7:00~20:00

・南岳小屋 090-4524-9448
期間:2017年7月1日(土)~10月14日(土)
受付時間:7:00~20:00

・大天井ヒュッテ 090-1401-7884
期間:2017年7月1日(土)~10月14日(土)
受付時間:7:00~20:00

・岳沢小屋 090-2546-2100
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
受付時間:6:00~20:00

昨年の今頃の様子は?

営業4/27~(宿泊要予約)。予約受付中。4/27からの営業に向けて作業中です2023.04.21

営業スタート。本日は富士山まで見える快晴。昨日までの降雪と強風のため雪質に注意2023.04.27

昨日降雪(みぞれ)。槍ヶ岳へは前爪アイゼン+ピッケルが必須(チェーンスパイク、軽アイゼンは危険)2023.05.09

昨日降雪。雪山装備が基本。前爪アイゼン+ピッケル必須(チェーンスパイクや軽アイゼンは危険)2023.05.16

昨日降雪。雪山装備が基本。前爪アイゼン+ピッケル必須(チェーンスパイクや軽アイゼンは危険)2023.05.24

槍ヶ岳山荘周辺の過去の様子

  • 朝日が垣間見えました。10時ごろまでは青空もみえておりましたが、昼前からは再び雲に覆われた天気となりました。
  • 稜線から槍沢の様子
  • 槍沢から槍ヶ岳を見上げて(小屋明け前の偵察に行きました)
  • 槍沢から槍ヶ岳を見上げて(小屋明け前の偵察に行きました)
  • 横尾から槍沢ロッヂまでは一部地面が出ているところがありますが、ほぼ雪の上を歩きます。(小屋明け前の偵察に行きました)
  • 槍沢ロッヂ(小屋明け前の偵察に行きました。まだ営業していません)
  • スタッフ全員無事に下山しました!あらためまして2023年、槍ヶ岳山荘をご利用いただきありがとうございました。
  • 夕日に染まる槍ヶ岳
  • 完全に雪山となりました。凍結する登山道の様子
  • 山荘前から槍ヶ岳 完全雪山です
  • 小屋の目の前で20㎝程度、吹き溜まりでは50㎝を超えるほどの積雪があります。
  • ババ平から撮影。槍沢方面で今1番綺麗な場所(標高2000mくらい)

槍ヶ岳山荘

現地連絡先:
090-2641-1911
電話番号:
0263-35-7200
連絡先住所:
長野県松本市埋橋1-7-2

地図で見る
http://www.yarigatake.co.jp/

施設の詳細を見る

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 鋭角に天を突く岩峰でそのものずばりの命名、しかも北アルプス南部の登山道が集中する位置のよさ。槍ヶ岳は北アルプス南部の鎮である。  行政区分からいえば長野県の大町市、松本市と岐阜県高山市との境にそびえている山である。地理的条件も実に絶妙な場所といえる。  南から穂高連峰の縦走路、東から常念山脈や燕岳からの表銀座コース、谷筋では上高地から梓川、槍沢を遡っていく登山道、新穂高温泉から蒲田川右俣、飛騨沢を登るコースと、北アルプス南部のすべてのコースが槍ヶ岳に集中し、中央部へは西鎌尾根が唯一の回廊となって双六岳に通じる、北アルプス南部の扇の要である。  しかも鋭い槍の穂先のような姿は、日本の氷河地形の典型でもある。地質は硬いひん岩で、氷河が削り残した氷食尖峰。東西南北の鎌尾根も氷食地形、槍沢、飛騨沢、天上沢、千丈沢はU字谷とカールという、日本の氷河地形のサンプルぞろいである。  登山史上で初めて登頂したのは江戸時代の文政11年(1828)の播隆上人。4回登って3体の仏像を安置し、鉄鎖を懸けて信者の安全な登拝を可能にした。登路は安曇野の小倉村から鍋冠山を越えて大滝山へ登り、梓川に下って槍沢をつめている。今も残る槍沢の「坊主ノ岩小屋」は播隆が修業した籠り堂だ。  近代登山史の初登頂は明治11年(1879)の英人W・ガウランド。1891年には英人W・ウエストンも登っている。日本人では1902年の小島鳥水と岡野金次郎。穂高・槍の縦走は1909年の鵜殿正雄で、ここに槍ヶ岳の黎明が始まった。大正11年(1922)には3月に、慶応の槙有恒パーティによる積雪期の初登攀があり、同年7月7日には早稲田と学習院が北鎌尾根への初登攀に挑んでいる。早稲田は案内人なしの2人パーティで、槍ヶ岳頂上から独標往復。学習院は名案内人小林喜作とともに末端からと、方式も違う登攀でともに成功した。  その後も北鎌尾根ではドラマチックな登攀が行われ、昭和11年(1936)1月には、不世出の単独行者、加藤文太郎の遭難、昭和24年(1949)1月の松濤明、有元克己の壮絶な遭難が起きている。加藤の遺著『単独行』と松濤の手記『風雪のビヴァーク』は登山者必読の書である。  登山道で直接登るコースは、上高地から槍沢コース経由で槍ヶ岳(9時間30分)と、新穂高温泉から飛騨沢コース(8時間40分)の2本。ほかに穂高連峰からの縦走コース(7時間30分)、燕岳からの表銀座コース(8時間40分)、双六小屋から西鎌尾根コース(6時間)と数多い。

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