宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

変わりやすい天候続き。海近くは春の気配、山はまだ降雪もあります。入山は装備の油断なく、アイゼン必携。

サツマイナモリ 蛇之口滝コースや屋久島の低地で見頃を迎えています。枝先につけた純白の花は可憐で美しく、足元の苔の色とは対照的でよく目立ちます。(2014.02.24 屋久島ガイド協会 )
サツマイナモリ 蛇之口滝コースや屋久島の低地で見頃を迎えています。枝先につけた純白の花は可憐で美しく、足元の苔の色とは対照的でよく目立ちます。(2014.02.24 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

02/19(水) ●縄文杉コース(標高600~1300m)
2月17日 天気は曇り 縄文杉デッキの気温4℃(11:30 標高約1300m) 風は微風 登山者数33名
●白谷雲水峡 太鼓岩コース(標高600~1070m)
2月18日 天気は雨 太鼓岩の気温6℃(12:45 標高1070m)北東の風 登山者数約70名
鹿児島市の天気予報
明日
曇時々雨
24℃
19℃
明後日
雨時々曇
23℃
18℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

山中ではリンゴツバキが花期を迎えています。リンゴツバキはヤブツバキの変種とされ、果実が大きく直径7~8cmにも達します。熟期が近づいて赤褐色に色づくとリンゴ(林檎)のように見えるため、その名がつけられました。ヤクシマツバキが正式な和名ですが、屋久島のみの固有種ではなく中国地方西南部や四国や九州にも自生します。冬に花を咲かせるのは、受粉を助けるのが虫ではなく、ヒヨドリやメジロといった鳥だからだそうです。鳥がホバリングしながら蜜を吸いやすいように花も横向きです。植物の工夫には驚かされますね。

屋久島はこのところ変わりやすい天候が続いています。海岸付近は気温も上がり、春の気配を感じますが、山ではまだ降雪があります。天気の急変には充分気を付け、しっかりとした装備で入山して下さい。

2月19日現在の日の出は06:55、日の入り18:09です。

登山道の状況

●縄文杉ルート 
・2月28日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。
荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。
また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら 
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima

・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十cmに及ぶことがあります。スノースパイクや軽アイゼンを用意しましょう。

・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、展望デッキの一部立ち入り制限を行っています。
またそれに伴い、デッキに付近にう回路が新設されています。詳しい情報についてはこちらで確認できます。
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/

●縦走ルート
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼン、ピッケル等、雪山装備必携です。

・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。

登山装備

・標高1000m以上では、雪山装備が必要です。(状況次第では、それ以下の標高でも必要になります)積雪、凍結、悪天候にそなえ、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、ストック等、奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等が必要です。万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温5℃以下、奥岳ルートでは0℃以下になります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、暴風の装備をしっかりと用意して下さい。
・日照時間が短く、17時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。天候によっては、更に暗くなるのが早いこともあります。屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。

注意点

・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・奥岳は気象の変化が激しいため、気象情報を確認の上、十分な装備をご準備ください。
・山中泊で利用する避難小屋が諸々の理由で入れない事もあります。必ずテントやツェルトを持参しましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。

お知らせ

そのほか、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。

昨年の今頃の様子は?

先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19

縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26

GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03

GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10

シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17

屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24

屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

ユーザーの登山記録から