山の斜面を染めるツツジを見に行こう! 強く・長く・大きく・美しく咲く花――

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さまざまな種類があるツツジ。4月上旬から6月まで各地の山で見頃を迎える。人気が高いツツジの山のコースガイドを紹介する。

目次

愛鷹山 名前を冠したアシタカツツジの咲く山(静岡/1504m)

富士山の南側にそびえる、標高1000~1500m程度の山群が愛鷹山(あしたかやま)だ。宝永火口を正面に見る富士山展望の山として知られるが、ツツジの季節は、花と新緑と展望の三拍子となる。

富士山の展望とアシタカツツジが楽しめる愛鷹山(写真=norio36さん

山の名前を冠した、愛鷹山周辺でしか見られないアシタカツツジの開花は5月中旬から下旬が盛りの時期。最高峰の越前岳(えちぜんだけ)山頂から少し西側に下ったあたりが群生地として有名だ。

なお、アシタカツツジとミツバツツジとの大きな違いは葉の数で、ミツバツツジの3枚に対して5枚の葉がある。

行程・コース

最適日数:日帰り 6時間50分
総歩行距離:12,447m /上り標高: 1091m 下り標高: 1091m
行程:愛鷹登山口(08:00)・・・山神社駐車場(08:20)・・・富士見峠(09:05)・・・黒岳(09:35)・・・富士見峠(10:00)・・・鋸岳展望台(10:45)・・・富士見台(11:30)・・・越前岳(11:55)・・・呼子岳(12:35)・・・割右峠(12:50)・・・大沢橋(13:55)・・・山神社駐車場(14:30)・・・愛鷹登山口(14:50)
高低図
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関連する登山記録

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この記事に登場する山

栃木県 / 日光山系

鳴虫山 標高 1,104m

 日光市街地の南方にあり、日光連山と大谷(だいや)川を挟んで対峙する。大懴法(だいせんぽう)岳とも呼ばれ、山頂には二等三角点が置かれている。 「この山に雲がかかると雨になる」といういい伝えから鳴虫山になったといわれる。  古くから日光の修行僧が参詣した山で、合方と呼ばれる修行場の跡もある。  日光連山の展望台として、春には山々をピンクに染めて咲くヤシオツツジ、足元には可憐なカタクリの花が目を楽しませてくれる。  東京方面からの日帰り登山も可能で、駅から歩いて登れる山としても人気があり、多くのハイカーが訪れている。  山頂までは日光駅から歩いて2時間ほど。  ここから合方経由で、日光八景の1つに数えられている「含満ガ淵」に下っても、起点から4時間もあれば充分なので、時間が許せば近くの名所、旧跡を訪ねるのもよい。

栃木県 群馬県 / 那須・日光

袈裟丸山 標高 1,961m

栃木県日光市と群馬県沼田市、みどり市との境にあり、日光火山群に属する成層火山である。  北から南へ奥袈裟、中袈裟、後袈裟、前袈裟と並び、袈裟丸連峰を形成している。通常一等三角点の置かれている前袈裟を袈裟丸山と呼んでいる。  訪れる人の少ない静かな山として知られ、またツツジの名所でもある。賽ノ河原、小丸山南面はヤシオツツジ、ヤマツツジ、レンゲツツジが順番に花開き、山肌を染める景観はまさに山上の楽園である。  山頂からの眺望には恵まれないが、途中の小丸山からは360度の眺望が満喫できる。  わたらせ渓谷鉄道沢入駅から山頂まで6時間(塔ノ沢コース)。弓ノ手コースもほぼ同じだが、林道歩きが長いのでマイカー利用の場合は2時間ほど短縮される。

東京都 埼玉県 / 奥多摩

蕎麦粒山 標高 1,473m

 奥多摩の日原から仙元峠を越えて、武州へ下ってゆく山稜上にそびえる山。斉藤真指著『多摩郡村誌』には一名三角山とも、秩父方面にては火打山ともいう、と記している。仙元は浅間が正しいようだ。火打とは山頂付近の岩石が燧石質であることに由来する。  この山へは、通常、日原からヨコスズ尾根を登って一杯水(いつぱいみず)を経て登頂。下山道は仙元峠から仙元尾根を通って浦山口に出るが、交通が不便なので、蕎麦粒山頂から南へ延びる鳥屋戸尾根を下って笙ノ岩山から日原川へ下る人が多い。笙ノ岩山は古文書では小ノ岩山と記されるが、試行錯誤して登ったこの山にも尾根通しに歩きやすい踏み跡ができている。  コースタイムは奥多摩駅を起点に日原から登り、一杯水を経て蕎麦粒山頂に立ち、帰りは笙ノ岩山、川苔橋を経て奥多摩駅まで約5時間30分。

今がいい山、棚からひとつかみ

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