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お馬を連れて雪の乗鞍 ソリで滑って降りたいんです!

乗鞍岳( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (鋸太郎 さん )

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行程・コース

天候

無風快晴 午後から若干雲が出る 風は稜線で瞬間最大12m/sほど 

登山口へのアクセス

マイカー
その他: やまぼうし無料駐車場

この登山記録の行程

やまぼうし駐車場5:00……5:45かもしかリフト乗場5:45……6:05かもしかリフト終点6:05……7:15位ヶ原山荘分岐6:05……8:15肩の小屋口売店8:15……8:50肩の小屋9:25……10:25朝日岳10:25……10:35蚕玉岳(こだまだけ)10:35……10:55乗鞍岳剣ヶ峰11:25……11:45シリセード開始13:10……位ヶ原山荘分岐13:10……14:00かもしかリフト終点14:00……15:00やまぼうし駐車場

コース

総距離
約14.7km
累積標高差
上り約1,552m
下り約1,552m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

Mt.乗鞍スノーリゾートから雪の乗鞍岳を登ってきました。
駐車場には午前3時に到着。空は満天の星で、北斗七星を主役に春夏の大三角、天の川、蠍座などがこれでもかと輝いていました。
午前5時にヘッドライトをつけて出発。スキー場のゲレンデの端を歩かせて貰います。ゲレンデでは営業準備の圧雪車が大迫力で働いていました。
6時前に日の出。そのままスキー場の最高点のかもしかリフトの終点まで歩きます。基本、ゲレンデはしっかり圧雪されているのでアイゼンでさくさく歩けました。
  
ここからはBCです。コース外警告標識を越えてさらに登ります。人気のコースらしく、トレースはしっかり着いていました。
ただ、少しずつ足が埋まってきました。
位ヶ原山荘分岐を過ぎると更に足が埋まりました。
行きは2番手か3番手位だったので分からなかったのですが、帰り道に登ってくる人を見るに、アイゼンでもワカンでもスキー板でも、皆さん一様に難儀していました。
この速度が冬山なんでしょうね。かく言う自分も相当な遅さでしたが。
  
尚も登りますと背後に絶景が広がってきます。
特に穂高連峰の鋭利な山容は圧巻でした。
何度も振り返り、北アルプスにいることを実感しながら肩の小屋に辿り着きます。
ここで休憩。風の当たらない場所を探して、月餅とお湯でおやつにしました。
閉鎖している小屋の脇でそんな事をしているなんて、気分だけでも冬山クライマーでした。
  
ひと休みしてから、意を決して夏コースにはない朝日岳に取り付きます。
はるか前方に先行の方々が小さく見えました。皆さんゆっくりですが、止まらないのはさすがです。
後述しますが、自分はトレースを借りても尚埋まるので、一歩一歩踏み固めて進みます。
その分速度は更に落ちますが、都度予想外に埋まるより確実に進む方が省エネに思えました。
頑張って登りきると、蚕玉岳を越えて剣ヶ峰への稜線が現れました。
ここまで来ればほとんどゴールです。
程なくして山頂着。ここからは冬場しか行けないと言う大日岳が見えますが、途中何度かご挨拶した方が挑まれていました。
  
帰りは朝日岳の斜面からシリセードに挑みました。
スキー板は持って来れませんでしたが、滑って降りたい気持ちはあるんです。
結論から言いますと、そこそこの斜面なら割と滑れました。
ただ500円程度の安いプラでは行きたい方向へのコントロールが難しく、また重たい雪に当たるとすぐ止まります。
気持ちよく滑った後、四方八方フトモモまで埋まる新雪の中に取り残された日には、滑り降りる楽さよりその後の脱出の苦労の方が多かったと思います。
ガンガン滑った挙句、ザックのポケットからサーモスを落としてしまい、回収するのに登り返したりもしました。
楽だったかと言うと総じて疑問符ですが、いいんです!
それでも滅茶苦茶楽しかったんです!
  
ゲレンデに戻ってからは、聞くまでもなくシリセードは禁止でしょうから、歩いて降りました。
日がやや傾きかけた頃、無事下山しました。
  
今回もツボ足トレースを借りて登った訳ですが、先行の方々がさくさく登るのに対し、自分はトレースを借りて尚埋まりまくりでした。
最初は歩き方や体重の掛け方が悪いのかなと色々工夫をしてみたのですが、どうもそれだけではない様に思えてきました。
単位面積当たりの過重により更に埋まる事があるのは、ちょっと考えれば分かる事です。体重65kgの方が13kgの荷物を背負い、足のサイズ27.5で踏みしめたツボ足は、同条件未満の方であれば問題なく歩けるでしょう。
ですが自分の様に体重82kgが18kg程度を背負い、だけど足のサイズは26ですので、そりゃ更に埋まるってもんです。
コラ雪!根性見せんかい!などと道中何度も思いましたが、雪からしても理不尽でしたでしょう。ごめんね。
  
夏山にはないロジックですが、快適な冬山登山にダイエットは結構重要かも知れないとまじまじと思いました。
多分、自分の踏跡は強固なはずです。

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フォトギャラリー:49枚

麓の駐車場からヘッドライトを点けて登山開始です。

すぐに空が白み始めました。

圧雪されたスキー場はとても歩きやすいです。
ただ今シーズンの営業は4/8までとのことですので、それ以降は状態が悪くなるかも知れません。

夢の平終点です。
その先のかもしかコースは急斜ですね。

それは登山においてもですか?

お日さまー!
夜明け前から歩く事が多いのですが、日の出にはいつも声をあげてしまいます。

かもしかリフト終点です。

スキー場としては終点ですが、お山は続きます。

お世話にならない様に準備はしてきています。

雪原です。
圧雪されていない分、少しずつ足が埋まり始めます。

ただ、締まってはいます。

さあ本丸が見えてきました。
青と白が逆ですね。

森林限界が近そうです。

位ヶ原山荘分岐。
うっかり寄り忘れたなあ……。

お日さまに強烈に背中を押して貰って登ります。

何という真っ白なお山!

シュカブラです。
ただ、シュカブラが綺麗な場所はかなり足が埋まります。

穂高連峰。右のトンガリは前穂高、左のなだらかなのが奥穂高。そのすぐ左手前がジャンダルムです。
左端に小さく槍ヶ岳も見えています。

肩の小屋口の売店ですが、今日はお休みみたいですね。

肩の小屋が見えてきました。
ただこれがまた、見えてからが遠かったです。

稜線ですので、思った程雪に埋まっていませんでした。

入口を借りておやつタイム。
単位重量当たり最強のカロリーを誇る(個人調べ)月餅を食べました。

摩利支天岳の気象観測所です。

それでは朝日岳に挑みましょう。
先行者さんが小さく見えます。

雪山に登りながら、さながら海中にいる気にもなりますね。

権現池です。

主役は手前の穂高連峰ですが、左奥、野口五郎岳の右隣に遠く白馬岳まで見えました。

頑張って頑張って朝日岳山頂着。
剣ヶ峰が見えてきました。

蚕玉岳から朝日岳を振り返ります。

風雪の芸術ですね。

蚕玉岳山頂です。

ミニモンスターを愛でながら

剣ヶ峰登頂です。
最後の朝日岳が強烈でした。

お馬、雪の乗鞍に立つ!

お馬も初の3000m峰です。
風もなく、お馬さんビレイなしで撮影できました。

お隣の御嶽山。

こちらは白山です。

それでは下山しましょう。

てってれー!

ふと見上げると、ハロが出ていました。虹モードです。
明日は少し天気が悪くなるのかな?

滑ったり止まったりラッセルしたりを繰り返しながら、位ヶ原山荘分岐まで戻りました。

スキーヤーに囲まれて、こちらは簡易ソリで勝負です。

ただシリセードはスピードが出ると、段差の衝撃がモロにおしりに来ました。
途中サーモスを落としました……。

ゲレンデに出てからはひたすら歩きです。

ファミリースキーヤーさん達に軽快に追い抜かれながら、一歩一歩降りて行きます。
子供が上手なのなんの。

無事に下山しました。
乗鞍岳は人も多く、麓はスキー場ですので、冬山としてはかなり安心して登れるお山だと思いました。

諏訪湖SAでお約束のひと巻き。
楽しい山行でした。

「やっぱりお馬のお山が一番です!」
そうかそうか。

因みにお馬さんは強風の箱根駒ヶ岳にもロープウェイで連れて行っています。
こちらも規制解除されたら、改めて登りたいですね。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア 靴下 バックパック スタッフバック
スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ タオル 帽子 グローブ
着替え 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ
登山計画書(控え) ナイフ 修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル
医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
トレッキングポール GPS機器 スリーピングマット ストーブ 燃料 ライター
カップ クッカー カトラリー ローソク・ランタン アウターウェア オーバーパンツ
バラクラバ オーバーグローブ 雪山用登山靴 アイゼン ピッケル スノーシュー
ショベル ゴーグル ロープ エイト環・ATC カラビナ 安全環付きカラビナ
クイックドロー ビレイデバイス スリング ハーネス ヘルメット
【その他】 予備ヘッドライト、2バンドラジオ、風速計、シリセード用簡易ソリ、タイブロック、ウェビング、ショートパーセル

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登った山

乗鞍岳

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