行程・コース
天候
初日:晴れ 2日目:薄曇り 3日目;晴れ
登山口へのアクセス
電車
その他:
【登山口】
南海電鉄高野線で極楽橋。極楽橋からケーブルで高野山駅へ。高野山駅からはバス。
【下山口】
熊野本宮大社前のバス停から新宮駅前行きの熊野交通バス。
この登山記録の行程
【初日】
高野山・金剛三昧院(5:35)⇒ ろくろ峠(5:50)⇒ 薄峠(6:20)
⇒ 御殿川橋(6:50)⇒ 大滝集落(7:05/7:20) ⇒ スカイライン合流点(7:45)
⇒ 水ヶ峰分岐(8:10/8:25)⇒ 林道合流(8:45)⇒ 東屋(9:00/9:10)⇒ 今西辻(9:30)
⇒ 平辻(9:40)⇒ 大股(10:20/10:45)⇒ 萱小屋(11:20/11:25)⇒ 桧峠(12:00)
⇒ 伯母子岳分岐(12:20)⇒ 伯母子避難小屋(12:35/12:45)⇒ 伯母子岳(12:55/13:05)
⇒ 伯母子避難小屋(13:15)
【2日目】
伯母子避難小屋(5:15)⇒ 上西家跡(5:50)⇒ 水ヶ元茶屋跡(6:20/6:30)
⇒ 待平屋敷跡(7:00)⇒ 伯母子岳登山口(7:15/7:20)⇒ 三浦口バス停(7:30/7:45)
⇒ 吉村家跡(8:10)⇒ 三十丁の水(8:40/8:50)⇒ 三浦峠(9:20/9:35)
⇒ 古矢倉跡(9:45)⇒ 出店跡(10:00)⇒ 矢倉観音堂(10:40/10:55)
⇒ 西中バス停(11:20/11:35)⇒ 昴の郷(13:05/13:15)⇒ 果無山登山口(13:25)
【3日目】
果無山登山口(7:40)⇒ 果無集落(8:00/8:10)⇒ 天水田(8:35)
⇒ 観音堂(9:05/9:20)⇒ 果無峠(9:35/9:40)⇒ 果無山(9:45)⇒ 果無峠(9:50/9:55)
⇒ 三十丁石(10:30)⇒ 七色分岐(10:40)⇒ 八木尾バス停(11:10/11:15)
⇒ 道の駅ほんぐう(11:30/11:45)⇒ 三軒茶屋跡(12:00)⇒ 熊野本宮大社(12:30)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
「大峯奥駈道」、「中辺路&赤木越&大日越」、「雲取越」と3年連続の熊野古道シリーズの締めくくりは「小辺路」。高野山から熊野本宮大社までの2泊3日。お天気に恵まれ、気持ち良い古道歩きを満喫できました。
【1日目】
高野山の金剛三昧院に前泊して5時半スタート。日が高くないうちは涼しく、薄峠までの登りも楽々。御殿川橋を過ぎて大滝集落で休憩しましたが、なんとここのトイレはシャワートイレ。小辺路では要所要所にトイレがあり、かつ、どこも清潔でペーパーまで完備してましたが、ここのはナンバーワンの設備でした。
大滝集落からしばらく登ると高野龍神スカイラインと合流。ここからは車道歩き。また、スカイラインの後にもタイノ原林道の舗装路が待ってます。このように舗装路歩きが多いのも小辺路の特徴で、カウントしてみると総距離は17km。底の固い登山靴では脚がやられてしまうので経験者のアドバイスを参考にして、舗装路では持参した軽いジョギングシューズに履き替えました。これはなかなか正解。
タイノ原林道を歩き終えて大股バス停に到着。ここは伯母子岳登山口。自販機とトイレもあります。しかし、ここから桧峠までの急登は結構疲れました。地味に長いです。なお、途中にある萱小屋は2名が限界の広さながらもきれいに整備されていて、裏手に水場もあり、宿泊地としてはgoodだと思います。
13時過ぎに今日の寝床の伯母子峠の避難小屋に到着。小屋は窓がなくて暗いものの、まあまあ綺麗でした。ペーパー完備のトイレも別棟でありますし、三田谷側に5分下れば水場もあります。小屋泊の2名に加え、最終的にはテントが6張。なかなかの賑わいでした。
【2日目】
足元が明るくなった5時過ぎに出発。三田谷橋まで一気の下り。待平屋敷跡の手前からは熊野古道らしい石畳も現れ始めますが、凸凹して歩きにくいので、特に下りではあんまり私はありがたくないです。
三田谷に下り、三浦口バス停の船渡橋のたもとにある三浦の清水で給水。水量豊富な水場が何か所もあるのも小辺路の特徴の1つ。水マネジメントに苦しんだ大峯奥駈道とは全然違います。地図に載ってない水場もあちこちにあります。
美味しい水でリフレッシュして三浦峠へ。が、この登りがキツかった・・・。大峯奥駈道は「200m登って200m下る」というアップダウンの波状攻撃を1日に何度も仕掛けてくるタイプですが、小辺路は1日に1回ドーンと800mぐらい登ってドーンと800m下るタイプ。えげつない傾斜の登りが延々続くのはやっぱりキツイです。中でも三十丁の水に着くまでの傾斜は半端なく、息も絶え絶え、這う這うの体でした。
ようやく三浦峠到着。峠には休憩所とトイレあり。さて「西中」を目指して下ります。古矢倉跡、出店跡、矢倉観音堂を過ぎ、西中バス停が近づいてくると舗装路が現れ始めます。舗装路と小辺路が合流・分離を繰り返しますが、案内図や標識がマメに設置されているのでそれに従って進めば大丈夫。この周辺に限らず、間違えやすい箇所には必ず標識があり、安心して歩けるのも小辺路の特徴です。
西中バス停から十津川温泉までは約8kmの舗装路歩き。10時台と14時台に十津川温泉行のバス便があるのでこれに乗る人もいるそうですが、私は「歩き」にこだわりました。ジョギングシューズが大活躍です。車があまり通らないのをいいことにカーブでは「インtoイン」のライン取りをしてセコく距離の短縮を図りました。
長い長い舗装路歩きの末に昴の郷に到着。自販機でジュースを飲み、トイレを使わせてもらってから果無峠登山口へ。昴の郷の敷地沿いに右に行き、小さなトンネルを抜けて右に曲がると柳本橋です。グラグラする吊り橋ですが、思ったほど恐怖感はありませんでした。橋を渡り切ると果無峠登山口。水量豊富な水場もあります。ここが今日のゴール。予約しておいた十津川温泉の宿にチェックインし、源泉かけ流しの湯で癒されました。
【3日目】
宿の人が車で登山口近くまで送ってくれたので予定より早くスタート。果無集落まではいきなりの急登ですが20分程度なので泡を吹く前に到着。集落の民家の間を抜け、水場で給水し、茶摘みをしていた御年90歳以上と思われるお婆ちゃんとの会話も楽しみながら歩きます。
集落からも急登。観音堂の水場で休憩してから果無峠へ。せっかくなので峠にザックをデポして果無山にも行ってみましたが展望ゼロの地味~な山頂でした。
もともと14:20本宮発・新宮駅行のバスに乗る予定でしたが、峠の出発時刻は10時。これなら13:20発のバスに乗れるかも。果無峠越には三十三観音の石仏が道沿いに一定間隔で鎮座しておられ、その番号を数えながらちょっと速足で下ります。八木尾バス停が近づくと民家が現れますがここでも民家の敷地を通ります。こういう箇所が多いのも小辺路の特徴。最初はコソ泥っぽくてギョッとしますが、標識がありますし、だんだん慣れてきます。
八木尾バス停から三軒茶屋跡まではまたしても車道歩き。直射日光が暑くてふうふう言いながら三軒茶屋跡で中辺路と合流。そして、12:30に熊野本宮大社到着。13:20発のバスには余裕で間に合いました。
全体を通して、小辺路の道の大半は広くて整備され、標識・水場・トイレも豊富ですから、初心者でも挑戦しやすい熊野古道と言えるでしょう。ただ、テントなしだと十津川温泉以外の集落ではやや宿の数が限られるので早めの宿確保が必要です。また、距離の長さ(特に舗装路歩き)に耐えられるだけの体力が必要かなと思います。荷物を軽くして楽に歩くには、避難小屋泊りを避けて宿を予約し、高野山⇒大股⇒三田谷⇒十津川⇒本宮、という3泊4日コースが良いのではないかと思いました。また逆に健脚者なら、三浦・三田谷周辺で宿が取れれば1泊2日も可能と思います。
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