行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
瑞牆山荘(10:25)・・・富士見平小屋(11:25)[休憩 65分]・・・瑞牆山(14:15)[休憩 45分]・・・富士見平小屋(16:20)
【2日目】
富士見平小屋(04:50)・・・大日小屋(05:40)[休憩 10分]・・・砂払ノ頭(07:15)[休憩 10分]・・・金峰山(08:25)[休憩 25分]・・・金峰山小屋(09:00)[休憩 5分]・・・金峰山・・・砂払ノ頭(09:38)・・・大日小屋(10:52)[休憩 8分]・・・富士見平小屋(11:37)[休憩 93分]・・・瑞牆山荘(13:40)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
関東甲信越地方の梅雨明けが宣言された翌日、台風の影響により先送りにした、富士見平小屋をベースキャンプとして瑞牆山と金峰山を2日に掛けてピストンする山行に行ってきた。
八王子駅では頭の中を「あずさ2号」の曲が流れる中、ホームに入ってきたのは、自由席乗車率120%の「あずさ1号」。連絡通路で韮崎までの車窓の旅を楽しんだ。
韮崎では東京寄りの自由席はホームの端で、改札に続く階段はその反対。楽しそうに歩いて行く他の登山客を横目に16kgのザックを背負って改札までダッシュした。おかげでバスでは座れたが、シートが狭くて膝にザックを抱えた状態では身動きが取れず、これまでの疲れを癒すため、途中の増富温泉を目的地に変更しようかと思ったくらいだった。周りの景色もよく見られないまま、瑞牆山荘に到着、登山届けを投函し、明るい広葉樹の森を歩き始めた。
歩き始めて少し行くと大きな岩が転がっている。前回、丹沢の大石山でも思ったが、こんな大きな岩はどういう経緯で突如現れた様な感じであるんだろうと。
さらに歩くとベンチが見えて、その先には「デーン!」という感じで瑞牆山が現れた。凄い迫力。あまりによくできた造形は、どこか作り物の様だ。ここを過ぎて少し行くとみずがき公園方面に行く林道があって、富士見平小屋はここから歩荷しているそうだ。そこから少し上がると富士見平湧水があり、非常に冷たくうまい。これだけ水が豊富な山小屋はちょっと珍しい。
計画通り昼前に着くと、テントもボチボチ埋まり始めている様な感じだったが、少し外れの静かそうな場所を確保できた。山小屋の主人の説明では、女性用区画や家族用区画に分かれているとのことだったが、男女連れで来ているのが多く、あまり関係ない様な感じだった。季節柄、アブが多い。
幕営が終わり、瑞牆山へ向かう前にトイレに寄った。久しぶりに目にしみて泣けて来た。登山口からすぐに「下は水源です」の看板。屎尿問題は深刻だ。反対側にはもの凄く大がかりな感じの実験用の水洗トイレ。小屋泊の人用?苔むした道を登っていく。水ができる場所。
登り切った後は天鳥川に向かって下って行く。木々の間から大やすり岩が見えた。
桃太郎岩、どこから来たのか不思議。鹿の足跡や糞などの痕跡はなかったが、1度だけヤマビルが肩まで上がってきているのを発見。タイツを履いていたので下半身には取り付けなかった様だ。
桃太郎岩横の階段を上ると岩がゴロゴロした道になる。途中、岩が落ちてきたのを支える。前の人が岩から滑って、結構激しく胸を打っていた。肋骨大丈夫か?
大やすりの下を巻いて、山頂に出た。生憎、曇り。西側からどんどん雲が流れて来た。金峰山の山頂も雲の中だった。南アルプスも北岳の山頂が雲の中だった。
岩の橋で足をぶらぶらさせながら待っている内に雲が抜けて、晴れてきた。森の中から突き出ている岩がアンデスの遺跡の様だ。途中の道ではシャクナゲの花は終わっていたが、山頂ではわずかに残っていてうれしかった。元来た道をピストンし、富士見平小屋に戻る。日はまだ高かったが、地ビールで一杯。つまみにソーセージセット。旨い。
日没は19時半だが暗くならないうちに夕食のコンビーフマッシュポテトとパスタを茹でて食べた。食後はいつもの様にウィスキーのお湯割りを飲んでいたが、なんだかあまり飲めない。高度障害?翌日も早いので、20時過ぎに寝た。
・・・1時過ぎに目が覚めた。結構、周りがうるさい。まどろみながら、3時までゴロゴロして起床。寝袋やマットを片付ける。2日目はテントをデポして金峰山だ。コーヒーを入れて、昨晩の残りのマッシュポテトとバゲットを朝食にした。
なんとか5時前に出発できた。
まだ、ほとんど人を見かけないつづら折りを登る。鷹見岩の分岐に到着。あちらの方への踏み跡はちょっと薄い。大日小屋前では休憩している人が数人。せっかくの機会なので、大日小屋を散策した。小屋の中はほとんど廃墟。毛布はあるが、ほこりっぽい感じで、代金は投げ銭式になっている。トイレは昔ながらの床板を四角く切り取った方式で、幼い頃にじいちゃんの家の離れにあった感じのヤツだ。利用者が少なそうなのと、床下がオープンエアのため臭いは全く感じなかった。ただし、ドアがない。ボタニカル方式より少しましなだけ。
小屋より少し高いところの水場は小さな泉という感じで、非常に冷たいが、落ち葉なども沈んでいて、かなりワイルド。下山時に水が切れたので、試しに500mlのペットボトルに汲んで濁りを見ると全く問題なし。全部飲みきったがお腹は大丈夫だった。
大日岩の手前から鎖場を使い、少し崩れてわかりにくい斜面を登ると大日岩の前に出て、初めて開けた場所になった。鷹見岩や南アルプスが一望できる。そのまま進むと、八丁平や小川山への分岐に出たので右に進む。この辺りで雲の間に入った様で、霞んできた。樹間を進み砂払ノ頭に出るといきなり絶景が飛び込んできた。人がいなければ叫んでいたかも。
砂払ノ頭から先は大きな岩を登っていく稜線歩きとなり、山頂も見える。
千代ノ吹上げの辺りでは右側が絶壁になっていて、強風が吹き上げてきた。足下にはイワカガミが咲いていて、所々でコケモモと小さな群落を作っている。登山道脇の木もハイマツに変わり、森林限界を超えたことが分かる。高度感も凄くてずっと眺めていたくなるが、今日は帰らなくてはならないので先に進んだ。
五丈石がどんどん近づいてきて、左側を進むと山頂と五丈石前の広場に出た。本当の山頂まであと少し。岩の間に落ちない様にしながら山頂に到着。風が10m以上吹いている感じで、気温は12℃くらいだったが、体感温度は10℃以下くらい。持ってきた朝食の残りのバゲットをポカリで流し込む。無性に瑞々しいリンゴが食べたかった。今度の山には持って行こう。
下山は金峰山小屋まで降りてから2450mの等高線を巻いていくルートを使うことにした。後で分かったが、このルートはコースタイム計画機能では選択できない。
千代ノ吹上げの辺りで元のルートに合流し、富士見平小屋まで下山した。
富士見平小屋到着後、テント撤収の前にこの辺りの山で採れたキノコを使っているという、天然キノコうどんを食べる。旨かったが、つゆはもう少ししょっぱい方が好み。
テントを撤収し、瑞牆山荘まで降りたが、途中の分岐でついうっかり林道を進みかけてしまった。危ない危ない。
瑞垣山荘には計画より早く到着、バスも1本速いやつに乗れた。帰りも座れたが、バスは満席。結構な人が増富温泉で乗り降りしていたが、残り1時間近くを立ちっぱなしというのもつらいので断念。増富温泉、いつかは来たいと思いながらあずさに乗って帰宅した。
瑞牆山、金峰山とも百名山だけあって人は多かったがいい山だった。キャンプ地から山頂まで、ほとんどの区間はドコモが使用可能。百名山は、こうしたところも整備されているのだなと思った。
フォトギャラリー:45枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 地図 | コンパス |
ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 |
健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 |
テーピングテープ | トレッキングポール | ストーブ | 燃料 | ライター | カップ |
クッカー | カトラリー | ||||
【その他】
装装備重量:約16kg(水なし。ベースキャンプ以降はアタックザックの軽装) 食料:30日昼食@バターサンド×3、30日夕食@燻製ベーコンパスタ&コンビーフ・マッシュポテト&たまごスープ 1日朝食@パン&コンビーフ・マッシュポテト、1日昼食@天然きのこうどん 非常食:カロリーメイト×4、えいようかん×2、ドライフルーツ(マンゴー) 水:0.0L(富士見小屋に水場があるため。)、ポカリスエット:初日登山時500mL×1 2日目登山時500mL×2+湧水500mL×1 気温:最低14℃(ベースキャンプ)、12℃(金峰山山頂)/最高:20℃ |
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