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神室岳・山形神室岳(仙人沢)2018

神室岳・山形神室岳( 東北)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

曇り時々張れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 登山口には2〜3台駐車できる。

この登山記録の行程

仙人沢登山口(7:58)・・【滝の写真撮影・10分】・・仙人大滝(9:10)・・【休憩10分】・・ダンゴ平への渡渉点(10:46)【休憩8分】・・ダンゴ平(11:0:5)・・神室岳山頂(11:42)【昼食27分】・・ダンゴ平(12:36)・・【休憩3分】・・山形神室岳(13:09)・・トンガリ山(13:47)・・ハマグリ山(14:04)・・笹谷峠駐車場(14:30)・・仙人沢登山口(14:53)

コース

総距離
約10.6km
累積標高差
上り約1,157m
下り約1,163m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 猛暑の時期には標高の高い山に登るのがよい。それは分かっているが,近場に標高の高い山がない場合はどうするか。悩んだ末に選んだのが,神室岳である。
 神室岳は,仙台神室岳とも言い,宮城と山形の県境に位置している。標高は1356mと高くはないが,沢を歩いて稜線に至るコースをとれば,涼しいのではないか。稜線上は風衝地帯で,よく風が通る。

 仙人沢登山口は急カーブの道路の脇にある。ここには車が2,3台駐車できる。他の車の邪魔にならないよう,奥に駐車して歩き出す。7時58分。
 今日の山歩きは暑さ対策と,先回の登山での反省を生かして,足が攣らないことがテーマである。登山道は斜面をトラバースしていくが,比較的アップダウンが少なく,歩きやすい。ただし,右側が切れ落ちている箇所があって,ここを通る時には注意が必要だ。

 ブナの木を眺めながら8時16分に滝を見る。十数メートルの豪快な滝は,周辺が柱状節理の岩である。その先にある滑り台のような滝は,滝壺がお風呂のように丸くなっている。このコースは滝も楽しめる。
 10分ほど滝を撮影し,少し行くと渡渉点に出会う。対岸までロープが張ってあるが,それに頼らなくても渡れる。渡った先の道は林床に繁茂する葉で覆われ,踏み後が見えない。

 湿気の多い道をしばらく歩き,小さな滝を見ながら進むと,沢は二股に分かれる。二股の間に登山道があり,小さな段差を上がってブナの林に入る。大きな木は少なく,ここは二次林だろう。
 9時6分に大きな滝を見る。草付きの粘土状の壁が特徴的である。高さは十数メートルとなかなか立派である。この上流に渡渉点があり、ここを渡ってクロベの急登に取り付くことになるが,今日は渡渉点を上流に行って仙人大滝を見ようと思う。
 仙人大滝までは時折草に隠れた道を進む。数分で大滝が小さく見えてきた。道端にアジサイが咲いている。沢には草が繁茂していて大滝までは近づけない。遠くから写真を撮って引き返した。

 クロベの急登は手強いという印象が会ったが,つづら折りの道はそれほどの難所ではなかった。じっくり登って尾根に出る。ここで休憩をとった。疲れはないが,湿度が高いため,メッシュの下着にもべっとりと汗がにじむ。
 ここからは直進せずに,右手に下る。下って山腹を巻くように進む。道はいくぶん荒れ気味で,二カ所ほど崩落しているところがあった。木の根をつかんで這い上る。
 ブナの中を登っていくと,切り立った尾根道でクロベの巨木に出会う。先端が折れているものもある。先に進むと,急な岩の壁が現れた。壁にはロープが吊るしてある。これをつかまなければ登れないほどの傾斜である。
 ロープを頼りに壁を登ると,その先は木の根の露出した急斜面である。ストックをしまい,木の根をつかんでしばらくよじ登った。
 難所は長くは続かず,10分足らずで再び尾根に出た。目の前にクロベの巨木が屹立している。その周囲にも数本,存在感のあるクロベが立っている。ここはクロベの道である。時計は10時10分を指している。

 尾根上に作られた道は比較的歩きやすいが,思ったよりも長い。植生はクロベからブナに変わり,右手前にガスに巻かれた神室岳が時折姿を見せる。傾斜が強くなると,ブナの二次林に入る。しばらく登って分岐を左に進み,やがて道が下りになると渡渉点である。ここで一息入れる。
 沢を渡り,水の流れていない支流を登っていく。岩が多い道から粘土状の道になり,植物が繁茂するようになると,上部が明るさを増す。ひと登りしてダンゴ平に飛び出した。

 11時5分にダンゴ平の分岐点を右に折れ,神室岳山頂を目指す。この頃になると青空が見えるようになる。宮城は曇りだが,山形は晴れている。
 登山道は刈り払いがなされておらず,笹に覆われている。笹が薄くなると,ヨツバヒヨドリやシモツケソウ,イワオトギリなどの花が現れる。ダンゴ平から小高い丘に登ると,神室岳山頂部のガスがしだいに薄れ,濃い緑色の山容が目の前に現れた。
 下ってブナの林を通り,登りに変わって傾斜が急になってくる。ロープが現れ,それを伝って登ると,日差しを浴びるようになる。目を上げると山頂付近が見えてきた。

 11時42分に山頂に着く。周囲の展望は今ひとつで,仙台方面は雲の中である。二口山塊の盟主,大東岳の山頂部にも雲がかかっている。山形神室岳方面は見えるが,その先の蔵王連峰はうっすらと確認できるだけだ。山形方面には日が指して,山形市内が見えるが,朝日連峰や月山の姿は確認できない。
 山頂で昼食を摂り,12時9分に下山を開始した。花を見ながら歩いていると雲が取れ,振り返るとか神室岳の姿が大きい。その先には大東岳の姿も見えるようになってきた。

 12時36分にダンゴ平に下り,登り返して大岩に着く。ここからの展望は抜群によい。仙台方面から吹く風が涼しく,たちまち汗が引いていく。
 大岩から分岐点に至り,そのまま休まずに通過して,灌木帯に入る。山形からの風は熱く,身体に熱気が蓄積されていく。道が仙台側に近づくと,今度は涼しい風が吹く。そんなことを繰り返し,13時9分に山形神室岳山頂に着く。思ったよりも長い道のりだった。

 山頂で5分休み,時間が押しているのでやや急いで登山道を進んだ。ここからは下り続きで,目の前には高原風のなだらかな山並みが広がっている。鞍部まで下りると,そこは花畑だった。ウツボグサ,アザミ,ヨツバヒヨドリ,クルマユリ,ヤマハハコ,シモツケソウ,ミヤマシシウド,タカネナデシコなど,色とりどりの花が咲き乱れている。この稜線上の道は花の道である。
 なだらかでおおらかな道を本当ならばゆっくり歩きたいのだが,今日は予定が詰まっている。急いで進み,13時47分にトンガリ山を通過する。ここからまた下ってハマグリ山には14時4分に到着した。振り返ると,トンガリ山,山形神室岳,神室岳へ続く稜線がくっきりと見える。いい眺めだ。

 笹谷峠までの道は,山形から熱風が吹き上げ,きわめて暑い。日差しも強く,体力を奪われるような熱気である。笹谷峠に下る手前でハクサンフウロを左手に見て,急なジグザグ道を下る。ところどころに浮き石があり,足場を確かめなければならない。
 14時30分に笹谷峠に降り立ち,ここから車道を歩いて戻る。途中,送電線の下を通る巡視路に入る。ここを通るとショートカットになる。急な巡視路を滑らないように下り,車道に出ると,そこから車までは10分程の距離である。ブナの樹林帯の中を歩くため,日陰になって涼しい。

 14時53分に登山口に戻る。先回の山歩きで,両足が攣るというアクシデントに見舞われたが,今日は登りも下りも比較的快調に歩けた。8月に予定している新潟遠征のよいトレーニングとなった。

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登った山

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