行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
朽木の小入谷越(おにゅうだにごえ)の峠に15台ほど停車できる広場(未舗装)あり。小入谷バス停を目印にして、その近辺に路駐する方もいるが、百里新道登山道の登山口はこちらになる。トイレはなし。
この登山記録の行程
小入谷越(08:14)~シチクレ峠(09:23)~県境尾根分岐(09:31)~百里ヶ岳(09:52)~県境尾根分岐(10:22)~根来坂峠(10:48)~標高点871m峰~おにゅう峠(11:04)~林道と登山道分岐点(11:20)(昼食~11:49)~根来坂峠(12:09)~焼尾地蔵(12:39)~小入谷林道出合(13:02)~小入谷バス停(13:15)~小入谷越(13:28)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
秋の気配が感じられる今日この頃。ブナ林の中を歩きたくて、以前歩いた高島トレイルでも想い出深い百里ヶ岳にやってきた。
百里ヶ岳は福井と滋賀の県境に位置する標高931mの山で、その山頂からは百里先が見渡せると言うのが名前の由来らしい。実際はそれほど開けてはいないが、中央分水嶺にあり綺麗なブナ林が広がっている。福井県側からとして上根来から根来坂を経て登ろうかとも思ったが、今日は滋賀県側からアプローチとして、小入谷越を起点とする百里ヶ岳新道から登ることにした。
登山道は峠の駐車場のすぐ脇にある。未舗装だが、それなりの台数が停められるスペースはある。登山ポストが設置されていて、その脇から登山道が始まるので分かりやすい。
登山道は尾根伝いに緩やかに高度を上げていく感じ。あちこちに白やピンク、紫と言ったキノコが目立つ。今年は育ちがいいのか、帽子大の超ドデカサイズのキノコもあちこちにあった。百里ヶ岳新道は、比較的新しく整備された登山道なのでとても歩きやすい。危険な場所や迷いやすい場所もない。
シチクレ峠からぐっと急登の登り、県境尾根分岐に到着。まっすぐ行けば百里ヶ岳。左に折れれば根来坂峠。いずれも高島トレイルのコースになっている。今日は根来坂峠から周遊を考えているが、その前に久しぶりに百里ヶ岳へ挨拶するため、先ずは真っ直ぐ進む。県境尾根はとても展望もよく、歩きやすいので足取りも軽快。
ブナ林が秋の準備を始めている。静かな山の中、爽やかな風が通り過ぎていく。聞こえるのは落ち葉や枝を踏みしめる自分の足音のみ。
ここに来るまでいくつか急登があったが、とりわけ百里ヶ岳の山頂手前はかなりの急登になっている。
カサカサっと足元をすり抜け、慌てて落ち葉に潜り込んだ奴がいた。リスか?と思い、ゆっくりと近寄ってみる。リスの茶色ではなく、ビロード色のふさふさした毛並み。丸々した野ネズミだった。リスに比べるとテンションが下がるが、でもちっこくてそれはそれで愛嬌がある。餌を探して忙しく走り回っているのだろうか。頑張れ。
程なくして、百里ヶ岳に到着。高島トレイルの時にはテント装備でがむしゃらに歩いた。高島トレイルは全体的に標高差が大きくて、歩きごたえがあった。百里ヶ岳の一等三角点にタッチして折り返す。県境尾根分岐まで戻り、今度は根来坂峠を目指す。痩せ尾根で大きな高度変化はない。ただし、根来坂峠の手前のピークはちょっと急登あり。そのピークを降ると根来坂峠に到着。ここは、織田信長が朝倉攻めで浅井長政の裏切りにあい、敦賀から退却する時に京都へ抜ける時に使った鯖街道の古道が交差する峠だ。京都からぐるっと廻り、千種街道で狙撃にあう。千種街道の狙撃ポイントは、鈴鹿山系の秘境「イブネ」に向かう途中にある。登山で歴史と地図が頭の中でつながっていくとはなんて活きた勉強だろうか。 :)
根来坂峠には、小さなお地蔵さんが鎮座している。先の台風だろうか。可愛そうに屋根が吹き飛んでいた。
根来坂峠は今やって来た道と上述の鯖街道の古道の福井側と滋賀側の分岐以外に、今やって来た道とおにゅう峠へ続く道と計4つの道が交差している。
先に、おにゅう峠へ向かう。高島トレイルのコースはこちらの方につながっている。おにゅう峠手前の空き地には見覚えがあったが、おにゅう峠の記憶はあまりなかった。おにゅう峠から暫く舗装された林道で福井側(小浜)へ降りていく。尾根を回り込むと、鯖街道の古道に入る登山口がある。近くにベンチがあったので、昼食をとる。小浜を代表する多田ヶ岳や久須夜ヶ岳が真正面に見える。なかなかの眺望でその先には常神半島方面も見える。
鯖街道の旧道は林道がちょうと鋭角にカーブした部分から山に入っていく。尾根沿いと言うよりはトラバース気味に道が続いている。歴史が刻まれた古道だけあってとても歩きやす。あっという間に根来坂峠まで戻って来た。そのまま鯖街道の古道を使って今度は滋賀側(小入谷)の方へ入っていく。ここからは緩やかに山を下っていく。途中、一部舗装された林道を通り焼尾地蔵にもご挨拶。焼尾というから鯖街道だけに焼鯖からきたのかと思えば、調べてみると、昔、針畑の村人が峠越えの途中で、この地蔵に「おれの家を燃やすことができるか」と挑発すると、村人が帰るまでに自分の家が火事になっていた、という伝承から名付けられたものとか(びわ湖源流の郷HP解説より)。焼は納得したが尾は?と分かったような分からないような由来。
尾根を降り切ると林道に出る。少し進むと川が溢れて道が渡れないところがあったので、山側の斜面を抜けて民家の脇に出る。10分ほどで小入谷のバス停に到着。ここから再び小入谷越まで斜面を登ることになるが、距離も短く急な斜面ではないのでバス停までくればもうゴールも同然。百里新道登山道を使った百里ヶ岳。周遊も出来て実によいコースだ。
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