行程・コース
天候
曇り
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
皇海橋登山口
この登山記録の行程
皇海橋→二俣→不動沢のコル→皇海山→不動沢のコル→二俣→皇海橋
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
登山口からの登りよりも、登山口までのアプローチの方が大変で有名な不動沢コースのルート。
栗原川林道に入り皇海橋登山口までは20キロほどだが、そのほとんどの行程が未舗装のダート。
グーグルマップだと林道に張った時点で残り2時間半と表示される。
20キロを2時間半だと時速10キロにもならない計算でありえない数字に見えるが、うっかり車高の低い普通の車で入ったらそのぐらいかかることもあるかもしれない。
砂利だけでなく、落石や枝が至る所にあり、特に枝が折れて車体に次々と跳ね返ってくるので、愛車を傷つけたくない方はジムニーやオフ寄りのSUVなどで行くのが無難である(駐車場には普通の車も置いてあったので、行けないというレベルではない)。
自分はオフロード用のバイクで行ったので平均20キロペースで1時間ほどで到着したが、1時間ほどでも未舗装路をガタガタ運転し続けて登山前から疲れてしまった。
皇海橋登山口駐車場に到着すると、既に5台ぐらい駐車していたが、まだまだ駐車場に空きがあり、今日は混雑とは無縁の山行ができそうだ。
なぜかスクーターも1台停めてあって仰天した。
準備していよいよ登山口から出発。
麓はそこそこ天気が良かったのに、この辺りはすでに曇りで空気がひんやりとしていた。
動き出すとこのぐらいの方が暑くなくて丁度良い。
広葉樹林の中を進んでいくと、20分ぐらいで沢を渡る。
そこからは基本的に沢沿いを進んでいくが幾度となく渡渉することになるので、大雨の後は気を付けた方が良さそうだ。
また、沢が分かれるところで、これまでの方向と進行方向が変わることがあるので、そこも注意が必要である。
たまに不明瞭な分岐があり、自分は2回ぐらいルートを離れてしまい、途中でヤブ漕ぎしてルートに戻ることが何回かあった(単に不注意なだけだったからかもしれないが)。
沢が終わると急斜面を登る。
土がもろく非常に滑りやすいが、ロープが設置されているので何とか登ることができる。
急登箇所を抜けると、山頂と鋸山方面への分岐点に出る。
山頂は眺望がなく、鋸山が眺望がよいと聞いていたので、晴れていたら鋸山に登ろうと思ったが、この時点で辺り一帯がガスっていたので、眺望は諦めて山頂に向かう。
山頂付近になると針葉樹林帯に入り、雰囲気がまた変わる。
今日は霧で囲まれているので、幻想的な景色の中を進んでいく。
この前の台風の影響か、所どころ倒木で道が塞がっていたが、すでに迂回ルートができていたので問題なく進んでいく。
1時間ほどで山頂に到着。
予想通り山頂には誰もおらず、貸し切り状態だったので、近くの石に腰を下ろして昼食をとる。
風はおだやかで、鳥もいないことから、耳を澄ますと耳鳴りが聞こえるくらいの静寂な環境だった。
ここまで静かなのは昨年の降雪した日光白根山以来かもしれない。
たまにはこういった山行も悪くない。
昼食を終えて、しばし休んでから下山を開始する。
天気が予報より悪くなってしまったのは残念だったが、もともと眺望が特別に優れた山という訳でもないのでそれほど落胆はなかった。
深田久弥は百名山の条件として歴史があることをあげていたので、銀山平から庚申山を経て山頂に向かう信仰登山としての歴史に重きを置いたのだろう。
そういった意味では今回の不動沢コースはこの山本来の意義を感じるル―トではないのだが、庚申山辺りは危険個所が多く、あまり好みの山行スタイルではないので、過去の修行者が同じ山頂に立ったことに想いをはせるだけで良しとした。
他の百名山と比べると地味と言われる皇海山だが、信仰登山の対象だったことの歴史を知って登ると、また趣を感じながら登山を楽しめると思う。
皇海山よりもっといい山があるという意見もあるのは理解できるが、山頂から景色を眺めるだけが登山ではないと教えてくれる点で、皇海山が百名山の一つに入っているのも意義があるのかもしれない(鋸山は360度のパノラマが見えるそうなので、もちろん晴れたら私の見れなかった分も楽しんでほしいと思う)。








