行程・コース
天候
初日:快晴、2日目(夜間-2℃):曇り (2℃)
利用した登山口
登山口へのアクセス
バス
その他:
往路:新松田駅→西丹沢ビジターセンターバス停
復路:西丹沢ビジターセンターバス停→新松田駅
この登山記録の行程
【1日目】
西丹沢自然教室(08:45)・・・ツツジ新道入口(08:55)・・・用木沢出合(09:10)・・・林道終点(09:25)[休憩 10分]・・・滝展望地(11:13)[休憩 7分]・・・白石峠(12:45)[休憩 5分]・・・道志温泉分岐(13:10)・・・加入道山(13:22)[休憩 28分]・・・前大室(馬場峠)(14:08)・・・西の肩(15:32)[休憩 4分]・・・大室山(15:40)[休憩 2分]・・・西の肩(15:47)[休憩 6分]・・・犬越路(17:05)
【2日目】
犬越路(07:00)・・・用木沢出合(08:40)・・・ツツジ新道入口(08:59)・・・西丹沢自然教室(09:04)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
西丹沢方面は電車やバスを使って行くと家から3時間半くらいかかってしまうので、一寸気合いが必要な感じがする。
年末、雪山テント泊用にモンベルのアルパインダウンハガーの0番を購入したので、昨年1月に畦ヶ丸の避難小屋に泊まった時はアルパインダウンハガーの3番でかなり寒かった事から、同じ様な環境でどのくらい寒くないかを確認するため、同じ西丹沢でも今回は犬越路の避難小屋(標高1060m)に宿泊する山行を計画した。
ルートは西丹沢ビジターセンターを起点に用木沢出合を経て白石峠へ登り、加入道山を回り大室山に登頂。そこから下って犬越路避難小屋で宿泊し、翌朝は用木沢から西丹沢ビジターセンターへ戻って午前のバスに乗り、山北駅側のさくらの湯に浸かってから帰る、心ときめく計画だ。
出発前日、いつもの55Lのザックにコンプレッションバッグでかなり圧縮したシュラフを詰めた。おかしい。シュラフだけでザック容量の半分ぐらいを喰ってしまっている。
雪山テント泊のシミュレーションも兼ねているので、テントを除く、その他の装備を詰め込んでいく。
雪山と違って、水は現地調達できないので、お湯を含めて3Lを持った。食料もキムチ鍋用の野菜や豚バラ肉等、思った以上に容量が多く、ギチギチに詰め込んだザックの重量は19kgと、ゲンナリする重量になった。
そうして持ち上げる時に油断すると、ギックリ腰になりそうなザックを背負って西丹沢ビジターセンターに降り立った。
ビジターセンターで登山道の状況を確認すると、加入道から大室山にかけて熊さん情報があったので鈴を着けることにした。
東沢の山ノ神の祠に手を合せ、遠目に見ると霧氷が降りている様な白っぽい加入道の稜線を見ながら用木沢出合に向けて出発した。
用木沢出合までは歩きやすい舗装路をすたすたと進む。用木沢出合のパーキングスペースには車が1台と、入山者は少なそうな感じ。
林道を進みながら、いくつもある白石沢の鉄骨製の砂防ダムは岩だらけで、白石沢はかなりの荒沢だと感じさせた。林道終点を過ぎると何度も渡渉を繰り返した。決壊しそうな砂防ダムを見ながら、「雨天時にここを渡渉することがあったら、決壊して死ぬかも・・・。」と思わせるところがいくつもある。
白石の滝に着くと、木々の間から白い大理石の滝が見えたが、葉が茂る夏ではよく見えないだろう。少し歩くと白石の滝の上段の横に出た。温泉の露天風呂みたいな感じだ。
この辺りからよく見ると化石が埋まっていそうな斑紋のある石灰岩の岩の間に白い大理石の岩が目立ち始め、場所によっては日光に輝いてまぶしいくらいだった。
滝を過ぎて白石峠までは、涸れ沢の中を登っていく。踏み跡が分かる本来の登山道を大雨の時の濁流が分断する様な感じで、国土地理院の2万5000分の1の地形図に示された登山道とは違う北寄りのルートをたどった。白石の滝と白石峠の中間付近にあるらしい水場は見当たらない。
吉備人出版の地図で鎖場とある場所は、斜度50°くらいの岩場に古びたロープがかけられていたが、ロープび頼るのは不安なので岩をホールドして登った。
岩場を登った先には手前部分の地面が崩れて、崖から突き出したようになった階段が有り、「折れないかな?」と不安を感じたが、ここを行くしかないので突き出した部分を19kgのザックにふらつきながら乗り移った。
ここから先も、以前は丸太で階段を作ってあった登山道が所々分断し、場所によっては元の登山道を見失ってしまいそうな廃道に近い急登を登った末、予定時刻より大きく遅れて白石峠に着いた。
山と高原地図では荒れているの「!」マークが付いているが、それなりにルートファインディングも必要な、ほとんどバリエーションルートに近いルートなので、地図読みに不安がある人にはあまり進められない。
こんな荒れた道でも、下ってくる登山者1名に出会った。山中湖から加入道山避難小屋に宿泊して降りてきたそうだ。
白石峠まで来ると、完全に迷う心配のない登山道になった。白石峠で昼食の予定だったが、かなり遅れたため加入道山避難小屋で昼食をとることとした。
天気も良く、左手の冠雪した富士山に胸を打たれた。
加入道山避難小屋は新築住宅の様な綺麗さで、時間も13時を過ぎていたし、犬越路をやめてこちらに宿泊しようかと思ったくらい。魔法瓶のお湯を使ってカレーメシを食べた。
加入道山から先の登山道も整備されていて道迷いの心配はなかった。破風口はキレットみたいに切れ込んでいた。1543ピークへの登りがひたすらキツい。後ろを振り返ると、富士山の展望が素晴らしい。これを見るため重いザックを背負ってきたのだ。
大室山の西の肩は丹沢山稜を見渡せるものの、周囲が木々に覆われていて休憩には良いが展望はそれほどでもない。時間が押していたのでこのまま犬越路まで行こうかと思ったが、ここまで来たのだからと気を取り直し、ザックをデポして大室山までのかなり平坦な道を走った。
5分ほどで着いた大室山山頂は、木々に阻まれ展望は良くないものの、山名標柱の向こうに蛭ヶ岳が重なり、丹沢の奥地に来たことを実感させた。
蛭ヶ岳山頂も、本来はこの様に木々に覆われていたのだろう。
日没まで1時間を残した頃に、大室山の西の肩を出発した。ヘッドランプは持っているが、暗がりを行く単独行のリスクを考える極力日没時間に近い内に犬越路避難小屋まで到着したい。幸い、犬越路へ続くルートは踏み跡も明瞭で、地面もフラットな笹に囲まれた場所が多かった。右手に代った富士山の向こうに沈む夕陽を見ながら、走れるところは走った。
明日は天気が崩れる予報通り、富士山には雲が架かりつつあった。
日没からそれほど経たない時間に犬越路避難小屋の屋根が見えた。
「おじゃましま~す!」と声を掛ながら戸を開けた避難小屋には誰も居なかった。
到着した17時過ぎは、山の時間、「ヤマータイム」ではかなり遅い時間。
何かの音が外から聞こえる中、キムチ鍋を作って食べた。今回の炭水化物は切り餅を持ってきた。 扱いが非常に簡単でカロリーも取れるので、夏場も活用した方が楽かも。
食後、表に出て東側を見ると、山間から相模原方面の夜景が見えた。
寝る時の室温は1℃と寒かったが、低気圧の影響で南風が強くなってきたため気温も上がり、一度も夜中に寒さで目覚めることがないまま朝を迎えた。
目覚めると、外気温は2℃くらい。室温の方が低かったが、昨日とは打って変わって、どんよりした天気だった。朝食はぜんざいを作って食べた。
檜洞丸の山頂には厚い雲。まだ暖かかったが、夜には雪が降りそうだ。
部屋を掃除後、7時ジャストに沢沿いの道を用木沢へ下った。かなりガレタ沢の中を下る。
途中から登山道らしい踏み跡が出たり消えたりしながら下って行く。
用木沢に近づくと、ボチボチと登ってくる人たちとすれ違う。昨日までと全然違って人が多い。
ビジターセンターへは予定より若干遅れたものの、バスには充分間に合う時間に到着した。
ビジターセンターの職員の人が、「やっと雪が降る。」と非常に嬉しそう。
予定通り、新松田行きのバスに乗り、山北駅で途中下車。さくらの湯に浸かってから新松田へ戻った。
最後に駅から一寸離れたところにある、「麺屋三男坊」で以前から気になっていた「オマール海老だしチャーシューラーメン」を昼食に食べ、今回の山行は終わった。
やはり雪山テント泊に55Lのザックは厳しい。道具を揃えて雪山テント泊を実現できるのは来年だろう。当分はテントなしでの雪山でガマンしよう。
フォトギャラリー:40枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ |
修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー |
非常食 | 行動食 | テーピングテープ | 軽アイゼン | トレッキングポール | GPS機器 |
ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー | カトラリー |
【その他】
装備重量:約19kg 食料:11日昼食@カレーメシ、11日夕食@キムチ鍋(白菜、豚バラ、餅) 12日朝食@おしるこ(あんこ、餅) 非常食:カロリーメイト×4、えいようかん×2 水:1.5+紅茶0.5+お湯0.9L+スポーツドリンク0.6L その他:ハクキンカイロ&マグマ |
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