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雨に佇む森の貴婦人 銀杏峰を周遊

銀杏峰( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 4人 (Yamakaeru さん 、ほか3名)

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行程・コース

天候

雨のち曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 北陸自動車道福井ICから車で約1時間。宝慶寺いこいの森、駐車場あり、トイレあり

この登山記録の行程

宝慶寺憩いの森駐車場(07:53)・・・林道から名松新道登山口・・・<名松コース>・・・水場(08:25)・・・仁王の松(08:44)・・・銀杏峰前山(09:26)・・・天竺坂(10:18)・・・銀杏峰山頂(10:24)・・・希望の鐘(10:39)・・・ブナの木(11:30)・・・鉱山跡石垣・・・小葉谷コース登山口(12:04)・・・<林道>・・・宝慶寺憩いの森駐車場(12:54)

コース

総距離
約9.1km
累積標高差
上り約1,177m
下り約1,175m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

久しぶりに山仲間と合流して今日は地元の山へ。少し前にも登った銀杏峰を目指す。銀杏の峰と書いて「げなんぽう」と読む。いつも積雪時期ばかりを狙って登るが、今年は縁あって無雪期にこんなにも続けて登るとは。。。前回も書いたが、銀杏峰からお隣の部子山(これも読めないが「へこさん」と呼ぶ)にかけての大雪原は、それはもう素晴らしい。福井でおすすめの雪山と聞かれたら必ずここを挙げる。一方、銀杏峰の実力は冬だけではなく、特に山頂付近の湿地帯には春先にもなると様々な花が咲き乱れることから花の名山としても知られている。とりわけ銀杏峰の名前を有名にしているのは、森の貴婦人こと「オオヤマレンゲ」に出会える隠れた名所というのもあるのではないだろうか。
前回、登ったのは6月の上旬。時期的には少し早いと思いつつも、あわよくばとオオヤマレンゲを探し半ばパトロールのつもりで登ってみたが案の定蕾もなかった。逆に今回はもう7月下旬。「既に時機を逸したか?!」と思いつつ登ってみる。
家を出る時から降っていた雨も、現地に着く頃には止むかと思っていたが、残念ながら止む気配が全くなかった。幸いシトシトと優しい雨だったので、傘をさして登ることにする。
この季節、さすがに花の種類は少ないが、かわりに雨に濡れた樹々の緑が目に優しく、傘にあたる雨音も楽しい。雨降りの登山は、いつもとは違う森の雰囲気に包まれて、山がまた違って見えるから大好きだ。
前山を越えて山頂手前の熊笹の草原へ。右側へと登ると見晴らしの良いビューポイントがある。眼下の山々から濃い霧が立ち昇り雲海を形成している。ちょっとした高山に来た気分だ。右手奥には大野の市街も見える。
山頂手前で登山道を少し外れてわき道に入り目的の森の貴婦人を探す。銀杏峰には幾つかの自生ポイントがあるが、ここもその1つ。ただ、どんなに目を皿のようにして歩いてもそれらしいものは見つからない。目立つ花なので見落とすことはないが、「やっぱり遅かったかー」と落胆しかけた時に「あったー」という声が響く。見てみると、純白のドレスというより褐色のドライフラワーのような花が一輪。花が開ききっているが確かにオオヤマレンゲだ。「うーん、貴婦人もおばあちゃんになっちゃったか。」と笑い声。
立ち去ろうとした時、「あっ、蕾がある」と別な声が。一斉にみんながその声の下に駆け寄る。純白の小さな蕾が1つ。雨に濡れてぼんやりと輪郭が光って見える。気の遅いやつがいるなら、まだどこかに咲いていてもおかしくはない。俄然、やる気が出て来た。
山頂でお地蔵さんにご挨拶。雨はいつしか上がっていたが、今日の白山も霧の中だった。
下山する前に幸せの鐘を鳴らしに行く。手前の草原ではハクサンフウロが群生していた。紫がかったピンクの花が愛らしい。
鐘を鳴らしたのち、小葉谷コース側から周遊するように下山する。オオヤマレンゲの次の自生ポイントが降る手前にある。最近のレポを参考にすると、咲いているとしたらこっちの可能性が高いはずだ。
慎重に探していると、視界に白いものが飛び込んできた。興奮してつい「あったー」と大きな声で叫んでしまった。小さくとても可憐な花が一輪だけ咲いている。一番綺麗なタイミングは過ぎたようで少し痛みかかっていたが、それでもフンワリと優しく膨らんだ純白のドレスのような花で、高貴さが溢れ森の貴婦人と呼ばれる所以がよく分かった。
出会えてよかった。深い山塊の中でほんの限られたところにしか咲いていない、こんな小さな花に出会えるなんて。そんな奇跡に出会える喜びは山をやっていないと分からないだろう。また、そんな花の持つ本当の美しさは、実際に登ってきて苦労しない限り写真じゃきっと伝わらないだろう。
花を傷つけないようにそーっと写真だけ撮ってお別れをする。
小葉谷コースの急登は、なかなか半端ない斜度だ。雨の日は濡れた根っこが滑りやすく、気が抜けない。ズルズル滑りながら長い下りを慎重に降っていく。
木製の鳥居を抜けると登山道は終わり、あとは舗装された林道を使って出発地点まで戻る。
いつもだと林道歩きには飽きあきしてしまうが、今日は久しぶりの仲間とのセッションで、道中も雑談で盛り上がりあっという間に到着してしまった。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • ブナの木っていう看板は、やっぱりへんですよ。頭痛で頭が痛いって言ってる感がします(笑)

  • 山屋なら、マウント富士山を例えに出して欲しいね。 笑

登った山

銀杏峰

銀杏峰

1,441m

よく似たコース

銀杏峰 福井県

再現された銀鉱山道から名松新道を周回する

最適日数
日帰り
コースタイプ
周回
歩行時間
4時間40分
難易度
★★
コース定数
23
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