行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
平ヶ岳登山口駐車場を利用。計40台前後利用可能な無料駐車場。駐車場にバイオトイレあり。
この登山記録の行程
平ヶ岳登山口駐車場(05:33)…下台倉山(07:10)[休憩 12分]…台倉山(08:01)[休憩 15分]…池ノ岳(10:01)[休憩 3分]…平ヶ岳沢源頭の水場(10:09)[休憩 3分]…平ヶ岳(10:28)[休憩 25分]…玉子石(11:26)[休憩 15分]…平ヶ岳沢源頭の水場(11:56)[休憩 10分]…池ノ岳(12:15)[休憩 5分]…白沢清水(13:04)…台倉山(13:43)[休憩 10分]…下台倉山(14:32)[休憩 10分]…平ヶ岳登山口駐車場(15:57)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
梅雨明け登山、上信越名峰巡り第二弾として平ヶ岳を登山してきました!
日本百名山の中で日帰り最難関といわれるクラシックコースをピストン登山してきました。最難関と言われる通り、今までの日帰り登山の中で一番ツライ山行でした^^;
標準CTで12時間も掛かる超ロングコースで、途中に小屋や避難小屋はなく幕営も原則禁止され、水場は山頂部にしかなく急登だらけの厳しいコースでした。また、道中全く携帯電話の電波が繋がらない状態が続き、精神的な不安もあります。最寄りの桧枝岐か反対の魚沼市まで戻らないと繋がらないような、とてもとても山深いところです。まさに秘境の山!って感じです。
これだけ距離があると時期にもよりますが水の補給が大事な要素になってきます。地図上で見ると途中に2ヶ所ほど水場があります。台倉山の先にある水場は湧き水がちょろちょろ出ている程度で飲料は厳しいと思います。しかもこの水場は登山道から離れて下ったところにあり、不明瞭で水場まで行くのも大変です。
二つ目は池ノ岳手前の白沢清水ですが、完全に枯れている状態でした。猛暑日の中、長い長い距離を水の量気にしながら登ってたので、不安になったりして精神的にもかなりキツかったです。時期に限らず飲料水を大量に持っていくことを強くオススメします。
登山口から下台倉山までは足場が悪いヤセ尾根地帯で、その先はロープで登る岩場が続き、2時間程度でやっと下台倉山に着きます。
池ノ岳手前から足がひん曲がりそうな厳しい急登になり、かなり体力持ってかれます。池ノ岳からは平たんな大湿原になり、雪解けの時期であれば湿原の真ん中くらいに雪解けの水場があります。
平ヶ岳山頂部の大湿原はかなーり広く、名所を周回するだけでも1時間くらいは掛かります。
山頂部の湿原を周り、水場で水を十分補給してから来た道をピストンで戻ります。下山もかなり時間が掛かります。滑落しそうな急坂を下ったり何度も何度もアップダウンを登って下って、ながーーい樹林帯を越え、危なっかしいヤセ尾根地帯を下ってやっとこさ下山です。
北アルプスの劔岳や穂高岳のような険しい山とは厳しさのタイプは違いますが、体力的と精神的に非常にキツかった印象です。前日の越後駒ヶ岳登山の疲れが癒えてないうちに登ったのも要因かもしれませんが…
ただ達成感はハンパないです!これだけのロングコースを無事登山出来たのは自分の中で自信になりました!
また、平ヶ岳の山頂部は平たんで美しい大湿原エリアになっていて、コバルトブルーのキレイな池や花畑、高山植物がとてもキレイです。見晴らしも良く燧岳や越後駒ヶ岳・中ノ岳など尾瀬と越後の名峰を見渡せます。
クラシックコースは体力に相当な自信のあるチャレンジャー向きのコースですが、現天皇陛下が皇太子殿下の頃に通ったいわゆるプリンスルートもあり、送迎付きの最短コースで初心者でも登れる山です。ただプリンスルートは銀山平の宿に宿泊することが前提で、宿泊には予約が必要です。登山口まで送迎してくれるそうです。前日、越後駒ヶ岳で合ったハイカーさんがこのコース利用されていたそうです。
いずれのコースにしても平ヶ岳は事前の確認と準備が必要です。今日平ヶ岳登る?みたいなノリで行くような山ではないと思います。
▼アプローチ(平ヶ岳登山口・鷹巣登山口)
クラシックコースの場合、行程10~12時間近く掛かるため早朝スタートは必須です。登山口にバス停がありますが、時間考えるとマイカーかレンタカーの利用が必須条件となると思います。
登山口は新潟魚沼市の奥只見湖と福島の桧枝岐の中間(桧枝岐側)にあり、最寄りの道の駅桧枝岐から約1時間弱掛かります。道幅の狭いクネクネした道を通ります。登山口は携帯電話の電波の通らない山中にあります。車中泊する場合、トイレや自動販売機のある道の駅桧枝岐で早朝を待って出発した方が良いと思います。
駐車場は沢沿いの広いところ含めて30~40台前後とかなり狭いです。駐車場内にバイオトイレがありますが、水汲み場や自動販売機はありません。
▼~下台倉山・台倉山
登山口から10分程度平たんな道を歩くと下台倉沢に着きます。木で出来た立派な橋が設置されていて、ある程度の増水であれば問題なく渡れます。沢を渡りしばらく進むと急坂地帯に入ります。急登をよいしょよいしょと登っていくと見晴らしの良い尾根道に出ます。見晴らしはとても良いですが、道幅がとても狭いヤセ尾根で通過するさいに足元注意して進む必要があります。
アップダウンを繰り返しながら尾根道を進んでいくとロープが設置された岩場が出てきます。鎖やロープ使わなくても登れるよ!とか意地にならずにこの先のことを考えてひとつひとつ慎重に登ってた方が良いです。
何度も何度もロープの岩場を登り、登山口から1時間半~2時間強程度で下台倉山の山頂に到着します。下台倉山の山頂からしばらく片側が開けた尾根道を歩きます。この先座って休憩できるところは少ないので、この辺りで休んでおくと良いです。
下台倉山から台倉山までは、山腹をトラバースした後、比較的緩やかなアップダウンが続いていきます。日の入りにくい樹林帯に入ったり、視界の良い尾根に出たりを繰り返し進んでいくと、三角点だけがある台倉山の山頂に到着します。
台倉山山頂から少し下ったところに「台倉清水」という、名前からして如何にもキレイそうな水が出ていそうな水場に着きますが、残念ながらちょろちょろ湧き出てる上流水で飲料するの厳しい感じです。しかも登山道から外れていて、草が生い茂る不明瞭な道を下ったところにあります。水場を期待して行くだけ無駄でした… orz
白沢清水まで行けば水場があるだろう!と期待して足早に進みましたが、残念ながら白沢清水の水は枯れ切っていました orz
この辺りの登山道は比較的平たんな木道で整備されていますが、倒木がかなり多く不明瞭なところもありました。
▼~白沢清水
白沢清水は水場どころか何もありません。道標が倒れてて登り時はどこが白沢清水なのか気付かなかったくらい何もないです。下り時に気が付きましたが十字の木道があるところが白沢清水です。小さな湿原地帯で池がありました。
水汲みは期待できないですが、この先の急登に備えてここら辺で足休めしておくと良いです。
下山のことも考えて残りの水の量を計算しながら登っていました。すれ違う登山者も無く、精神的に一番キツかったところです。
▼~池ノ岳
白沢清水を過ぎると森林限界を越えて、再び展望の良い稜線に出ます。この尾根から池ヶ岳から平ヶ岳の平らでながーい稜線が見えます。
クラシックコースは距離もヤバいですが、白沢清水から池ノ岳までの急登が一番キッツと思います!
どこまで登り続くんだよ!と悪態吐きたくなるような、長い急斜面の坂を登っていきます。山頂の稜線が見え、早く着きたい気持ちになりますが、焦らず休み休み登っていきます。
池ノ岳の山頂に着くと、突然大湿原が目の前に広がります。水面がキレイな姫ノ池があり、平ヶ岳や玉子石の稜線がくっきりと見えてきます。
尾瀬や会津駒ヶ岳、苗場山の山頂に似た湿原地帯でキレイな木道で整備されています。時期によっては色とりどりのキレイな花も咲いています。
なお、プリンスルートの分岐は池ノ岳の山頂からみて鷹巣コースの反対側にあります。
▼~平ヶ岳山頂部の湿原エリア
自然鑑賞は後にして、まずは真ん中にあるはずの水場に急ぎ向かいます。水場は平ヶ岳側、玉子石側からのどちらでも行けます。ここの水は平ヶ岳の雪解け水で玉子石側から流れ出ています。
やっと心待ちしていた水場に到着しました!雪解けの透き通ったキレイな水が大量に湧き出ていました! これでしばらく荷物の水量を気にしなくて良さそうです^^
水場で少し休んで、まずは平ヶ岳の山頂に向かいます。水場が真ん中で左に平ヶ岳、右に玉子石があります。山頂までちょっとアップダウンがありますが、池ノ岳の急登に比べれば何とも思いません。
整備された木道を登って高山植物が生い茂る登山道に入ると、再び木道になり視界が開けたところに出ます。ついにたどり着きました平ヶ岳の山頂です!
平ヶ岳は山頂部全体が平らな大湿原地帯で広々としています。見渡す限りどこ見ても湿原!な感じです。なお、三角点がある本来の山頂は、視界のきかない樹林に囲まれたところにあります。
山頂の奥にも湿原が広がっていて5分程度歩くと通行止め地点になります。山頂で休みながら湿原の池塘と花畑を楽しみましょう!
平ヶ岳のもうひとつのスポットである玉子石に向かいます。山頂から来た道を下って水場まで戻り、玉子石側に向かいます。玉子石までは木道を10~15分程度歩きます。木道を最後まで行くと不思議な形した岩が見えてきます。玉子石が最終地点でここから先は進めなくなっています。
目の前に剱ヶ倉、右側に荒沢岳、さらに奥に見える標高高い山が中ノ岳と越後駒ヶ岳です。中ノ岳と越後駒ヶ岳は雪が掛かってたのですぐ解りました。左側は平いらで美しい稜線の平ヶ岳です。厳しい登りでしたが、素晴らしい景色を見れて苦労が報われた感じでした。
▼~下山
ピストンなので、登ってきた道をそのまま下っていきます。登ってきたキツい道を思い出すと気が重くなりますが、残念ながら戻る以外の選択肢がないので気合を入れて下山準備します。
池ノ岳の急坂が滑りやすかったので慎重に下ります。それにしても本当に長い急坂で、下りもつらかったです…
平たんなところまで下ると白沢清水の先まで木道が続きます。倒木と道迷いに気を付けてどんどん進んでいきます。台倉山手前までは登りはなく下りのみです。
台倉山からはアップダウンが連続し残りの体力をどんどん奪われていきます。台倉山の山頂で一休みして、下台倉山に向かいます。登りはあまり気にしなかったですが、そこそこ距離もあり似たような樹林帯を何度も通り、いつになったら着くのか不安になりました。
下台倉山からはロープが設置された危険個所とヤセ尾根を下ることになります。下台倉山の狭い山頂で焦らずしっかり休んでから下山準備します。
登りの時よりもより危険度があるロープの急坂を慎重に下るとヤセ尾根地帯に入ります。アップダウンを繰り返しどんどん高度を下げていきます。
ヤセ尾根を過ぎて樹林帯に入ると、もうすぐ登山口ですが、時間にすると15~20分くらいはあるので体力使いきらないように要注意です。
下台倉沢のキレイな水で汗を拭いて、下山します。自分の前に何組か下山されていましたが、皆さん死んだような表情でしたw 同じツライコースを辿った登山仲間として不思議な一体感が生まれていましたw
クラシックコースは体力に相当な自信のある健脚者向けのコースです。日帰り以外方法はなく、無事下山するか遭難するかの二択しか存在しません。
チャレンジされる場合は、事前にしっかりと準備と体力を付け、前日に十分に睡眠を取ってから登るようにしてください。
プリンスルートからならまた登っても良いかなーと思いましたが、クラシックコースだけは二度と登りたくない名誉あるワーストコースです!
写真はこちらからもご覧ください。
https://photos.app.goo.gl/XqutF8SoKc6bD8qx9
フォトギャラリー:77枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | トレランシューズ |
バックパック | ヘッドランプ | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス |
地図 | コンパス | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | 健康保険証 |
ホイッスル | 医療品 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | 非常食 | 行動食 |
テーピングテープ | トレッキングポール | GPS機器 | |||
【その他】
水 2.0ℓ+ペットボトル550m 昼食、アミノバイタルゼリーx1、ウィダーインゼリーx1(非常用)、プロテインゼリーx1(下山後用) ※地図、コンパス、時計、GPS、カメラはスマフォアプリ ※トレッキングポールは折り畳み式非常用(未使用) |
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