行程・コース
天候
1日目:晴れ時々曇り、14時頃より雨、2日目:晴れ、強風、14時頃より雨、3日目:霧雨後曇り夕方より雨、4日目:濃霧後雨、午後より曇り
登山口へのアクセス
タクシー
その他:
鳥倉登山口までは毎日アルペン号で伊那大島駅まで、タクシー乗り換えで越路ゲートまで、登山口までは林道歩き約40分。下山後広河原からは山梨交通バスで芦安途中下車、甲府まで。
この登山記録の行程
【1日目】
鳥倉林道ゲート(05:30)・・・鳥倉(豊口山)登山口(06:09)[休憩 6分]・・・三伏峠(09:17)[休憩 13分]・・・本谷山(11:00)[休憩 30分]・・・塩見小屋(14:00)
【2日目】
塩見小屋(06:00)・・・塩見岳(07:21)[休憩 26分]・・・北俣岳分岐(08:50)・・・北荒川岳(10:39)・・・熊ノ平小屋(14:00)
【3日目】
熊ノ平小屋(05:25)・・・三国平(06:15)[休憩 8分]・・・三峰岳(07:35)[休憩 12分]・・・間ノ岳(08:59)・・・中白峰・・・北岳山荘(10:48)[休憩 101分]・・・北岳(14:08)・・・北岳肩ノ小屋(14:55)
【4日目】
北岳肩ノ小屋(05:50)・・・小太郎尾根分岐・・・白根御池小屋[休憩 5分]・・・広河原(09:04)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
2年前、仙丈ケ岳~野呂川越~三峰岳までを歩いた仙塩尾根北部。今回は塩見岳から三峰岳までの南部をあるいて仙塩尾根の完成を目指す。台風10号の接近を気にしつつも久しぶりの3000m級山行に期待は高まる。
1日目:越路バス停到着04:50。着替え、朝食、トイレ、登山届を済ませて出発。40分の林道歩きの後鳥倉登山口。簡易トイレあり。ここから森の中に入り本格的登山道となる。途中ぼろぼろの丸太梯子を何度が登り、シダの生い茂る登山道を進むこと1時間半で水場「ほとけの清水」に到着。結構な水量だった。手や顔を洗って再出発。30分程で塩川ルートとの合流点に到着。塩川ルートは通行止めでトラロープが張ってあった。さらに森を進むと木々の間から遠くの山々が見えるようになる。足元にはゴゼンタチバナ等の高山植物も登場。三伏峠小屋まであと200歩の標識から約5分で三伏峠小屋に到着(240歩だった)。小屋の少し先で分岐があり、ここは左の塩見岳方面へ進む(右は荒川岳方面)。小屋より30分で三伏山へ。右前方に塩見岳が見えるがまだまだ遠い。。。バイケイソウやタカネコウリンカの花畑の中を進みやがてハイマツに囲まれた本谷山に到着する。ここからはひたすら暑さと闘いながら何度もアップダウンを繰り返し塩見小屋を目指す。森が深くなり足元がゴーロの岩に代わると小屋まで40分の標識が。暑さでバテバテなうえに夜行バスでの寝不足もたたってペースが上がらない。この頃からぽつぽつと雨も落ち始める。1時間かかって塩見小屋へ。完全予約制の塩見小屋もお盆でかなりの混雑。受付を済ませ倒れこむように別館の寝床にたどり着きそのまま1時間余り爆睡。(本館には売店・食堂・更衣室もあります)目覚めると外は激しい雨。16時頃には小ぶりになり夜は星が輝くまでに回復。塩見小屋は携帯トイレ専用の小屋。受付で男性は1枚、女性は3枚の携帯トイレが配布される。稜線で水が乏しいためなのだろう。そのせいか小屋周辺でもトイレ臭が全くなく、登山客の協力は必要だが環境のためには良いシステムなのかもしれないと思った。2ℓ900円の貴重な水を購入し、展望台から塩見岳や仙塩尾根、中央アルプスの写真を撮ったりした後19時頃就寝。
2日目:6時に小屋を出発。岩尾根を登ること1時間20分で塩見岳西峰。南東方向にぽっかり富士山、少し先に塩見岳東峰。北に向かってこれから進む仙塩尾根もはっきりと見えている。その上に仙丈、甲斐駒、間ノ岳、北岳、農鳥岳と連なり、甲斐駒の奥に蓼科山、北岳の左奥に八ヶ岳(多分阿弥陀?)が。ちょっと風は強いが天気は最高!東峰からは方角を北東に変え、北俣岳分岐で北に向う。左斜面の大崩落地手前でダケカンバとマルバダケブキとタカネコウリンカの森に入り北荒川岳キャンプ場跡地に出る。いかにも幕営できそうな場所だが水場が無いようで現在はキャンプ禁止。荒廃した小屋が1軒、そのすぐそばにピンクのタカネビランジが咲いていた。キャンプ跡地からザレ場を登り返すと北荒川岳へ。振り返ると塩見小屋~塩見岳~崩落地~現地点までの道をはっきりと確認することができる。ここからはいったん2500m付近まで標高を下げ、新蛇抜山付近2600mまで登り返す。ハイマツの森を抜け竜尾見晴というビューポイントまで来ると熊ノ平小屋まであと1時間20分の標識が。樹林帯を下り安部荒倉岳迄登り返しの後、熊ノ平小屋に到着。小屋前のテラスからは迫力の農鳥岳。水は豊富で冷たくて美味しい!1階は受付・売店・食堂、2階が蚕棚式の寝床。広くてのびのび、通路も荷物を置いても十分な広さがあり超快適。夕食はトマトシチューにチキンソテー。朝食の卵焼きもキッシュ風。ソーセージもタコウインナではなくハーブ入りブルスト。オーナーが女性だとのこと、山小屋らしからぬおしゃれさが所々に見受けられた。表看板には市営の文字があるが、特種東海製紙の小屋ではなかったの???
3日目:4時半より朝食。夜中から風が強くなり天候が心配される。迷走台風10号は西寄りに進路を変え、今日までは何とか天気がもつ予報。小屋を出てマルバダケブキの群生する斜面にとりついたジグザグの登山道を登り三国平といわれる砂礫の台地へ。天候はガスから小粒の雨となり風も出てきてここでレインウエアを着る。階段状の台地をいくつか乗り越えるとギザギザのやせた岩尾根が登場。この風雨の中「ここを登るのかよ~」ここをクリアすれば三峰岳のはずだが、前方はガスでぼんやりと黒い岩塊が見えるだけ。滑らないよう慎重に登る。三国平より1時間余りで三峰岳登頂。頂上は狭く4~5m下に野呂川越からの道との合流点が。慎重に下る。この合流点で2年前に歩いた仙塩尾根北部のとルートが繋がった!2年前ここからはそれまで歩いてきた仙塩尾根北部の道を左に、前方には間ノ岳~北岳へ続く稜線を見ながらの展望登山だったが、今日はそれもかなわないばかりか、このあたりから体調を崩しペースダウン。頭痛、ふらつき、のどの痛み、過呼吸、3時間もかかってようやく北岳山荘へ。横になって休みたい。ザックを下ろし小屋の軒下に横になると山荘のスタッフが心配して声をかけてくださった。よほど重症に見えたらしく診療所での休憩を勧められ、昭和大学診療所へ。症状は軽い高度障害。問診、診察で約1時間程お世話になり、痛み止めの薬もいただいた。肩の小屋に予約を入れていたもののキャンセルして北岳山荘に泊ってしまおうかと思ったのだが山荘のスタッフが「まだ時間は大丈夫だから、少し休んで元気に肩まで歩いてください」と一言。今日は北岳山荘も込み合っているのだろう。休憩中に天候は少し回復し、雨が上がり時折晴れ間も見える程に。昼食をとり1時間半の大休止の後、今夜の泊地を目指して北岳へ。上がる息、上がらない脚、真っ白いガスの中一歩一歩時間をかけて登る。足元の花に励まされながら1時間40分かかって北岳山頂へ。3度目の登頂だがこれまで一度も晴れたことがなく今回も展望を楽しむことはできなかった。すでに14時を過ぎているため急いで肩の小屋へ向かう。小屋到着14:55。到着して10分もたたないうちに大粒の雨となった。今日もギリギリセーフ。雨具を干して着替えを済ませると雨に降られた団体客が一気に小屋に押し寄せ小屋は大混雑、あぁ昨日の熊ノ平小屋が懐かしい。。。予約時に「お盆はそんなに混みませんよ」と言われたが夕食も詰め込み2回戦で1回の時間は20分。ゆっくりお茶を飲む時間もなく早々に寝床へ撤退するもすでに周囲はいびき、歯ぎしり、寝言でまるで動物園状態。耳栓は役に立たず、疲れていたのに朝まで全く眠れなかった。
4日目:最終日。濃霧。重い体を引きずって雨具を着こんで出発。もちろん展望なし。とにかくくだる、くだる、くだる。御池小屋で5分休憩するもほぼ休みなし、3時間で広河原へ。9:30の甲府行バスへ乗り芦安で途中下車。温泉で汗を流し甲府には13時過ぎに到着。
山行の目的は果たせたが、寝不足のまま登って体調を崩し同行者に迷惑と心配をかけたことは大いに反省。
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鳥倉登山口から三伏峠へ
丸太梯子はぼろぼろですが案外しっかりしています
ほとけの清水 貴重な水場
塩川ルートとの合流地点
ゴゼンタチバナ
小屋まであと少し
テント場
三伏山 塩見岳が見えるがまだまだ遠い
三伏峠小屋を振り返る
タカネコウリンカ
本谷山
40分だに
がんばるんだに
もうじきだに
やっと到着だに
月が出ました
翌朝 いい天気です
暑いです
赤石岳方面
塩見岳 西峰
東峰と富士山
塩見小屋⇔熊ノ平小屋
左から仙丈ケ岳、甲斐駒が岳、北岳、間ノ岳
仙塩尾根を下っていきます
塩見岳を振り返る
崩壊地を避けて森の中へ
不思議な樹形のダケカンバ
北荒川キャンプ地跡
三峰岳と間ノ岳
塩見岳は遠くなった。。。
竜尾見晴 熊ノ平小屋までもう一息
水が超冷たい!美味しい!
夕食
小屋の目の前に農鳥岳
朝食
マルバダケブキの群生地をジグザグに登って
三国平 風雨強まる
きょえ~あんなとんがりを登るのか
三峰岳 展望なし
北岳山荘が見えてきた
タカネマンテマ もう花の終わりの時期です
北岳まであと少し
3度目の北岳もガスガスで展望なし
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) |
健康保険証 | 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | 非常食 | 行動食 | トレッキングポール |
ストーブ | 燃料 | カップ |