行程・コース
この登山記録の行程
毛木平(05:05)・・・十文字小屋(07:00)[休憩 14分]・・・大山(07:54)[休憩 6分]・・・三宝山(09:55)[休憩 5分]・・・甲武信岳(10:26)[休憩 30分]・・・甲武信小屋(11:55)[休憩 15分]・・・巻き道分岐(12:20)・・・合流点(12:47)・・・徳ちゃん新道入口(14:07)・・・近丸新道入口(14:17)・・・西沢渓谷入口(14:37)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
甲武信ヶ岳縦走(毛木平→大山→三宝山→甲武信ヶ岳→西沢渓谷 単独日帰り)
奥秩父・南関東エリアに属する百名山は、9座ある。登頂順に雲取山、金峰山、瑞牆山、大菩薩岳、両神山、丹沢山、富士山、天城山。そして、ついに残る一つ甲武信ヶ岳に登頂してきた。コンプリート!!
甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)は、山梨県・埼玉県・長野県の3県の境にある標高2,475mの山で、奥秩父山塊の主脈の中央に位置する。甲武信岳(こぶしだけ)とも呼ぶ。甲州(山梨県)、武州(埼玉県)、信州(長野県)の境にあるのでこの名になっているとされる説が有名だが、山容が拳のように見えるからという説もある。また、すぐ隣の三宝山のほうが標高が僅かに高い。日本百名山の一つ。「山頂からは百名山のうち43座を見ることができる」らしいが、私にはよくわからなかった。
例によって、夜行バス(アルペン号)で京王八王子より山道入り口のある毛木平へ向かう。繊細な私にとって、車中で寝るのは困難きわまりなかった(T.T)。5時着。今回のコースは総距離約15Km、標準タイム10時間30分のロングコース。帰りのバスに間に合うように急いで支度して、まだ夜が明けないうちに出発。ヘッドライトON。いきなり「熊出没」の看板があった(°0°)。暗いので、本道から外れ脇道に迷い込んだが、すぐにもどり引き返しては前進。5時半ぐらいには明るくなり、ホッとする。登山道は比較的登りやすく、予定より早く十文字小屋に到着(07:00)。200円でトレイを借り、50円で水をもらった。大山の手前には3カ所のクサリ場があり、このコースの難所である。登り切ると絶景が広がっていた。久しぶりに好天気に恵まれ、そよぐ風が気持ちよい。切り立った崖の武信白岩山(登山禁止)を横目に先を急ぐと、またクサリ場。岩や木の根が、ちょうどいい位置にクライミングのホールドのようにあり、一気に登ることができた。ここまで誰にも追い抜かれも追いつきしないし、すれ違う人にも出会わなかったが、三宝山に近づくにつれ、下山する人とすれ違うようになる。私とは別コース(千曲川源流遊歩道)から登って、甲武信ヶ岳に登頂し、三宝山から下りる(毛木平にもどる周回コース)人たちだ。こちらのコースだと頂上まで3時間もかからない。私は三宝山まで5時間かかったが・・・。三宝山で記念写真を撮ってもらって、いよいよ甲武信ヶ岳だ(10:26)。広くもない山頂にはおよそ20名ほどの登山者がいた(°0°)。土曜日だもんな。「絶景かな、絶景かな。」石川五右衛門もかく語りき。ホントにすばらしい景色である。富士山もバッチリ見える。先日登った八ヶ岳(赤岳、硫黄岳)、大きな岩石がある金峰山なども。記念写真を撮りまくり、気づけば30分もいてしまった。急いでおにぎりをほおばり、下山。甲武信小屋で記念バッジを買う。他のものに比べるとかなり大きめ。宿の主人と話し込んでいると、突然の電話。なにやら緊急事態。近丸新道で女性が道に迷って動けなくなっているとのこと。主人が助けに、慌てて出て行く。私も木賊山(とくさやま)の巻き道を通り、近丸新道に入る。ちなみにこの巻き道だが、最後の登りがきつく、楽でない。さて、しばらく進むと宿の主人の大きな声が聞こえる。「そこを動くんじゃないぞ~」って。主人と発見者だろうか、2人が岩場に座っている。現場は本道から50mほど外れた小石や砂のガレ場。女性が仰向けに倒れているのが、小さく見える。下がズルズルと滑りやすく、動けないでいるのだ。無理に動けばもっと下までずり落ちそうだ。主人が誰か(おそらく山梨県警)と連絡を取っている。「助けようにも2次災害の恐れがあり、助けられない。」と。確かに、危険な場所である。しかし、どうしてあそこに迷い込むのか。登山道には目印となるピンクのリボンや○印があるが、ここにはなかったからか。おそらく岩場を越えるという抵抗感から回り道をしたためだろう。私にはどうすることもできなかったので、あとはプロに任せ、下山続行。「徳ちゃん新道」に入る。実は、甲武信小屋から西沢渓谷までは標高差1400mにもおよぶ下降である。「徳ちゃん新道」はけっして歩きやすい道ではない。気をつけないと躓いたり、滑ったりしてケガを負いそうだ。とにかく急坂を下るので、疲労した足に負担がかかる。筋トレして鍛えてはきたが、膝や太もも、足首にかかる力は相当なもので、これまで経験のない辛さだった。ちょっとヤバいじゃないかと思ったこともあったが、登りで稼いだ時間があったので「大丈夫」と自分に言い聞かせた。14:37、西沢渓谷入り口のバス停に到着。コースタイム8時間22分(コース倍率0.8)。予定より早くバスに乗り込み帰宅。
今回、事故現場(道迷い)に遭遇し、あらためて山の怖さを痛感した。いつ自分が事故に遭遇するかもしれない。身を引き締めたい。下山途中に、緊急ヘリの音が聞こえたので、おそらく女性は山岳救助隊に助けられたのだ思う。
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装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
地図 | ノート・筆記用具 | 腕時計 | 登山計画書(控え) | ホイッスル | 医療品 |
虫除け | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ |
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