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2019 台風19号通過直後の上高地

涸沢(断念して徳澤往復)( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 2人 (カピトラ さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

台風一過の秋晴れ

利用した登山口

上高地バスターミナル  

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 沢渡よりバス往復

この登山記録の行程

上高地バスターミナル(10:00)・・・河童橋(10:05)[休憩 5分]・・・明神(10:45)[休憩 5分]・・・徳沢(11:20)[休憩 60分]・・・明神(13:00)・・・河童橋(13:35)・・・上高地バスターミナル(13:40)

コース

総距離
約13.0km
累積標高差
上り約403m
下り約403m
コースタイム
標準3時間50
自己2時間30
倍率0.65

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

このときは、連休を利用して紅葉の涸沢に向かうつもりでした。
ギリギリまで迷って10月11日(金)、予定通りに夫は車で一足早く松本入りしました。 
我が家の駐車場は、ハザードマップの危険区域内にあるため、車を避難させる目的でも
ありました。 私は、例によって金曜日の夕方のあずさ29号(計画運休により翌日は
運休の予定)に乗って松本に向かいました。 

台風の通過待ちを、何処でするのかは大きな問題でしたが、予想以上に台風の進度が遅く、
「明日(12日)上高地に入ったら、ヘタしたら出てこられなくなる」とのアドバイスも
いただいて、12日(土)は松本市内に留まることにしました。

TVのニュースでは、東京都内各地の映像が次々に流され、コンビニのおにぎりなども
無くなっている…ということでしたが、松本市内ではあまりそうした心配もなく、ただ
電車や高速バスなどが止まってしまって、行き場を失った多くの外国人旅行客が、街を
彷徨っていた姿が印象に残っています。

12日午後から夜にかけては、物々しい警戒音のエリアメールが幾度も届き、相変わらず
TVニュースは「東京では河川の氾濫のおそれ!」と叫んでいて、夜には「特別警報」も。
千曲川の氾濫、北陸新幹線の水没、と、長野県内でも甚大な被害となりました。
上高地も、この日の昼過ぎにはバスの運休・釜トンネル通行止を発表していたと思います。
師匠から電話があり、「東京よりは松本の方が安全、ホテルにいれば大丈夫」と励まされ
ましたが、無事に帰れるんだろうか…?と、とても不安な夜でした。

13日朝、いつも通り早くに起きて、情報待ちをしていました。 
雨は止み、窓の外には静かに明けゆく朝の光が見えます。 
「6時40分釜トンネル通行止解除」の情報を確認したのは、7時過ぎだったでしょうか。
8時にはホテルを出て、9時少し前に沢渡の第三駐車場に到着。 
こんなにいいお天気のこんな時間の駐車場に、停まっている車は数台のみ。 
上高地行きのバスの乗客も数えるほどで、十数台も並んで待機している空っぽのバスと、
暇そうに立ちつくしている制服姿の運転手さんたちの姿……見たこともない光景でした。

釜トンネル入口付近で山側に一部土砂が流れたような痕跡があり、修復作業が行われて
いたようです。 台風の通過後すぐに作業を開始されたのでしょう。 
上高地にとって一番の書き入れ時の紅葉シーズン、しかも3連休ですから、一刻も早く!
という想いが伝わってくるようでした。

河童橋にも人影はまばら。 いつもの記念写真の業者さんも声に元気がなくて、「いやあ、
こんなの初めてですね…」と、話しているのが聞こえました。

驚いたことに、明神までの道には小枝の1本も落ちてはいませんでした。 
昨夜嵐が通過した痕跡などほとんど残っていなかったのです。 よくよく注意してみれば、
昨夜落ちてきたのかもしれないような枝は、すべて道の外に除けられていました。 
さすが上高地!と感じました。
さらに先に進んでも障害物などまるでなくて、大きな水たまりには溝が切ってありました。
長靴にヘルメット、無線機を手にしたお兄さんたちは、昨夜寸断されてしまった電話線か
何かの断裂箇所を探して歩いていたようでした。 
道幅いっぱいの軽トラックも出動していました。 ツルハシ片手の方もお見かけしました。 
……そして、遠くに響くチェーンソーの音…。
お山の方々が総動員で(だろうと思います)復旧に当たられている姿を目の当たりにし、
改めて、私たちの歩く登山道がどのように護られてきたのかを感じました。
感謝しかなく、やはり、勝手に歩いたり登ったりしていい訳はないな…と思います。

徳澤の手前でお会いした、テン泊だろうと思われる大きなザックの男性にお聞きした
ところ、涸沢までの登山道も問題なしとのことでした。 
「テント場もヒュッテも貸切り状態でした!」と伺って、ちょっと羨ましかったです。
…私たちだけの判断だったら、横尾で台風の通過待ちということになっていたかもしれ
ませんから、この台風一過の青空の下、今頃涸沢にいたのかな…などと想像してしまい
そうですが…やっぱりね、釜トンネルが「あれぐらい」で済んだかどうかなんて、誰にも
わからないので…今回は、仕方がなかったなと思います。

実は、11日(金)のうちに、夫は横尾山荘に相談の電話を入れていたようです。
「要するに、(危ないから)『来るな』というニュアンスだったよ」とのことでした。
…そうですよね。 リスク回避は基本ですし、想定し得る危険には「鈍感」であっては
ならないのだろうと思います。
休日は、あと一日残っていましたが、中央道・大月~八王子が土砂崩れによる通行止と
知っていましたので、翌日は全力で家に帰らなければならず…次々に横尾方面へ歩いて
行かれる登山装備の方々を横目に、徳澤でお昼をいただいただけで引き返したのでした。

帰りは、河口湖や山中湖などを通って回り道。 8時に松本を出発、帰宅は14時でした。

(2020年5月20日記載)

ついに、夏の甲子園も中止決定となってしまいました。
高校球児たちに「来年」はないと思うと泣けてきます。

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