行程・コース
天候
晴れのち曇り
登山口へのアクセス
バス
その他:
往)JR奥多摩8:25発西鴨沢行き臨時バスにて奥多摩湖バス停下車
復)JR奥多摩駅
この登山記録の行程
奥多摩湖バス停(8:39着)-(水と緑のふれあい館周辺散策)-ダム北詰出発(9:02)-奥多摩湖いこいの路入口(9:15)-清八新道谷コース登山口(9:42)-岬先端(9:58/10:06)-清八新道尾根コース登山口(10:10)-谷コース合流点(10:43)-小河内峠(11:15/11:22)-岩場の小ピーク(12:04)-惣岳山(12:15)-御前山山頂(12:30/12:40)-避難小屋(12:47)-カツラの巨樹(13:11)-トチノキ広場(トチの巨木、東屋、トイレあり)(13:28/13:33)-(舗装の林道歩き)-栃寄森の家(13:56)-養殖池・井戸入林道分岐(14:13)-(井戸入林道)-山祇神社(14:46)-(青梅街道)-三河屋旅館(15:02)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
奥多摩湖畔に突き出た岬から清八新道を伝って小河内峠、御前山へと歩いてみました。 間延びした緩やかな尾根はとても個性的で、防火帯の広場は、クマの親子の遊び場にぴったりな感じです。
≫とあるブログの影響で、奥多摩湖の湖底に沈んだ小河内村の集落に興味が湧いて、居ても立っても居られず奥多摩湖バス停に降り立ちました。 ダム建設に纏わる歴史や逸話は他に譲りますが、湖畔に佇む望郷の詩碑の前に立てば、蛇口の水の有難みも違って来ます。
観光地然とした「水と緑のふれあい館」の周りには、湖底に沈んだ集落から移されたという石碑や石仏がぐるりと並べられています。中には桧原方面への新道供養塔などもあったりして、「もしやこれは清八新道のものではあるまいか?」と、不思議なご縁を感じたりします。
その清八新道は、奥多摩湖に突き出た岬から小河内峠に続く尾根道です。 昭文社の山と高原地図では破線となっていて、2017年版までは「クマ出没のため通行止め」と書かれていたので遠慮していたのですが、今はその注記も無くなり、今回が満を持しての初歩きです。いこいの路を歩いて岬の先端で湖畔の眺めを楽しんでから、少し戻って尾根に取り付きました。
等高線の間隔が間延びした平坦な尾根筋は防火帯となっていて、下草に混じった足跡などに獣の気配を感じます。 時折ホイッスルを吹きながら小河内峠まで1時間。短いながらもとても個性的な尾根でした。
小河内峠からはメジャーな縦走路で、途中「ソーヤノ丸デッコ」と呼ばれる露岩の小ピークで景色を楽しみながら惣岳山、御前山を目指します。御前山からは、お目当てのカツラの巨木を確かめるため体験の森の栃寄沢コースを下ってみました。
この栃寄沢コースはトチノキ広場から下部が通行止めになっていて長い林道歩きとなるのが難点ですが、途中から秘蔵の「井戸入林道」を歩けば、気持ちよく小留浦にショートカットすることができます。
お決まりの麻葉の湯で汗を流した後は、初めて入った「しんちゃん」のカウンターで美味しいおでんを頂いて、在りし日の小河内を偲ぶ一日もしっかり締まりました。
本日の総歩数36,249歩、歩行距離25.3km、消費カロリー1,530kcal、脂肪燃焼量109g也。
フォトギャラリー:98枚
奥多摩湖バス停に到着。出発前に「水と緑のふれあい館」の周りを散策してみます。館の開館時間は9:30です。
ふれあい館を取り囲むように、ダム湖に沈んだ集落から集められたという石碑や石仏が並んでいます。
コスモスに見送られながら、いざ出発。
ダム本体の手前の余水吐水門
吐水門の先に残された小山は、ダム建設で削り取られた大麦尾根の末端部だそうです。
ダム本体の路。重力式ダムなので、一直線です。
写真を撮るだけでムズムズしてきます。
ダムの南詰で、大ブナ尾根に向かうハイカーさん達と別れ、いこいの路へ。
真ん中の岬の様な尾根が、今日歩く清八新道のある尾根です。
しばらくダートの林道を歩きます。
これから向かう岬の尾根。
紅葉と呼ぶにはまだ早いですが、広葉樹が何となく色づき始めています。
大ブナ尾根に合流する破線ルートの登山口があります。
尾根の緑を映す湖面。
林道終点。ここから水平歩道となります。
ダム湖に流れ込む水窪沢。
入り江の最深部に清八新道(谷コース)の登山口がありますが、スルーします。
日が差すと緑と湖面が輝いて見えます。
ゲートから2.9km地点に、清八新道(尾根コース)の登山口分岐があります。
更に100m程進むと岬の先端部で、ベンチや地図版などがあります。
現在位置。
岬の突端から、湖岸に下りることが出来ます。水根と六つ石山の方向。
戸倉山方向。
西の方向には鹿倉山。大山寺の白い仏塔も見えます。ダム湖となる前の姿はもはや簡単には想像できません。
この澄んだ水のお陰で、東京が大きく発展したのですね。
先程の分岐に戻って、清八新道に入ります。「作業道が交差しているので道迷いにご注意ください」と。
尾根を登り始めた直後、眼下の水平道を作業姿の皆さんが颯爽と進んで行かれました。
処理された倒木。先程の様な皆さんの手によって山が整備されていることに感謝です。
尾根に乗ると、驚く位に平坦な地形となります。
ここが防火帯であることに気付くのに、少し時間が掛りました。
そこかしこに、シカやカモシカと思しき足跡が付いていて、獣の気配がムンムンです。
シイとヒノキでしょうか?広葉樹と針葉樹が並んで芽を出しています。熾烈な生存競争の始まりです。
二輪でもセンブリ♪。おしべが目鼻に見えます。
振り返って一枚。
途中で直登ルートを離れ、小河内峠へのトラバース道に入ります。
樹林の秋。
足元に山栗のイガが大量に落ちています。クマが棲みつくのも頷けます。
道の先が明るくなってきました。峠も間近です。
右奥から上がって峠に到着。
小河内峠。南側は陣馬尾根で檜原の藤倉に続いています。
一休みして、惣岳山に向かいます。
途中数ヶ所、「シカによる植生への影響調査」という、ネットで区切られた場所を見かけました。
ネットの内と外の下草の様子が大違いで、シカ食害の深刻さが一目瞭然です。
山の恵み。むかしは人間もお世話になっていた筈です。
日本山岳耐久レース45km地点。10月はハセツネカップの季節ですが、今年はやはり中止だそうです。
「この先、よそ見やおしゃべりに注意」の看板。
奥多摩湖側が切れ落ちていて、木が無ければ怖い様なヤセ尾根です。(通過後、振り返って撮影)。
その先、巻道もありますが、尾根沿いの岩場ルートを直進しました。(岩場と言っても壁ではありません)
ソーヤノ丸デッコと呼ばれる露岩の小ピークからの眺め。三頭山は雲に隠れています。
惣岳山まで、最後のひと登り。
惣岳山山頂。
休まず先へ。御前山は指呼の間です。
御前山山頂。山でドローンを飛ばしている人を始めて見ました。
生憎の天気で、展望はゼロでした。
一休みして避難小屋方向に下ります。折角整備された木段ですが、段差があって却って歩き難いのが難点です。
御前山避難小屋。とてもきれいです。
避難小屋からの眺め。奥の稜線に御嶽山、奥から二番目の稜線が大ダワと鋸山ですね。
御前山の北面は「体験の森」として、細かな観察路が複雑に交差していています。
案内の道標が整備されているので、紛れ込む心配はありません。「シロヤシオの広場」が気になります。
今日のお目当てのカツラの巨木。山登りを再開して最初に出会った巨木をもう一度確かめたかったのです。
幹周は5m位でしょうか。堂々たる巨木であることを再確認できました。
近くには、以前は気付かなかったトチの巨木も立っていました。
途中から林道歩きとなります。
トチノキ広場のトチの巨木。近くに東屋やトイレがあります。
栃寄谷ルートは、「木橋崩落の危険があり通行止め」となっています。
林道から見えるのは、ゴハンギョウの滝でしょうか?
残念ながら、後は舗装された林道歩きが続きます。
栃寄森の家前を通過。
九重(竜)山と江戸小屋山(右奥)。バリエーションルートですが、その内、もう一度歩いて見るつもりです。
栃寄谷ルートの下流側の登山口。通行止めです。
養殖池の先で、右に分岐するダートの林道に入って行きます。(車道を直進すれば境橋のバス停です)
お気に入りの「井戸入林道」です。
ススキ越しの六つ石山。
珍しく、バイクとすれ違いました。この林道で人に会うのは初めてです。
少し藪っぽいですが、ここから尾根を下ります。
尾根を下って山祇神社に下山のご挨拶。狛犬が小留浦(ことずら)の集落を見守っています。
奥多摩病院前で青梅街道に合流。
今日も無事に戻って参りました!(奥多摩消防署前)
橋の欄干に、何故かクツワムシ、、、。
三河屋旅館の麻葉の湯で汗を流します。
奥氷川神社に恒例の下山のお参り。拝殿の階段の眠り猫。
湯上りセットは、柳小路の縄暖簾「居酒屋しんちゃん」 初めて入ってみました。
気さくなおばちゃんが一人で切り盛りしています。おでん旨し!
お店の壁に、昔お客さんが撮ったという金袋山のミズナラの写真が飾ってありました。
(おまけ)ここから先は、水と緑のふれあい館周辺の散策の写真です。ダム湖に沈んだ集落を想像しながら歩いて見ました。ダム湖に沈んだ集落から集められた石碑や石仏が、ふれあい館を取り囲むように並べられています。
仏様、というより、近所のお婆さんの様な、、、。文政四年とありますから、199歳です。
日食供養塔。昔は日食が起こるだけで大騒ぎだったのでしょうね。寛政十一年(西暦1799年)
燈明台。江戸の町火消、い組の鳶頭が奉納したものだそうです。
へら鮒供養塔!?。デザインも含めて、如何にも日本らしい供養塔だと思います。
芭蕉の句碑。「山中や 菊は手折りぬ 温泉の匂い」因みに、芭蕉が当地を訪れたという記録はないそうです。
文化七年の新道供養塔。檜原方面への新道を開発した供養塔とあります。まさか、今日歩く清八新道の事かもしれません!
山間の集落でよく見かける青面金剛。足元に三猿がいます。
徳富蘇峰の詩碑。町指定有形文化財に指定されているそうです。
ダム湖に面した広場にある「湖底の故郷」詩碑。「夕陽は赤し身は悲し 涙は熱く頬濡らす さらば湖底のわの村よ 幼き夢の揺籠よ」
湖岸にダム建設当時の写真のレリーフがありました。専用鉄道の機関車。今も、奥多摩むかし道に名残を見る事が出来ます。
ダム湛水前の深山橋。在りし日の多摩川の流れが印象的です。
ダムの竣工式の日(昭和32年11月26日)の写真だそうです。
湖畔から対岸の眺め。これから向かう小河内峠も見えます。
装備・携行品
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