登山記録詳細

無雪期登山
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尾根筋まっこう秩父槍 帰りに見つける楽な道 秩父槍ヶ岳、コンサイス秩父槍ヶ岳(関東)
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記録したユーザー

鋸太郎 さん
  • 日程

    2020年11月23日(月)

  • 登山口へのアクセス

    マイカー
    その他:相原橋前駐車スペース

  • 天候

    晴れ

この登山記録の行程

相原橋0636……0837コンサイス秩父槍ヶ岳0838……0926秩父槍ヶ岳0928……1124相原橋


総距離 約6.3km 累積標高差 上り:約1,327m
下り:約1,327m
秩父槍ヶ岳に登って来ました。
地図上は「行って帰ってくる」だけに見えたのですが、斜面はキツいわRFは必要だわ、よじ登りまである上に落葉トラップが強烈で、なかなかフルコースな山行となりました。
  
登山口からまず「野鳥の歩道」の終点を目指しますが、歩道なんて可愛らしいものではありませんでした。
季節柄落ち葉が深いのはお約束として、それ以外にも道は結構荒れていました。
渡し橋などはしっかりしていますが、かつてあっただろう手すりは土台を残すのみ、標識もかなり破損していました。
もっとも本コース、山と高原地図でも破線です。
なのでこちらも初めからバリエーション、もしくは廃道上等で挑みました。
何せヘルメットかぶって来ています。
  
最初は相原沢沿いを進みます。
高巻いたり河原を歩いたりしながら道は次第に尾根へ向かいます。
九十九折りで登っていきますが、これが地味にきつく結構削られます。
それでも頑張って「野鳥の歩道」終点と思しきピークに至りましたが、特に標識などはありませんでした。
あれー?
なんか欲しいなあ。
  
ともあれ続いてコンサイス秩父槍ヶ岳に向かいます。
コンサイスって何?と思っていましたが、要はこちらは「コンサイス日本山名辞典」にて秩父槍ヶ岳と紹介されているピークだからだそうです(1430m)。
因みにもうひとつが奥にある秩父槍ヶ岳(別名タカトンゲ、1341m)となります。
多少のアップダウンはありましたがコンサイスにも無事到着。
ところがここから先が大変でした。
  
表向き秩父槍ヶ岳はバリ、なのでこちらも地形図勝負で歩いていたのは事実ですが、尾根筋を馬鹿正直に進むともう、どうやって降りるのといった崖に出会うこと出会うこと。
方角は慎重に繰り返し確認していましたが、少しでも南東にブレるとさようならコースです。
とにかく落葉が深くて足場は不安定だわ、木も余り頼れないわ、これ本当に普通のコースなの?みんなこんな所歩いてるの?と思うことしきりでした。
それでも何とか降りて進むと左右に並ぶピークが現れます。
どちらかが秩父槍ヶ岳なんだろうなと思っていましたが、結論からするとどちらもハズレ。
地形図上も特にピークには見えません。
でもどちらも標高的には秩父槍より高いんですよ?
北のピークは眺望も良かったし、なんかもうコンサイス込みでP1とかP2にしてあげればいいじゃないの、とか思いました。
  
気を取り直してその2つのピークの向こう側を見ますと、確かに更に降りて行く道があります。
いや道があるなら行くけど、今の立ち位置より低いピークに急斜面降りて行くのも、山登りと言うより地下の秘境探索(?)みたいだなあ、なんて思いつつそれでも頑張って、9時半頃無事登頂しました。
普通でしたらゴールが最高峰のはずなのですが、今回は途中の最高地点より100m近く低いという不思議な山行でした。
落葉トラップの急斜を必死に降りていって目的地に至るというのも、なかなかない経験ですね。
  
で。
帰りはゆっくり進もうとしたのですが、見つける見つける正しいルート。
特にコンサイスからWピークまでの間に苦労した尾根筋には、これ以上なくガッチリした巻き道があるじゃないですか。
因みに野鳥の歩道終点ピークを巻く道も見つけましたが、こちらは途中で路肩が怪しくなり、案の定正規コースに合流する地点では「通行止」がぶら下がってました。
  
登山口の山岳救助隊のコメントは、何も秩父槍直登のことだけを指しているのだとは思いませんでした。
自分も予定では帰りに小若沢まで足を伸ばすつもりだったのですが、今回は体調がいまひとつだったこともあり、自粛しました。
地図上ではおとなしく見えても、等高線一本でも違うと結構な標高差があったりしますからね。
普段は登山道を追うだけの山歩きになってしまっていて余り意識しませんが、地理院地図だけで歩いてみますと、地図から受ける印象と実際の地形のギャップに驚かされます。
今回も尾根筋の降りの厳しさは想像以上でした。
  
なので見た目緩やかな小若沢も、きっとあんなワナやこんなトラップがあったに違いない! のです。
  
昼前には山行終了。
短時間なお山となりましたが、なかなか濃い目のお山となり楽しかったです。
  
尚一応、コロナ感染者増大の情勢を鑑みて、ほとんど人が来ないだろうお山をチョイスしたつもりだったのですが、山行中はトレランのお兄さんお一人、出発前には砂金採り(!)に来られた方とお会いしました。
帰宅後砂金採りの趣味について調べてみましたが、なかなか深い世界で勉強になりました。
商売にはとてもならない様ですが、一説では日本の河川の95%では砂金が採れる可能性があるとか。
ロマンありますよねー。
  
----------------------------------------
(追記)
ネットで先輩たちの過去の山行記録を見て、いくつか判明したことがありましたので補記します。
  
・野鳥の森 歩道終点にはかつて縦の立派な標柱が立っていた。
・コース内の標識も昔は250m置きに設置されていた。
・相原沢沿いの道の手すりは2012年までは現存確認。
 ※でも当時既に傾いていて危険だったらしい。
・10年以上前のガイドブック(2010年度版「分県登山ガイド」など)では、現在では通行止の秩父槍ヶ岳直登コースが正規(上級者向け?)ルートとして紹介されていた。
 ただし「降りでは使わない様に」との記述もあり。
・その版の出版前後の2009年の時点で、直登コースは既に通行止だった。
 ※直登コースの通行止はこの辺りの時期?
・コンサイスから降った最初のピークにはかつてアンテナが立っており、「アンテナピーク」と呼ばれていたらしい。今回では特に痕跡も見つけられなかった。
・2014年には2月の大雪の影響で、登山道は全面通行止だった。
 ※GoogleMAPによる。
・2本あったロープ場の内、少なくとも1か所はロープ+丸太階段だった。
 ※でも今回は階段の痕跡は見つけられなかった。
  
などなど。
察するに、全山規模の地滑り或いは雪崩があったのではないでしょうか。
  
他にも調べてみると、この山域の地質は砂岩頁岩互層とのことで、頁岩(泥岩)が先に風化して浸食し、力学バランスを崩して次いで砂岩が崩落するといったプロセスを繰り返す、崩落自体の多い箇所なのかも知れません。
ですので行政などによる「通行止」は、本当に信じて守った方が良いと思います。

登山中の画像
  • 主な登場人物です。 秩父槍で二人もいますと、いよいよ狩倉槍ヶ岳にも正式にお名前を与えてあげて欲しくなってきます。
  • 登山口です。 行ってきまーす!
  • ふむふむ。
  • ふれあいなのに厳しいとか。
  • この追記、事前に見てたら混乱したかも知れません。 尾根筋の先に秩父槍ヶ岳ですよね?
  • 最初は階段からスタートです。
  • が、のっけから 「こっちくんなよ!」 です。 正面でしたので面食らいました。
  • 旧道、しかも途中で崩落した感じでしょうか。 それでなくても枝尾根と崖の多い山域です。管理も大変だと思いました。
  • 沢沿いの道は気持ち良かったのですが、とにかく落ち葉が半端なかったです。
  • 少し破損。
  • 野鳥観察小屋に着きました。 100m位登って来ました。
  • 閑散としていますが、作りはしっかりしていました。
  • なお、そこから先へはいけません。 と言いますかここだけ口調が厳しい!
  • そういえば登山口でも、右下、いきなり救助隊の方がキレていました。
  • こういうルートを行こうとする人に対してでしょうか。 行くのは自由ですが、それで面倒掛けられたんじゃたまらないでしょうね。 お金の問題ではないと思いますが、山岳救助はもう、初日から全額有償でいいと思います。その分保険を充実させればいいです。
  • 戻って本道を進みます。 標識が流されてました。
  • さあ稜線に向かって九十九折りの開始です。
  • お天気なのはありがたかったです。
  • 崩落地。 結構な規模。
  • 「通行止」は本当に多かったです。 植林関係者の道という可能性もありますが、いずれにせよこの落葉では進みたくないです。
  • ロープ登場。
  • ロープは二本出てきました。 お団子付きでした。
  • 8時にお日さまー!
  • ほどなくして 「野鳥の森 歩道終点」 に着きました。 標高は1445mくらいですので、800m程度登ってきた勘定になります。 因みに当初の計画だった小若沢へ行くには、このロープを越えて行かなければなりませんでした。 仮に体調良くても、これを踏み越えることはできなかったと思います。
  • 右端に赤岩岳、左奥に大ナゲシも見えました。
  • ピークの全体像ですが、昔は何か標識とかあったのでしょうか。  (追記)立派なのがあったみたいです。
  • 越えてコンサイスを目指しますが、結構降ろされます。
  • 標柱がありました。
  • 厳しいばかりでなく、良い尾根道も随所に出てきます。
  • コンサイス秩父槍ヶ岳、着いたー!
  • 山頂の様子です。
  • ひと息ついて、その先に向かいます。
  • ガスガス進んでいきます。
  • 稜線の途中で良い展望ポイントがありました。
  • 和名倉山ですね。
  • 南北のWピークです。 コルの向こうにこっそり秩父槍ヶ岳が写ってます。
  • 宗四郎山も見えました。 特徴的な形です。
  • 何コレ? って所を降りて行きます。 ホント写真だと怖さ半減なんですよ。
  • 降りてきた岩です。 登るには楽なんですけどね。 「みなさんそうおっしゃいます」
  • さあもうひと頑張り。
  • Wピーク北です。
  • Wピーク北から見る両神山です。
  • Wピーク南です。
  • ほんと落葉深かったです。 斜面ですべるすべる。
  • なので最後のここ、もう涙出る位登りやすくて。
  • ガシガシ登って
  • あと少し
  • 秩父槍ヶ岳、着いたー!
  • 「これより通行止」 いきなり急斜ですしね。 登ってくる分にはまだしも。
  • 山頂の様子です。
  • どっちだろう?  コンサイスかな?  野鳥の森 歩道終点ではないと思います。
  • さて帰ろうとすると、何かトラバース道があるじゃないですか!
  • 尾根にも踏跡はあったんですよ!?  でもトラバース道の方が遥かに楽だったです。 あの死ぬ思いの下降は何だったんだ……。
  • 往路はこの辺りをよじ登って行ったのに。
  • しかもテープまで!  「別に隠れてた訳じゃないよう」  ええそうですよね。
  • 確かに標識の向きを考えると、尾根筋を向いているのは無いんですよ。 でも道中、傾いた標識ばかりだったじゃないですかあ!
  • 振り返って右が尾根筋、左が巻き道です。 いや普通、右に進むでしょ!?  見るからに気持ち良さそうな尾根でしょ!?
  • 合流した後は、登るべき所は登ります。
  • よじよじと。
  • でも降りより格段に楽です。
  • 復路ではコンサイスも巻いてみました。
  • 逆に往路で巻いた岩は、礼儀としてよじ登りました。
  • こちらもですね。
  • さて、これが 「野鳥の森 歩道終点」 を巻くだろう道です。
  • でも進んでいくと、大分崩落していました。
  • 案の定
  • 合流点では通行止になってました。
  • これが大体の図です。
  • じゃ、また急斜を降りて行きます。
  • 対岸です。 下降時、間違ったらあの崖でした。
  • ガシガシ降ります。 落葉がなければまだマシなんですが。
  • このロープは、なかったら間違いなく真っ直ぐ降ってますね。
  • 斜面ー!  とにかく斜面ー!
  • 終盤は往路同様、落葉ラッセルでした。 できるだけ山側を歩いた方が安全です。
  • それでも何とか、無事降りてきました。 お疲れ様でしたー!
  • 今回もゴミ拾いはしてきましたよ。 3つくらいしかなかったですけどね。
  • 因みに相原橋前のトイレですが、
  • 故障中でした。
  • 帰りは山梨県の道の駅みとみでひと休み。 背後には木賊山がでーんと。
  • ここはソフトクリームの種類が異常に多くて楽しいのです。 本日は黒ゴマソフトにしました。
  • おみやげだよ! 「登ったおやま、さいたま県だよね?」  いつものことです。 最初にお土産買えるお店が山梨県だったのです。
  • 産総研 地質Naviによる地質図です。 青い部分が混在岩、オレンジ部分が本文で触れた砂岩頁岩互層です。 どちらも両神ユニットです。
  • 地形図の復習です。 地図上は+から1341P手前までまっすぐ降っている様に見えても
  • 横から見るとこんな凸凹です。 実際もそうでした。
この山行での装備
長袖シャツ、Tシャツ・アンダーウェア、パンツ、靴下、雨具・レインウェア、登山靴・トレッキングシューズ、ザック、防水スタッフバック、スパッツ、ゲイター、水筒・テルモス、ヘッドライト(+予備電池)、タオル、防寒着、帽子、グローブ、手袋、軍手、着替え、地図(地形図・ルート図)、コンパス、メモ帳・筆記用具、腕時計、カメラ、登山計画書(控え)、ナイフ、修理用具、ツエルト、健康保険証、ホイッスル、ファーストエイド・医療品、虫除け・防虫薬品類、熊鈴・熊除けスプレー、ロールペーパー、非常食、行動食、テーピングテープ、軽アイゼン、マット(個人用)、燃料、ライター、カップ、コッヘル、カトラリー・武器、ローソク・ランタン
【その他】 予備ヘッドライト、アマチュア無線機、モバイルバッテリー、2バンドラジオ、風力計、ロープ(8mm×30m)、ハーネス、ATCガイド、タイブロック、スカイフック、ハーケン、細引き、ヘルメット、ピッケル、スリング、プルージックコード、ウエビング、カラビナ、クイックドロー、カム、ナッツ、ナッツリムーバー
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