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暴風・ホワイトアウトの蔵王山

蔵王山( 東北)

パーティ: 2人 (ヤマちゃん さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

強風・ホワイトアウト

登山口へのアクセス

その他
その他: 前日蔵王温泉泊0830 レンタカー ⇒ 蔵王ロープウェイ山麓駅P0850

この登山記録の行程

蔵王山頂駅1018 ⇒ 地蔵山1106 ⇒ 避難小屋1208 ⇒ 蔵王山(熊野岳)1232 ⇒ 地蔵山1319 ⇒ 蔵王山頂駅1335

コース

総距離
約4.5km
累積標高差
上り約297m
下り約296m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

今冬は百名山で危険度がそんなに高くない雪山を登ろうということで、蔵王山(熊野岳)を選定し、嫁さんと二人で行ってきた。
蔵王山はスノーモンスターが有名であり、青空にすっくと林立するスノーモンスターに期待大だ。
本当は土曜日に登る予定だったが、雪がちらつく天候であり、日曜日の方がマシな様だったので、翌日に登ることにした。(後から聞くと蔵王ロープウェイも運休だったらしいので正解だった!!)
当日は朝から曇天ではあったが雪は降っていなかったので、蔵王ロープウェイ山麓駅に向かう。
到着すると太陽も顔を出し、この時点では楽しい雪山ウォークを想像していた。
樹氷高原駅から地蔵山頂駅間のロープウェイが点検中につき9時半の営業開始ということで、それに合わせて行動を開始した。
9時20分の山麓駅発のロープウェイに乗り込むと、眼下には快晴の陽光を浴びた樹氷群が輝きを放っている。
9時40分に樹氷高原駅でロープウェイを乗り換え、半分ぐらいのところから天候が一転し、あたりは白き世界に・・・。
地蔵山頂駅に到着すると暴風のホワイトアウト状態。
駅構内で登山準備・・・アイゼン&ピッケルにするかワカン&トレッキングポールにするか迷ったが、前日に結構雪が降ったようなのでワカンを選択。
先ずは半分以上雪に埋まっているお地蔵さんにお参りして地蔵山に向かうが、トレースが全くなく目印もない。
先行者が4~5人ほどいたが、地図のルートでは尾根側を進むようになっているのでいったん戻り、尾根側を進んでいくことにした。
地蔵山までの間は想定通りフカフカの雪質で、ワカンをしていても30センチ程度足が沈む。
途中アイゼン装着の2名の登山者が元気よく追い抜いて行ったが、暴風で直ぐにトレースは消えてしまった。
何とか30分ほどで地蔵山に到着。
この辺りから木柱の目印が出てきたので、10~15メーター先が見えない中でも安心して進めるようになった。
ここから増々 風が強くなり、雪質もクラストに近い状態となったが、アイスバーンまでツルツルではなくワカンの爪が利き、比較的傾斜もキツくないことからアイゼンの必要はなかった。
更に木柱を頼りに大きなアップダウンのないルートを進んでいたら、気づけば熊野岳への分岐ポイントを見落として、避難小屋の方へ進んでいた。
既に半分以上来てしまっていたのでそのまま避難小屋へ向かうこととした。
避難小屋まであとわずかとなった地点で先方から2名の登山者がやってきたので情報交換。
この先 更に風が強くなったので引き返すとのこと・・・。
こちらも不安になったがとりあえず避難小屋までなんとか到着(約2時間)。
避難小屋は雪の小山と化しており、内部へ入れる小さな入り口がポッカリ口を開けているが、入るには厳しい・・・。
確かに更に風が強まり、少しでも風が弱まる箇所で行動食を食べて熊野岳を目指す。
すると単独行者と出会いここでも情報交換。
その方も熊野岳に向かうつもりが避難小屋に来てしまったとこのこと。
地図を確認すると尾根沿いを進むと山頂なので、トレースの無い視界不良の中 頻繁にルート確認をしながら(もちろんヤマップで)進む。
強風・極寒の中で手袋をとってスマホを見るのは厳しいが、ルートロストする訳にはいかないので致し方なし・・・。
避難小屋から20分ほど進んだところに雪の小山があり、どうやらこれが熊野神社らしく何とか登頂!!
山頂標識を何とか探し出し(実はこれが山頂標識とはわからず撮影しただけで、あとから嫁さんに「それが山頂標識や!!なんでその時言わへんかってん??」と怒られた・・・)、強風に耐えきれず早々に下山開始。
下山もトレースなく、スマホを片手に何とか木柱の見えるところまで下り、ひとまずホッとした。
あとは標識を頼りに地蔵山に登り返して、その後山頂から約1時間で何とか山頂駅へ戻りついた。
今回は上半身はベースレイヤーにフリース・ダウン・アウター、下半身はメリノウールのベースに起毛パンツ・ゲイターを履き、頭部はダウンとアウターのフードを被り、ゴーグルとネックウォーマーで鼻まで覆って行動した。
かなりの強風だったが身体が寒いと感じることはなく、終始ワカンで行動したが危険はなかったので、装備としては及第点か??
ただ、ゴーグルとネックウォーマーのわずかな隙間が凍瘡(しもやけ)となり皮膚が変色した。
頻繁にルートチェックをしていた右手の指先も同様である。
嫁さんはゴーグルが曇ってそれが凍ったとのことで、終始ゴーグルを外していたら下山後、顔が雪国の子供のようになっていた。
外付けにしていたペットボトルも完全に凍っており、これらの事例からも雪山の恐ろしさを改めて知ることとなった。
この視界不良でトレースの無い状況では、正規ルートで熊野岳を目指すよりも結果的に避難小屋からアプローチした方が、尾根歩きとなりルートを外しにくいので、ある意味ラッキーだった。
今回は2回の撤退タイミングがあったが、当日の気象状況と事前把握しておいた山行情報とで継続を判断したが、結果的に無事 登山が出来た(ある意味ラッキーだった)のだと戒めておく必要があると感じた。
下りのロープウェイからは快晴の絶景が望めたのが悔しい・・・。
その後、行きは欠航だった復路便で山形から無事帰宅した。

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装備・携行品

登った山

蔵王山

蔵王山

1,841m

地蔵山

地蔵山

1,736m

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