（龍王山）敗退、天武将尾根（天理岳）ワンデイハイク

ハイキング

天理岳、（両神山）（関東）

2021.04.04（日）

パーティ： 1人 (加藤キーチ（モンターニャ）さん )

加藤キーチ（モンターニャ）さん

行程・コース

天候

曇天、あたたか。ときおり日が差したり細かな雨が降ったり。

登山口へのアクセス

その他：行き=
池袋駅04:58から乗り継いで06:48西武秩父駅〜徒歩で移動〜御花畑駅07:14〜07:35三峰口駅07:48（町営バス）〜薬師の湯バスターミナルで乗り換え〜08:04中郷橋バス停
帰り=
日向大谷バス停17:20〜薬師の湯バスターミナルで乗り換え〜19:05西武秩父駅19:24〜20:46池袋駅

この登山記録の行程

（丸ガッコ内は地理院地図の表記）
08:30〜中郷橋バス停スタート
08:54〜龍王山
09:50〜（566.8三角点）
10:07〜戸蓋山（P615）〜10:09
11:19〜両詰山（790.9三角点）
時刻不明〜P852手前の鞍部で休憩10分
12:20〜天理岳分岐（日向大谷からの登山道合流点）
13:48〜天理岳〜14:22
16:09〜日向大谷バス停フィニッシュ
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※ログは手書きです※

コース

総距離: 約13.6km

累積標高差: 上り約1,408m; 下り約1,055m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

○ 4日前に偵察した天武将尾根。記録の少ない下部を歩いて気づいたのだが、「もしかすると前泊しなくても歩き通せるかもしれない」。東側から両神山へ通じる長い尾根を歩きバスに乗って帰るには、麓に泊まるのが前提だと思いこんでいた。辺見尾根は02時前に、梵天尾根は03時半にスタートして日向大谷17時台のバスになんとか間に合っている。天武将尾根もきっとその類だろう、秩父の尾根なんだし、と考えていたのだ。
ところが下見の山行（バス停から天理岳分岐まで）に他のハイカーの記録（分岐から天理岳〜両神山〜日向大谷）を足すと、条件はかなりタイトだが18時30分※の最終バスにぴったり間に合うプランができあがった。
08時15分に中郷橋バス停をスタート、天理岳分岐が12時ちょうど、天理岳13時15分、そこから両神山頂まで3時間、下降に2時間。
下見した区間と両神山頂からの下降路をのぞけば初見のルートだから、無理はしない・できない。「慎重に、引き気味に」歩くことを前提に、天武将尾根の一気通貫にチャレンジしてみた。
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※小鹿野町営バスは4月1日付けでダイヤが変更になっている。日向大谷発の終バスは18時30分。
https://www.town.ogano.lg.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/jikokuhyou-hinataooya.pdf
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○ 天理岳分岐まで〜天武将尾根下部
宝円寺の背後から龍王山までは短いが急傾斜、いきなり四つ足の登りになる。
566.8三角点付近から送電鉄塔保守のエリアに入る。それまで打たれた枝がうるさかった尾根道が整頓され足運びが楽になる。
戸蓋山トフタヤマ（P615）通過直後のヤセ尾根は、本当に悪い２〜３歩は南面にステップが切ってあるからそこに脚を下ろし、尾根上の灌木の根っこにつかまりながら通過する。ややこしいのはむしろヤセ尾根を終えたあとの進路だった。今回も１本北寄りの尾根を降りかけてしまう。戻って降る斜面のザレ具合はいやらしい。
鞍部（戸蓋峠？）から尾根沿いに進むはずが、なぜか北面の鉄塔保守らしい踏み跡をたどり復帰に手間どった。
両詰山リョウヅマリヤマ（790.9三角点）への登りが厳しく、脚を削られた。このあたりから天理岳分岐を過ぎるまでは林業のエリア、踏み跡はあるも伐採後の倒木がうるさいところもあった。進行方向左（南面）に迂回ルートが多かった印象。
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○ 天理岳へ
日向大谷への下降路を左に分ける道標のある地点（写真13）が各種記録上の「（天理岳）分岐」点、直進すると15分ほどで立派な岩尾根があらわれる（写真15）。
岩場の通過や「高いところ」は決して得意ではない。「巻き道があれば良いな」の期待感から南面の踏み跡をたどるも獣道らしくすぐに消える。仕方なく戻ってまっすぐ登ってゆく。みっつくらいのパートに分かれた岩稜帯は、テープはあったりなかったりだが踏み跡がしっかりついていた。したがって答え合わせのテープが見つからない区間でも、足元が固く落ち着いていればルート上だし・ザレたり岩が崩れるようならルートを外していると判断できた。いちばん緊張したのは北面の崖の上をたどる細道、左手にホールドがあれば助かるのにそれがない。下を見ないようにして通過した。
1083.9三角点に着くころには尾根は落ち着きを取り戻している。地図上は広葉樹林のままだが、このあたり南面はすでに植林されていた。
最後はクサリを頼りに急斜面を登ると目の高さに祠があらわれる。天理岳のピークへの上がり方はユニークだった。
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○ 天理岳着が13時48分、プランから33分遅れている。このまま押してみようか、バスを逃してタクシーを呼ぶなら勉強代だ。いっぽう、時間の計算がすべてじゃないだろ、という声もする。今日はこれから必ず雨が降る。時間はない・天気が悪いの条件で、未踏の難易度の高い尾根を道を探しながら歩くって、ちょっとマトモじゃないかもしれないよ。
長々山頂に居座ってあれこれ考えるフリをしたのは、つまり「負け」を自覚する時間だった。両神山へ続く尾根を眺め、苦労して歩いた辺見尾根を眺め、アカヤシオを愛でるふりをし、14時15分になるのを待った。14時20分、やっと踏ん切りがつき腰をあげてザックを背負いなおし、ふたたび岩稜をこえて分岐点から日向大谷へ降った。
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● この日は変調だった。ふだんどおり集中して歩いたつもりだが、下部のヤセ尾根通過後と戸蓋峠からの登りの2ヶ所で進路を誤り、余計に時間を使った。天理岳へ向かう途中の1083.9三角点の手前、テープがたくさんにぶら下がった下降路の入り口を見かけ（会所と日向大谷のあいだくらいに降りるらしい）、帰路はそこを降りるつもりが見つけられなかった。行ったり来たりでずいぶん時間を費やしたのに。
下山してスマホアプリを停止しようとするも、停止ボタンが押せない。そもそもスタートボタンを押し忘れていたらしい。そんな事情で当ハイキングのログは手書きになったが、これには唖然とした。
要するに「ぜんぜん見えていない」いちにちだったのだ。龍神リョウカミ様が「きょうは止めときなさい」と仰っていたのだろう。いつかは歩くにしても「今日ではない」。そのメッセージを受け取ることができただけでも幸いだと思っている。
（了）

フォトギャラリー：25枚

1.
県道から宝円寺（正面奥）へ続く道。寺の左手から背後にまわってハイキングをはじめる。

2.
急斜面を登ればほどなく龍王山。

3.

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566.8三角点。

5.
東電の標柱がある区間は尾根道が整理整頓されている印象。

6.
戸蓋山頂。

7.
ヤセ尾根を通過後に振り返って。

8.
道迷い中に出会った遺構。

9.
正面に二子山を眺めながら林道を歩く。

10.
両詰山頂。

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12.
右は納宮への下降路。

13.
「天理岳分岐」。左は日向大谷。

14.

15.
岩の稜線のとっかかり。細いのでびっくりした。

16.
テープが下がっている場所も。

17.
天理岳に近づくと尾根が落ち着くのは意外だった。

18.
1083.9三角点。

19.
クサリをたぐっていると眼前にあらわれる祠。山頂着。

20.
山頂を直進すると前方に石の祠。

21.
辺見尾根を遠望する。

22.
山名標。いい雰囲気。

23.
下りはじめ、下降にはありがたかったクサリを振り返って。

24.
降りてきた細尾根を振り返る。

25.
日向大谷、きょうは下のトイレの正面に降りた。

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装備・携行品

【その他】ラ・スポルティーバのアキラ。タイツにモンベルのショートパンツ。モンベルのメリノウール1枚、ヤッケは下降時のみ着用。ペツルのヘルメット、ブラックダイヤモンドのフルフィンガーグローブ。ザックはロウアルパインの25リッターにモンベルのギアホルダーを外付け、ココヘリ発信機・ロールペーパー・ヘッドランプ・スマホ（カメラ＋GPS）・バッテリー充電器と予備電池・雨具。キャメルバックのハイドレーション2Ｌ＋テルモスに紅茶0.5L・菓子パン・非常食のカロリーメイト・下山後の着替え一式・サンダル。スタート時重量6.5kg。