2年前、八ヶ岳連峰を編笠山から蓼科山まで2泊3日で縦走。その時は残念ながら台風の影響で眺望ゼロだっただけでなく、最終日に歩く予定だった北八ヶ岳エリアは疲労蓄積により、やむなく大岳と三ッ岳をパス。今回はそのリベンジです。
スタートは麦草峠。5時半に無料駐車場（約30台収容）に到着すると半分ほどの埋まり具合。昼過ぎに戻ったら当然満車。競争率高いです。
前回同様、茶臼山と縞枯山を経由して雨池峠へ。ここまでは「てんきとくらす」の予報どおり曇天。従って、またしても眺望はゼロ。加えて、雲がびゅんびゅん流れていくほどの強風。立ち止まっていると寒いので、休憩らしい休憩を取らずに歩き続けて、三ッ岳の登りに突入。
事前情報どおり急な岩場でしたが、難易度は普通なので鞍部から20分もかからずⅠ峰に到着。ちょうど雲も晴れ、風も少しだけ穏やかになり、縞枯山、雨池山、八ヶ岳連峰、南アルプス、浅間山、大岳、北横岳の大パノラマを堪能できました。
しかし、問題はここから。Ⅰ峰→Ⅱ峰→Ⅲ峰とペンキのマーキングを目印に大岩の上を進みますが、足を踏み外さないよう細心の注意が必要。また、Ⅲ峰を過ぎてもしばらくは同じような細かなアップダウンの連続。体力的にも消耗しました。ということで、北横岳ヒュッテ（本日休業）の前で休憩。三ッ岳は岩場歩きにある程度慣れた大人向きです。特に身長が低い人は苦戦必至。
さて、ヒュッテを出発。2年前は雨とガスと強風の北横岳でしたが今回は眺望バッチリ。三ッ岳から見えた山々に蓼科山と霧ヶ峰も追加。大きな蓼科山に圧倒されつつ大岳へ。ネット情報では「道が荒れ気味」とのことでしたが特段問題なし。序盤は鎖場のある急坂を下り、フラットな道を少し挟んだ後、岩場の道に突入。そろそろ太腿が悲鳴を上げ始める頃合い。手足を総動員して岩を乗り越え、何とか大岳山頂に到着すると、いかにも火山という感じで周りは溶岩だらけ。ものすごい光景でした。
ひとしきり眺望を堪能したら帰路に。しかし、疲弊しまくった脚に北横岳直下の急坂はキツイ。小休止をちょこちょこ挟んで息を整えつつ、ようやく北横岳ヒュッテ。そして、荒々しい溶岩台地の坪庭と縞枯山を眺めながらロープウェイ山頂駅に着くと沢山のハイキング客。来月になって緊急事態宣言が明けると紅葉目当ての人達で阿鼻叫喚になるんでしょうね、きっと。
ここまで来ると、もう辛いアップダウンはありません。五辻・出逢の辻を経由して、麦草峠へ向けて苔生した森の中の気持ちのよい道を進みます。なお、森林浴展望台辺りまでは木道が整備されてますが、その先は石がゴロゴロした道になり、ところどころ泥濘も。また、出逢の辻からオトギリ平までは道が蛇行して不明瞭な部分があるので、ピンクテープを目でしっかり追いかける必要があります。
そんなこんなでコースタイム10時間のところを休憩抜きで6時間を切るスピード登山。おかげで帰りは中央高速の渋滞に引っ掛からずに済みました。強風と岩ガレ道に難渋したものの、ロープウェイ駅付近以外ではほとんど人に会わない静かな山行を楽しめました。