行程・コース
天候
初日:曇りのち雪、2日目:快晴
登山口へのアクセス
バス
その他:
往路:茅野駅→渋の湯
復路:渋の湯→茅野駅
※雪のため、渋の湯バス停の1km程手前に臨時のバス停があり、その先は徒歩
この登山記録の行程
【1日目】
渋ノ湯(11:15)・・・八方台分岐(12:17)[休憩 3分]・・・唐沢鉱泉分岐(12:45)[休憩 3分]・・・黒百合平(13:35)
【2日目】
黒百合平(04:55)・・・中山峠(05:10)・・・東天狗(06:37)[休憩 5分]・・・西天狗(07:03)[休憩 5分]・・・東天狗(07:37)・・・中山峠(08:04)・・・黒百合平(08:09)[休憩 30分]・・・唐沢鉱泉分岐(08:55)[休憩 2分]・・・八方台分岐(09:08)[休憩 10分]・・・渋ノ湯(09:38)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
当初は2月に予約していた黒百合ヒュッテだったが、二つ玉低気圧の接近により荒天が予想されたことからキャンセルし、3月に3連休で再度予約し、天候が気になりながら過ごした1ヶ月だったが、初日は不順なものの登頂の核心となる2日目には晴れる予想出会ったため決行した。
3連休初日とあって、八王子発07:29発のあずさ1号は乗車率100%。茅野駅発の渋の湯行きのバスは2便に増発されて座っていくことができた。ただし渋の湯バス停までは雪のため入れないことから約1km手前に設けられた臨時バス停からの徒歩になった。この道筋、行きは凍っていなくて良かったのだが、帰りはつるつるに凍っており、恐る恐るの歩きになった。
渋の湯登山口から春の腐れ雪で、少し道を外すとずぼっとハマる。気温も高く、前日に降った雪が既に溶け始めており、常時樹上から溶けた雫がポタポタと垂れるため、雨の中を歩いている様だった。かといってフードを被りっぱなしだと暑いし視界も妨げられるので、つば付きの帽子を持ってこなかったことが悔やまれ、黒百合ヒュッテ手前の中山から続く尾根が見え始めた頃には気温が下がり雫は落ちてこなくなった。
黒百合ヒュッテ前はかなりの混雑でテン場も結構な混み様だった。小屋前の温度計は1℃を示しており、中に入るとストーブは点いていない。汗や雪解けの雫で濡れたものを乾かしたいと思っていたのだが、これでは干しておいても乾かないので、必殺の着干しをすることにして一番上にゴアテックスのハードシェルを着込んだ。こうすると体温で蒸発した水分がゴアの表面から蒸発するので良く乾く。
黒百合ヒュッテは16時頃まで寝室に行くことができず、下の広間でたむろすることになるが、程よいスペーズの確保が課題だ。幸い窓際に場所取りをして、14時頃からビールでスタート、飲み終えてからはウィスキーを紅茶で割って飲んでる内にイイペースで眠くなってくる。食事は16:30と17:00の二組に分かれて名前が呼ばれてから席に着くシステムだ。メニューのハンバーグは肉っぽくてモチモチしており美味かった。挽肉ではなくかたまり肉を叩いたものを使っているのかな。食後は残ったウィスキーを飲みきり、19時前には強烈に眠くなったので、消灯時間の20:30よりかなり早かったが就寝した。
翌朝、自然に3時に起床。300mlのチタンのロッキーカップでちまちまとお湯を沸かし、コーヒーを入れたり朝食のアルファ化米を戻したりして、合間に出発の準備と撤収の準備を済ませた。メインの荷物はデポさせてもらうことにして、アタックザックに最低限のものを詰めて5時前に小屋を出た。辺りは真っ暗、小屋前の温度計は-13℃を示していた。
テン場の前を抜けて中山峠へと向かう道は、昨日夕方から降り続いた雪でほぼ埋まり、誰の足跡もなかった。トレースはほとんどなかったが、登山道を外れると踏み抜くのでわかりやすい。明るい月が照らす暗い森を抜けて、中山峠から稜線に出た。稜線に出ると東の地平線は赤く染まり始めており、月が照らす西の空の夜の暗さと対照的だった。
稜線は爆風で、昨晩積もった雪が舞い上がって地吹雪となっており、フード越しにバラバラと五月蠅かった。明るくなり始め東西天狗岳の山頂がハッキリと見え始めてしばらくすると、森林限界を出て登りが急になった。ズブズブ埋まる雪を崩してステップを作っている頃夜が明け、黒かった空が青く染まり、東に広がる雲海と朝日が神々しい。天狗の鼻の岩峰は西側を巻いて東天狗岳の山頂に到着。山頂はノートレースで、先月の硫黄岳に引き続きこの日の初登頂だ。写真を撮っていると後続の人が「ラッセルありがとう」と言ってやって来た。そのままそそくさと西天狗へ向かっていったので、そちらは譲ることにした。
西天狗へ向かうと風裏に入ったため、風はピタッと止んで日差しがギラギラと暑い。やはり外すと踏み抜く斜面を登り山頂に着くと、西尾根から登ってきた人が見えた。しばらく写真を撮ってから東天狗へ戻って黒百合平へ下山した。
黒百合ヒュッテにデポしてあったザックを回収してピッケルからストック、アイゼンからチェーンスパイクに換装し、渋の湯へ下山開始。これまでのタイムから、午前中のバスに間に合うかと思い、下りはほとんど走って降りたら1時間掛からずに渋の湯に到着。雪で閉鎖されている駐車場前で装備を解く。昨日と打って変わったアイスバーンの下り坂をおっかなびっくり臨時バス停へ向かい、午前のバスに乗ることができた。当初は渋の湯に浸かって帰ろうと思っていたが、美濃戸口と違って食事処もない山中。長時間滞在するのはつらい。いろいろな意味で頑張った甲斐があったと思える雪山山行だった。
フォトギャラリー:31枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | 登山靴 |
バックパック | サブザック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ |
修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 非常食 |
行動食 | テーピングテープ | 軽アイゼン | トレッキングポール | GPS機器 | シュラフ |
ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー | カトラリー |
アウターウェア | オーバーパンツ | バラクラバ | オーバーグローブ | 雪山用登山靴 | アイゼン |
ピッケル | ワカン | ゴーグル | ヘルメット | ||
【その他】
装備重量:約13kg 食料:1日昼食@黒百合ヒュッテでビーフシチュー、夕食@黒百合ヒュッテで小屋飯 2日朝食@アルファ化米(お茶漬け)、昼食@行動食 非常食:えいようかん、柿ピー、ブドウ糖錠剤、VAAMのセット×3 水:0.75L(紅茶0.75L) その他: |
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