行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
バス
この登山記録の行程
鳴滝団地(9:35)採石場跡()札立山(10:35)見返山(11:25)奥辺峠()大福山(12:00)俎石山(12:25)懺法ヶ岳(12:55)井関峠(13:30)地蔵山(14:05)雲山峰(14:20~55)四ノ谷山(16:00)山中渓駅(17:05)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
突然、左足小指の調子が悪くなった。下へ折り曲げても何とも無いのだが、上へ反らせると「骨折したのだろうか」と思うほどの痛みを感じる。新幹線に乗ってから気付き、「取り敢えず、和歌山まで行って様子を見るしか無い」と考え、初日の龍門山へは恐る恐る登ったのだが、風呂から上がってベッドに横になっているとジワジワと痛みが襲い、「明日は、朝の状態次第だ」と半ば諦めながら眠りに就く。
朝になっても前夜と変わらず、「ホテルで、1日休養していようか」と弱気になるが、「ゆっくりなら歩けるだろう。縦走が無理なら、俎石山だけでも登ろう」と最短距離のルートを調べ、予定より3時間遅いバスに乗って登山口で降り、靴紐を締めて歩き始める。
地形図を頼りに歩いて行くと鳴滝不動尊の所に古びた小さい道標が在り、心強い思いで林道を辿る。左へカーブして緩く登り、ベルコン等の設備が放置された採石場跡へ出る。広場を突っ切って枯草の間を進むとロープを張った崖の上に出て折り返し、P310の南尾根に乗って急登する。
鳴滝越の305m鞍部には道標が立ち、鳴滝山からのコースがあることを知る。鞍部から尾根東面をトラバースして県境尾根に乗り、よく踏まれた山道に出て札立山で大休止する。小さい起伏を繰り返して見返山(以前は金剛童子山と言われていた由)に達し、樹間から大福山や懴法ヶ嶽を眺める。
400m下ると奥辺峠で、同世代の男性2人がコンロに点火してのんびりと休んでいる。峠から尾根東面の全く下りの無い巻道を進む。平坦な道は左足には有難く、小石などを踏まないように注意しながら良いペースで歩く。
大福山頂では「明後日は十日戎に出掛ける」等と大阪弁で賑やかにお喋りしながら快晴の陽射しを楽しんで十人弱が休んでおり、西の肩からは淡路島が大きく見え、明石大橋が白く認められる。俎石山への道は照葉樹林の下で眺望は無く、山頂も樹に囲まれて視界が無くひっそりとしている。
左足は体重の掛け方によってはかなり痛むが、歩き始めの時よりは気にならなくなる。大福山へ引き返し、「取り敢えず、井関峠まで行ってどちらへ下山するか決めよう」と先へ進む。懺法(せんぽう)ヶ嶽の最高点である東峰を踏み、「P366にも『バベ尾』の山名が付いている」と勘違いして登ると、山頂には『バベ尾支尾根』の道標が在り、数十mの階段が下っている。標高300mまで下って井関峠へ行けないと気付き、登り返して薮の中をトラバースして峠へ出る。
休憩舎で休んでいる人が、「藪漕ぎが好きですか。私も昔はよくやったんだが、81歳になった今はもう無理でね」と話し掛けてくる。「道を間違って」と言うと、「これは私が作ったルート図です。75歳頃のものですが」と、恐らく俎石山周辺の全てを網羅したであろうコースタイム図をくれる。ベンチに腰を下ろしてコーヒーを飲み、行動食を食べながらゆっくりと休み、当初の予定通り山中渓(やまなかだに)駅へ下山することにする。
青年の森へ至るよく踏まれた道をじっくりと歩いて地蔵山の分岐点に達し、踏跡から最高点に立つ。北へ転じて雲山峰を踏み、ベンチで休んでいると地蔵山から2人がピストンして来て、山中渓から1人登って来る。「これから何処へ行くの?」と声を掛けると「紀伊駅へ下りる」との返事で、「山中渓駅よりも近い」と言う。「山中渓駅までの道ははっきりしていますか」と聞くと、穂高で遭難し掛かった事などへ話が広がって止まる処を知らない。
緩く長い尾根を行くと山ラン風の若い男性が1人上がって来る。岩が現れて雰囲気が変わり、俎石山と大福山の姿を目にして喜ぶ。「長いなあ」と飽きる頃、四ノ谷山の肩に着き、縦走路から1分ほどの三角点を確認する。
道標に従って一途に下り、途中の分岐点を右へ入って進むと展望台が在り、関西空港が思い掛けない近さに見える。集落へ下りて阪和線に突き当たると直ぐ先にトンネルが見え、高速道路と線路を潜って右折して登り返し、山中渓駅に着く。
和歌山駅へ戻ると、「外で夕食を食べるより、早く風呂に入って体を休めたい」気分で、コンビニ弁当と行動食を買ってホテルへ急ぐ。
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