行程・コース
天候
曇り後雨
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
白布峠(04:22)・・・西大巓(06:55)・・・西吾妻小屋(07:37)・・・西吾妻山(07:49)[休憩 9分]・・・西吾妻小屋(08:10)・・・西大巓(08:47)・・・白布峠(11:05)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
夜が明けてからチタンカップに湯を沸かして紅茶を入れておにぎりとカップ麵の朝食を済ませて白布峠の駐車場を出発しました。白布峠には西吾妻山への登山道入口を示す標識が全くありませんでした。どうして標識が無いのか不思議に思っていましたが、ちょうど山形県と福島県の県境に位置しているので両県とも余り積極的に案内板を出さないのかもしれない、あるいはロープウェイでの登山を奨励しているために設置しないのかもしれない等勝手な想像をしました。
登山道は米沢市方面へ下る県道と平行するように暫く進み、槍の穂先の先端まで300m程進むと初めて登山道の標識柱が出現します。地理院地図をプリントアウトしたものを見ながら正しい登山道を進んでいることを確認できました。
ちなみに本日の私の出で立ちはブラックダイヤモンドの真赤なヘルメットに、ミズノのライトグリーンの長袖アンダーウエアの上にモンベルのド派手なオレンジ色のTシャツ、ズボンは地味なカーキ色で、スパッツはキャラバンのライトグリーン、ザックはミレーの赤色です。昨年雨飾山の下山途中にすれ違ったツアーの中年男性から「あーいうのをチンドン屋ファッションて言うんだ」と揶揄されましたが、”チンドン屋ファッション”で大いに結構ではないでしょうか。万が一の時にいち早く発見してもらう意図もあります。
この時期に白布峠から西大巓(にしだいてん)経由で西吾妻山へ向かうルートはトレースも無くほとんど利用されていないようでした。白布峠から西大巓までは距離4.3kmで上りのコースタイムは2時間40分です。前半はほぼフラットに近いハイキングコースのような登山道で、オオカメノキが満開でした。また、途中小さな沢を3か所程渡りますが、ミズバショウの花が満開で癒されました。
しかし途中から雨になり大きな雨粒が落ちてきました。レインウエアを着用して登山道を進みます。西大巓の1.5km程手前になると登山道が一変します。溶岩の巨石が登山道を塞ぐように立ちはだかり行く手を遮ります。昨シーズンの古いロープを頼りに3か所程巨石を越えていきます。
さらに登山道を残雪が覆い、踏み抜けや泥濘など降雨と共に4重苦の様相を呈してきました。
西大巓の手前1km辺りで広大な残雪が出現し登山道が全く分かりません。さらにガスが出てきて視界を遮ります。ここで初めて登山を断念するかの葛藤が始まりました。もう一度最後に消えた登山道まで戻り、軽アイゼンを付けてから枯れ枝を集めてポイントにおいて目印にしながら上りはじめました。類いまれな探知能力のお陰か100m程登ったところで登山道が露出した場所に出ることができました。
四苦八苦の末に西大巓山頂に到着しましたが、雨脚は強くなる一方でした。ここからは西大巓の尾根を巻くようにして西吾妻山へ向かい一旦下ります。しかし一難去ってまた一難です。北斜面に大きな残雪が3か所も出現しました。傾斜が強く軽アイゼンでは歯が立ちません。ポールとアイゼンを併用しながら慎重にトラバースします。3か所目の斜面では最後に5m程滑落してしまいました。
悪戦苦闘の末に上りの登山道に入りましたが、降雨と融雪で登山道は川のような水量です。暫くすると笹薮の登山道になり、その上は木段になりましたが、木段からは渓流のような勢いで雨水が流れてきました。やっとの思いで木道のある若女平コース分岐の木道に到着しました。木道を進み登山道が笹薮に代わりました。暫く進むと突然2坪ほどの空間が現れました。中央には質素な木製の山名標識柱が立っていました。西吾妻山の山頂であると認識するのに暫く時間が必要でした。無事に山頂に到達した達成感と満足感がじわじわと湧いてきました。
最後に白布峠から西大巓経由西吾妻山ルートの良否について
①全コースを自力で踏破する達成感。
②早朝に出発すればロープウエイ利用コースの始発時刻よりも早く山頂に立てる。
③全コースで自然(動植物)を堪能できる。
④登山道が完全に融雪するまでの間は道迷い、滑落等の危険がある。
本日の状況からこのコースの安全な登山は7月上旬以降が打倒だと思いました。
















