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白馬岳(大雪渓・百花繚乱・ガスの山頂)2022

白馬岳( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 猿倉荘前に駐車場がありますが、早い時間に埋まってしまうようです。

この登山記録の行程

05:40
猿倉バス停
05:40
猿倉荘
05:40
05:44
猿倉登山口
06:38
白馬尻小屋
06:39
06:52
キャンプ場
08:57
09:11
岩室跡
11:12
11:15
白馬山荘
11:26
11:38
白馬岳
12:06
12:21
離山(白馬村)
13:22
13:29
岩室跡
15:03
15:04
白馬尻小屋
15:04
15:07
キャンプ場
15:49
猿倉登山口
15:49
猿倉荘

コース

総距離
約13.4km
累積標高差
上り約1,847m
下り約1,856m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

■猿倉荘は、ずっと前から憧れていた場所で、いかにも北アルプスの登山口という空気が濃く漂っている。ここまでバスが入るが、白馬駅出発の最初の便は、5時55分発ということで、5時半過ぎには人の姿もまばらだった。登山者がそれほど多くはないのは、山頂直下の白馬山荘がコロナ対応で宿泊営業を中止しているからだろうか。

■さあ❗️出発。登山道入り口からブナの森に入り、猿倉荘を見下ろすように進んでいくと、やがて林道に突き当たる。しばらくの間、広い林道を歩いていると、前方に北アルプスの端っこが顔を見せた。朝日岳から白馬岳に続く稜線だろうか。
 林道を詰め、登山道に入り、木道を歩いて、さらに岩の多い道を歩いて、例の標示岩に出逢う。「おつかれさん」の大雪渓入り口である。その先には、白馬尻避難小屋の跡があって、ここから渓流沿いに広がる、険しい北アルプスの景色を堪能した。渓流、岩肌、濃い緑、そして雪渓の取り合わせは、いかにも北アルプスだ。

■大雪渓にはベンガラで道筋が付けてあり、見晴らしが効く日には迷うことはないだろう。先行者は十数人。それを目で追いながら、雪渓を登っていく。写真で見ると傾斜は緩やかに見えるが、アイゼンなしでは登ることができないほど傾斜がある。この日は10本爪のチェーンスパイクを装着したが、ほとんど不安なく歩くことができた。スプーンカットの雪は締まっていて、ズルズル滑るようなことはない。

■数キロ歩いて終着点に着く。右手の岩場に乗り上げ、チェーンスパイクを外して登山道に入る。岩が多く、傾斜のある道をジグザグに登っていく。雪解け水が豊富に流れ、岩の間にはいろいろな花が咲いている。目の前には鋭い岩峰がそそり立っている。それを左に見ながら高度を上げていった。

■タカネナデシコ、ハクサンフウロ、ミヤマキンポウゲ、クルマユリなど、百花繚乱の道が続き、ここでウルップソウと初めて対面した。シナノキンバイが点在する辺りで避難小屋が現れ、ここから先は、さらに花の多い花畑となる。白馬岳は、さすがに花の山だけある。ガスが時々飛んで、左手には杓子岳の山肌が現れ、いかにも山岳風景らしい展望が広がった。

■標高は2600mを超え、村営頂上宿舎まで、あと100mほどの標高差になった。一気に登ろうと思っても、なかなか体がついていかない。標高2600m超えは初体験。周いの花々を眺めながら、ゆっくりと進んでいく。道は石畳から、木の階段になった。

■ガスの中から村営頂上宿舎が忽然と現れた。ここは営業中で、宿泊もテント場利用もできるそうだ。宿舎前のベンチに座り、ザックを置いて大休止とした。晴れていれば、対岸にはおそらく剣岳が見えるはずなのだが、今日はまったく展望が期待できない。山頂方面を見ても、数十メートル先の登山ルートさえつかめない。

■村営頂上宿舎から稜線へはほんのわずかで、そこから広くなだらかな稜線を登っていく。道は白馬山荘、そして頂上に続いていて、晴れていれば、まさにビクトリーロードになるはずだ。周囲にはハイマツが見られ、もしかするとライチョウが潜んでいるかもしれないと期待したが、この視界の悪さでは発見できるはずもない。

■そうするうちに白馬山荘に着く。静かだ。宿泊客がいない山荘は、静まり返っていた。山荘前に並ぶたくさんのベンチにも、人影はまったくない。盛夏の登山シーズンに、こんな光景に出会うとは驚きである。右手のレストランと売店は営業していたが、ここにも数人、登山者がいるだけである。中を覗いただけで立ち寄らずに、そのまま山頂を目指した。

■右側が切り立ったような場所に着き、そこから進むとぼんやりと大きな岩の塊のようなものが見えてきた。あれが山頂か、とさらに歩を進めると、これが山頂だった。山頂には丸い大きな方位石と、山頂を示す標示板があった。登山者は私一人。そういえば、村営頂上宿舎から山頂までの間にすれ違った登山者は10人もいなかった。山頂はガスが濃く、風も強いため、長居をせずに下山する。

■登りと下りでは、歩行の速度は大きく違う。山頂から村営頂上宿舎までは、30分もかからない。ここには水場があって、豊富な雪解け水が流れていた。その周辺にはたくさんの花が咲いている。今日は、3リットル近い水分を背負ってきたが、もう少し減量できそうである。

■村営頂上宿舎から花を見ながら岩の多い道を下って、何人もの登山者とすれ違う。その数は数十人以上と、ようやく人気の山らしい混み具合に少し近づいたようである。登ってくる人たちは、おそらく村営頂上宿舎に泊まるのだろう。

■大雪渓を下る。すぐに親子の2人組を抜くと、目の前には誰もいない。人影のまったくない大雪渓を下るというのは、何か不思議な感じである。快調に下って、取り付きに着き、アイゼンを外して大雪渓を見上げた。親子の2人組はゆっくり降りているのだろう。人影は見えない。

■雪渓歩きが終われば、猿倉荘まで小一時間である。道の傾斜は緩やかで、飯豊連峰や朝日連峰のような終盤の激下りがないのが膝に優しく、ゆったりとラストを迎えることができた。振り返れば、白馬連峰山頂付近のガスはだいぶ薄れて、山頂付近の山塊が小さく顔を出しているのに気づいた。

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装備・携行品

登った山

白馬岳

白馬岳

2,932m

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