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以東岳(朝日連峰一番の紅葉)2022

以東岳( 東北)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

曇り(稜線はガス)

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 泡滝ダムには十数台駐車できます。

この登山記録の行程

泡滝ダム(05:38)・・・休憩5分・・・大鳥小屋(08:25)・・・休憩15分・・・以東小屋(11:17)・・・以東岳山頂(11:21)休憩10分・・・オツボ峰(12:16)・・・三角峰・・・休憩25分・・・大鳥小屋(14:08)・・・泡滝ダム(16:03)

コース

総距離
約20.6km
累積標高差
上り約2,099m
下り約2,099m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

■今年登ろうと決めていた山の一つに以東岳がある。 ハクサンイチゲが咲き、山襞に残雪がまだ深いころの以東岳を歩いたことがなく、6月上旬に照準を定めていたのだが、運悪く吊り橋が破損しため、今年の山行は諦めていた。
 ところが、10月上旬に吊り橋が復旧したとの情報を得て、急遽歩くことに決めた。以東岳山頂を踏んだのは2014年が最後ですから、もう8年も前になる。以東岳の姿は、大朝日岳や寒江山、障子ヶ岳から何度も見ているのに、登山口までのアプローチが長いことから、疎遠になっていた。
■泡滝ダムまでの道は、だいぶ良くなっていた。庄内あさひインターを下りて、ずいぶん長く走って朝日屋を左に進む。その先にあるトンネルは、一方通行で狭く、地下水が滴っていた記憶があryが、今は二車線の立派なトンネルになっていた。泡滝ダムまでの林道も、一般的な林道と比較すると、かなり平坦で状態がよく、それなりに快適に走れた。
■今日は、5時半過ぎに出発して渓谷沿いの平坦な山道をしばらく歩き、吊り橋を二つ渡って、つづら折りの急登をしばらく耐え、大鳥池に至る。この道中は水が豊富で、「水筒いらずの山」と呼ばれる所以がよく分かる。渓流の美しさ、ブナとトチなどの大木の見事さも見どころの一つである。
■大鳥池からは、池を4分の1ほど周回して、直登コースを行った。これまではオツボ峰コースを歩いていたが、今日は初めて直登コースを登りに使った。これが結構ハードで、樹林帯を真っ直ぐに登り、休みがない。振り返ると大鳥池が見えるのが、唯一の慰めになるが、この日は途中からガスがかかって見えなくなってしまった。
■この日の天気予報は、どれもA。満を持しての山歩きだったはずが、途中から稜線には厚い雲が立ち込め、山頂に着いた時には何も見えない状態である。おまけに風も出てきて、山頂を踏んだ後は、見晴らしのない稜線を、濡れそぼって延々と歩くということになってしまった。
■やはり、以東岳とは今年は相性が悪かったのか・・と思いながら、ただ足を動かして下り、オツボ峰を過ぎて三角峰付近までくると、少し風向きが変わってきた。ここでザックを下ろし、小休止を取ることにした。
 すると、何ということだろうか。稜線から大鳥池までをすっぽりと覆っていた濃いガスが一気に薄れ、雲がかかった稜線が見えるようになった。険しい以東岳の襞がくっきりとしてきて、その手前にあるたおやかな笹原、そしてそこから谷に続く斜面までが、一気に浮き上がってきた。斜面には、赤、オレンジ、黄色が豊かに点在し、まさに紅葉の見頃を迎えていた。登山道の先にあるピークにも日が射し、神の庭のような景色が360度に渡って広がっている。ここにいる登山者は、私一人。数十分の幸せを味わい、そこから大鳥池に下ると、そこもまた素晴らしい彩りに飾られていた。
■実は、山頂手前から三角峰までの約2時間、今回の山行は年間のベストテンの圏外だと思いながら歩いていた。しかし、神様がいるとすれば、本当に粋な計らいをしてくれたものである。濃いガスに巻かれた陰鬱な景色が、たちまち変わって錦繍に覆われた神の庭が現れた。
 これまで、朝日連峰の秋は10回を超えるほど経験しているが、以東岳の秋がこんなに素晴らしいものだと初めて知った。深い山襞、たおやかな笹原、谷筋の険しさ、三角峰の草原、そして大鳥池に下る登山道。すべてがきらびやかな秋に染まっていた。

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装備・携行品

登った山

以東岳

以東岳

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