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空木岳

空木岳( 中央アルプス)

パーティ: 1人 (Rändër さん )

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行程・コース

天候

晴れていたが、周辺は雲で景色は拝めなかった

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 駒ケ根スキー場駐車場

この登山記録の行程

Start(02:45)・・・池山林道終点(03:50)・・・池山小屋分岐(04:52)・・・大地獄(06:35)・・・分岐点(08:15)・・・空木岳(09:33)・・・分岐点(10:55)・・・大地獄(11:45)・・・池山小屋分岐(12:30)・・・池山林道終点(13:17)・・・Goal(13:53)

コース

総距離
約18.8km
累積標高差
上り約2,355m
下り約2,357m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

3月に由布岳を登ってから全然山に行かなかった。
新しい仕事が始まったやら、出かけるお金もったいないとか、痛風が炸裂したとか色々言い訳があるけれど、
うつ状態が続いたのが一番だと思う。

外に出て活動する気が全く起きなかった。
何度か山を計画するが、出かけられなかった。
でも、山に行きたい。そんな気持ちがぐるぐるしていた二ヶ月だった。

月曜休みで、人気の山に行くチャンスなのだが、体が動かない。
ここで、なんとかして動かないとヤバいと感じ、準備はした。

空木岳か、恵那山。

どちらも名前に惹かれた山だ。
どちらが余計なこと考える暇が無いかと考えて、空木岳に決めた。レポ見るとすげーつらそう。

東京は土砂降りで、出かける気持ちを押し流していくようだ。大丈夫雨雲レーダーは無いと言ってる。てんくらも晴れと言ってる。余計なことを考えずに出発するんだ俺。

深夜の高速を飛ばして、2時過ぎに駒ケ岳スキー場の駐車場に着く。止まってるのは1台のみ。人は乗ってなさそう。シャイなので人目につかなくて好都合だ。

準備を整え…杖を忘れた。かなりの長丁場&累積標高なのだが、足の負担は大丈夫だろうか。

これからの山に向けて、ちと荷物を重めにしたし。まぁ、駄目なら引き返そう。自分の性格が引き返せないのを知ってるのにそんな言い訳をしてスタート。

樹林帯は雨の後かじっとりしていて、蒸し暑い。涼しいと思って着込んだのが仇になり、汗でびっしょりになる。上で冷えたらやだなぁ。

ライトに照らされた道をひたすら上がる。どこの山も前半の樹林帯はつまらないので嫌いだか、真っ暗なので登ることだけに集中できる。いや、熊にも注意だ。

何度か林道を横切る。この林道が生きてたら、1時間半の登りをしなくて済んだのに。

林道終点駐車場で公衆トイレがあり、スッキリしたら、トイレ裏から登る。
この道本線?と思うほど急で、整備されてない。心配品が這い上がると、本線と思しき広くて平らな道にでる。ただこの道は傾斜がゆるいので長く行ったり来たりさせられるので、ショートカットがある。

タカウチバで、池山との分岐。ピークハントしたいが、まずは空木岳だ。裏から行けそうなので、帰りに余力があれば。

夜中の針葉樹林帯は、藪化してないことが多いので、光が遠くまで届くのであまり怖くない。笹薮が一番怖い。視界は無いし、自分の通る音でビビってしまう。そんな時は「おじさんですよー」と叫ぶ。言葉に意味はない。

池山小屋分岐の水場で喉を潤したら、尻無へ遊歩道ルートを取る。100メートルも違うなら楽な方を。標識に平らな道ピクトグラムもあるし。なぜ2ルートあるのだろう。

ここで日の出。シダ一面の緑の絨毯に黄金色の柱が空を目指して生えているようで幻想的。天井の緑と青も混ざって、ヨーロッパの宮殿のようだ。写真の技術があればよいのだがなぁ。

登って平坦地となり、まっすぐな窪地と、その奥に土の壁が続く城型地形。まさかこんな所に城ではないだろう。
不思議な土塁の先に灰色の生き物が見えた。ニホンカモシカだ。冬毛から生え変わりか、長い毛があるので、高齢に見える。近づいてもこちらを気にする気配がない。仙人のようにも見える。仙人は悠々と朝食をとっていた。わたしは、疲れからか持ってきたおにぎりを食べる気にならない。

ここまで腹に入れたのは、1本満足バー、柿の種、アミノバイタルぐらいか。

しばらく仙人を拝ませてもらって、尻無、マセナギへ。空木岳を頂点に変わった名前が多い。

マセナギ(どういう意味か!?少女アニメが何故か浮かぶ。)から空木岳が本気を出してくる。
細い根を右へ左へ、急な登りを行く。ところどころ木曽駒方面が雲の間から見えるが、概ね白い世界。
真上は真っ青なんだけどなぁ。

ただ、辛くて落とす視界にはイワカガミの群落。どこら中に生えている。ここらへんもう少し注目されても良いのでは?

細尾根のハイライト大地獄、小地獄は鎖場や梯子、岩の間を通る。足が疲れてるので緊張が走る。木々やガスでわからないが、落ちたら即死レベルの崖。岩場は鎖があるし取り付きが良いのでなんとか登れる。階段は踏み外したら空飛べる場所でここのほうが怖かった。

ドキドキしながら岩場を登ってると、携帯がけたたましく鳴り、「地震です、すぐに身を守ってください」的なメッセージ。えっ、ここでどう身を守るんだ!?とりあえず岩に張り付いてみたが、ここで地震あれば、岩ごと落ちるでしょ!!

しばらくして携帯を確認したら富山湾とのこと。ここじゃなくてよかったと思う反面、故郷富山県が地震で大丈夫かと心配になる。大事にならなければよいのだが。

細尾根を抜けたらトラバース路。谷がスライダーのようになってて、落ちたらさようなら。なところだらけ。笹子峠周辺の山に似てるな。

迷い尾根のカーブを過ぎたらトラバースからの急な登りを経てヨナザワの頭。また平坦地からの登りで2415m地点。

遠くの山々はほぼ見えないが、自分の周りは晴れてるので暑い!
と思って木陰に入ると寒い。体おかしくなりそうだ。

ここから少し残雪が現れる。ほとんどは傾斜のないところにあるので、踏み跡をたどれば越えられる。空木平分岐点前の大きめのは、傾斜のある所に大きく横たわっているので、踏み抜きが怖い。踏み抜いたあともたくさんあった。そーっとそーっと安全そうなところを探して這い上がる。
帰りは踏み抜きそうだ。靴の中に入った雪が冷たい。だが、それもまたいい。

空木平分岐。空木平はカール地形だし、今のところの雪を見ると、登山道は雪道だろう。そんなしっかりした装備はないのでパス。

駒石ルートはちょこっと登ると、這松の広がる穏やかな山様。やっとここで山頂を拝めた。こういう景色になると元気が出てくる。気持ちって大切なのだな。ぐんぐん登っていける。あっという間に駒石。

駒石はでかい。でかい。でかい。

さあ、駒峰ヒュッテを目指すゼ。
シャイな私は山小屋が苦手だ。山小屋の周りにいる人がすべて玄人のようで、気が引けるし、山小屋の人にはこいつのレベルはどうかな?と監視してるようで怖い。
だから人目につかず過ぎ去りたい。声かけられたらどうするかなぁなどと考えてると、

グワァーグワァーと、聞き覚えのある鳴き声。
雷鳥だ!

あたりを探すと、岩の上に一匹、見張り兵のように立っていた。格好良すぎるぜ。
親離れした若い個体なのかな?冬毛から生え変わりで、腹部が白くてそれがまた気品を感じる。しばらく撮影会させてもらった。彼は慣れてるのか、動かずきりりとした姿を見せてくれた。景色は今一つだが、雷鳥見れたから満足。

駒峰ヒュッテはまだ無人のようで、むしろ入れない。通過。でも、ここ泊まったらいいだろうなぁ。

昨日の雨はここらでは雪だったようでうっすら雪が積もっていた。さすが3000m級。

ヒュッテからは崩れやすいザレた斜面を休み休み登り、なかなかつかないことに悪態つきながら、なんとか山頂に到着!

ついた瞬間、「やったーついたぞ!」と叫ぶ。ヒュッテでの踏み跡の無さから一番乗りとわかってたが、誰もいない山頂を独り占め!

景色は駒ケ岳方面はチラ見せ程度、木曽側は麓がチラ見せ程度、それ以外は雲で見えず。山頂周辺のみがパカッと晴れてる感じ。景色が良ければまた感動できたんだろうけど、それもまた仕方のないこと。

おにぎりタイムしてると一人登ってきた。足取りが軽い、玄人だなぁ。少しお話させてもらったら、同じくらい大変だったそうだ。

おにぎり食べて、アミノバイタル飲んで、水を水筒に補充したら下山だ。
景色が晴れるのを期待して長居したいが、下りも長丁場だ。夕飯には戻らないと嫁にヤラれてしまう。

とは言え、ここまで登ったのにもったいないと後ろ髪惹れるわぁ
駒石までは雷鳥見つけては撮影会しながら、景色が少しでも晴れないかと振り返りゆっくり下山。

見るものが無くなってきた空木平分岐からはひたすら心を無にして下る。
地獄エリアは足カックンしないように。

あとはたったかたーと。
尻無から別ルートをあえて歩く。どんなところかなーと思ったが、楽しいところはなく、100メートル長く歩いただけだった。

池山はせっかくだから登ってみた。上からだからあまり登ることはなかった。山頂は空木岳〜駒ケ岳が見える…ようだ。雲はなかったが、どれがどれか分からなかった。

池山山頂からタカウチバは、想像以上長くて足に堪えた。それ以降の下りはこころを無にしてひたすら下る。
足は痛くない、景色は見ない。ただ思ってしまう、なぜ杖を忘れたのか!!

膝ガクガクしながら登山口到着。
達成感味わうとか無く、着替え、片付け、水分補給だお茶一気飲み!
お茶ってお腹に負担かかるのね、ものすごく気持ち悪くなってしばらくダウン。

長くてキツイ空木岳、早月尾根、黒戸尾根レベルできつかった。
久々のたるんだ気持ちと体には、いい喝が入った
でも恐らくこのルートは登るまい。

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装備・携行品

シャツ ロングパンツ サポートタイツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック スタッフバック 水筒・テルモス ヘッドランプ 予備電池 タオル
帽子 グローブ 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計
カメラ 登山計画書(控え) ナイフ ツエルト 健康保険証 医療品
熊鈴・ベアスプレー 携帯トイレ 非常食 行動食 テーピングテープ チェーンスパイク
GPS機器

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登った山

空木岳

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2,864m

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