行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
上高地バスターミナル(09:05)・・・河童橋(09:14)・・・明神(10:25)[休憩 5分]・・・徳沢(11:14)[休憩 25分]・・・横尾(12:42)[休憩 18分]・・・一ノ俣(13:58)・・・槍沢ロッヂ(14:34)
【2日目】
槍沢ロッヂ(06:03)・・・ババ平(06:35)・・・水俣乗越分岐・・・天狗原分岐(07:53)・・・グリーンバンド(08:34)[休憩 16分]・・・槍ヶ岳殺生ヒュッテ(09:29)・・・槍ヶ岳山荘(10:05)[休憩 15分]・・・槍ヶ岳(10:47)[休憩 5分]・・・槍ヶ岳山荘(11:21)[休憩 37分]・・・中岳(13:21)[休憩 10分]・・・天狗原稜線分岐(14:46)・・・南岳小屋(15:21)
【3日目】
南岳小屋(06:35)・・・天狗原稜線分岐(07:04)・・・天狗原(09:23)[休憩 11分]・・・天狗原分岐(10:02)・・・水俣乗越分岐(10:47)・・・ババ平(11:07)・・・槍沢ロッヂ(11:32)[休憩 10分]・・・一ノ俣(12:14)・・・横尾(13:01)[休憩 34分]・・・徳沢(14:28)・・・明神(15:13)・・・河童橋(16:12)[休憩 10分]・・・上高地バスターミナル(16:30)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
昨年から槍ヶ岳登山に行きたいと思い、計画を暖めていたが、登山シーズン中の予定と天気予報がマッチする機会が無く、一年以上経過してしまった。登山日程中全て好天予報になることを待っていたら、行く機会を逃すと思い、登頂予定の二日目が好天予報であった今回の日程で行くことにした。結果的に天候は三日間共に、朝は快晴、昼に向かって雲が出てきて午後から時々雨がぱらつくという内容で、天候に悩まされることはなかった。
初めての北アルプスは想像通りスケールが大きく、魅了された。上高地も雰囲気があって美しく、最初から最後まで楽しめる素晴らしい所だった。疲労度も大きかったが、これから北アルプスの他の山々も巡っていきたいと思った。
ルートは、上高地から槍沢、槍ヶ岳登頂後、そのまま下山するのはもったいないので、中岳、南岳を周って、天狗原へ下り、上高地へ戻るという設定にした。
初日は、午前2時に起床して、車で沢渡まで移動し、9時過ぎに上高地へ到着。宿泊先の槍沢ロッジまではほぼ平坦な林間の遊歩道の様な道だったので、負担はほとんど無かったが、途中から負荷が少ないが故に、歩いていて眠くなって困った。こんなことは登山をしていて初めてだった。14時半頃早めにロッジへ到着した。ロッジには風呂があってありがたかった。宿泊者は多くは無かったが、割り当てられた部屋は満員だった。三連休前の平日でもやはり槍ヶ岳は人気だ。
翌日は6時過ぎに出発した。快晴で、視界も開け、雄大なカールに圧倒される。体力と相談しながら、東鎌尾根を上る予定であったが、分岐を見逃してしまい、気づいた時には大曲であった。東鎌尾根は諦めて、そのまま進むことにした。こちらのルートも次第に斜度がきつくなり、負荷も高くなっていく。数十メートル間隔で他にも登山者が見える。景色は本当に素晴らしいが、それをゆったり楽しみながら登るという感じではない。黙々と喘ぎながら登る。修行をしているような気持になる。山岳信仰の所以が良く分かる。殺生ヒュッテ横を過ぎる辺りから、急なガレ場を延々と登っていく事になる。ガスが湧いてきて殺伐とした雰囲気が増長される。道々、岩にあと〇〇メートルというペイント表示が出る。その数字が減っていく事だけが楽しみになる。ガスの切れ間から、穂先が見え隠れし始める。暗い雲を背景にしてそびえる穂先は、迫力満点。
やっとのことで槍ヶ岳山荘に到着する。ここでゆっくり休んでから穂先へ登る人も見受けられたが、自分は、この勢いでそのまま登った方が良いと思い、リュックを置いて、そのまま穂先へアタック。相変わらずガスで視界は良くないが、その方が高度感が無くて良かった。幸い前後に登っている人はおらず、下りてくるひともすれ違ったのは二人だけ。険しい事は険しいが、一歩一手ずつ慎重に、丁寧に進めば、難渋する所は特に無かった。混んでいたり、天候が悪いと、苦慮するかもしれない。30分程で無事登頂。穂先だけあって狭い。偶然、頂上には誰も居なかった。ガスで視界はゼロだったが、その方が高度感が抑えられてかえってよかったかもしれない。風は無かったが、ぽつりと雨が降り出したので、早々に下りた。下りも上りと同様で、丁寧に進めば問題なかった。高度感もそれほど感じなかった。
槍ヶ岳山荘に戻り、ベンチで雄大な景色を見ながらゆっくりコーヒーを淹れて頂く。至福の一杯であった。槍沢ロッジで作ってもらった、押し寿司のお弁当もとてもおいしかった。30分程ゆっくりと休憩を取っていると、またぽつりと雨が降り出したので、出発することにした。この日の宿泊地は南岳小屋。大喰岳(おおばみだけ)、中岳、南岳と巡っていく。穏やかな気持ちの良い稜線歩きもあれば、ハシゴや、岩登りもあり、中岳を過ぎて南岳に向かう頃には、かなり体力を消耗していた。最後の天狗原稜線分岐から南岳小屋までが特に長く感じ、実際にペースもかなり落ちていた。まだ着かないのかと何度も思った。予定より30分程遅れて、15時20分頃にやっと南岳小屋に到着。荷物を下ろして、大キレット見物に獅子鼻岩まで行ってみたが、残念ながらガスで見えなかった。
最終日の三日目の朝も快晴であった。出発前に、もう一度獅子鼻岩まで行ってみた。今度はきれいに大キレットが見えた。見るからに険しく、見学だけで十分と思った。南岳小屋から天狗原稜線分岐まで、快晴の中素晴らしい景色を楽しめた。余りに景色が素晴らしく、分岐から下山してしまうのが惜しかったが、ずっと居るわけにはいかないので仕方がない。分岐を天狗原へ向かって進むと、直ぐにクサリ場、ハシゴの連続となる。三日目の足腰にはこたえる。とにかく滑落しない様に、ゆっくり、慎重に進む。そんな険しい道が天狗池まで続く。標準所要時間の倍以上の時間がかかった。天狗池を過ぎると、しばらく岩場を渡り歩く下りが続き、ついに天狗原にでる。ここから天狗原分岐までの道は、梓川の広い河原を横切る気持ちの良い道で、二日目にずっと登山道から眺めていた広大な河原を歩くことが出来る。険しい道を下って来たご褒美という感じだ。河原の中央部でリュックを下ろし、しばし広大な河原の風景を楽しんだ。
天狗原分岐から、二日目に歩いた槍沢の登山道へ戻る。予定時刻を1時間半以上遅れている。予定では、上高地に14時半に着く予定だったので、この時点で、到着予定は16時という事になる。上高地からのシャトルバスの最終は17時半なので、余裕はあるが、これ以上遅れると少々危うい。という事で、ここからはクサリ場もハシゴも無いので、ペースを上げて歩くことにする。槍沢ロッジでは給水のみで、横尾を目指す。横尾到着が想定より早かったので、ここで昼食にカレーを頂く。ご飯が大盛りでとてもおいしかった。コーヒーも飲んで元気をつけて出発。ここからは更にほぼ平坦で広い道になるので、更にスピードを上げて歩く。幸い脚の痛みは無い。歩き方が少しは上手くなったという事か。徳澤、明神と休まず通過。ひたすら河童橋を目指す。河童橋に着いたら、ソフトクリームを食べようとそればかり考えながら、そのための時間を確保できるようにひたすらスピードを上げて歩く。明神から河童橋までの1時間がとても長く感じた。やっと河童橋が見えてきてほっとした。時間は16時を少し過ぎていた。橋を渡って、ベンチに座って、ゆっくりをソフトクリームを頂いた。右手に登って来た山々がきれいに見える。あんなに遠くまで歩いて行って帰ってこれるものかと我ながら感心してしまう。川向こうのホテルに灯りが燈り始め、とても良い雰囲気。人出も多いが、皆ゆったりとして楽しそう。ここでもう一泊できると理想的。名残惜しいが、バスの時間があるので、バスターミナルへ向かう。終バス一つ前の、16時55分発のバスに乗った。幸いバスは空いていた。
30分程で、沢渡大橋駐車場へ到着。駐車場のすぐそばの、小さな日帰り温泉に直行して、二日分の埃と汗をすっかり流した。いつも思うが、登山の後の温泉は誠に贅沢。極楽。さっぱりして、車に戻り、松本へ向かう。至福の三日間であった。
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装備・携行品
| シャツ | アンダーウェア | フリース | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
| 登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
| 予備電池 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
| 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | 登山計画書(控え) | ナイフ |
| ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 非常食 |
| 行動食 | 軽アイゼン | GPS機器 | ライター | ヘルメット |






























