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熊野古道中辺路・大雲取小雲取

中辺路 大雲取・小雲取越( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 2人 (shiro さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

2日間共晴れ

登山口へのアクセス

バス
その他: 大雲取越:JR那智駅からバスで那智大社(那智の滝)まで移動して、那智の滝から大雲取越。帰路は小口⇒神丸は時間調整で徒歩移動、神丸からはバスで新宮駅まで移動し、その後JRで那智駅に戻る。
小雲取越:熊野本宮大社近くの河川敷駐車場まで車で移動、バスで神丸⇒小口と移動して、小和瀬の渡しから出発。

この登山記録の行程

1日目:大雲取越
飛瀧神社(07:17)・・・青岸渡寺(07:36)・・・那智高原(08:10)・・・登立茶屋跡(08:38)・・・舟見茶屋跡(09:19)・・・色川辻(09:46)・・・林道分岐(10:05)・・・地蔵茶屋跡(10:35)休憩32分(11:07)・・・石倉峠(11:24)・・・越前峠(11:54)・・・楠の久保旅籠跡(12:48)・・・円座石(13:13)・・・小口大雲取越登山口(13:35)・・・小口バス停(13:58)・・・小和瀬(14:28)
2日目:小雲取越
小和瀬(08:12)・・・椎の木茶屋跡(08:48)・・・桜茶屋跡(09:27)・・・桜峠(09:44)・・・石堂茶屋跡(10:10)・・・小雲取山(10:27)・・・林道出合(10:35)・・・林道出合(10:43)・・・百間ぐら(10:55)・・・万才道分岐(11:50)・・・下地橋(12:51)・・・請川(13:02)・・・岩田橋(13:41)・・・熊野本宮大社(13:55)・・・熊野本宮大社本殿(14:02)・・・熊野川河川敷駐車場(14:12)

コース

総距離
約31.5km
累積標高差
上り約2,237m
下り約2,389m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

今年2月の中辺路:滝尻⇒本宮、に続き、中辺路の残りのルートを踏破したく、大雲取・小雲取越を計画。ガイドブックとは逆の那智の滝から本宮へと向かうルートに挑戦した。
1日目は、那智駅前からバスに乗り那智の滝前まで移動、7時15分、那智の滝をお参りしてから、青岸渡寺を通り抜け大雲取越に入る。阿弥陀堂を通り抜けると熊野古道の道標:大雲取越 小口14.1㎞と書かれている。道標脇の熊野古道中辺路かけぬけ道の案内と地図を確認し出発。大雲取越の道標は石で出来ておりガイドブックでは29まであるようだ。道標1を7時57分に通過、すぐに那智高原公園に入る。広々とした原っぱを緩やかに登る。道標2を過ぎると見晴らしの良い銀色の塔のモニュメントが目印の場所に到着する。ここは駐車場、トイレ、休憩用の東屋などがある。8時12分に公園を出発し、次のポイント「登立茶屋跡」に向かう。ちょっと下った後はまた緩やかな登り、道標5を過ぎるとすぐに登立茶屋跡を見つける。ここからは石段の登りで古道の雰囲気が一気に広がる。道標7・8と石段交じりの道を登り続け9時20分には船見茶屋跡に到着、近くの展望の良い場所からは太平洋が一望出来る。展望台からわずかに登ると大雲取越の最高所:標高883mの船見峠に到着。ここから色川辻までは下りになる。道標10を過ぎると「亡者の出会い」と呼ばれる場所、死んだ近親者と出会えるという言い伝えがある場所で、石段と樹林に覆われ、ほの暗い道を進む。急な石段を一気に下ると色川辻。この辺りは並走する林道との交差が現れる。ちょっと林道を歩きまた古道に戻るルートで、林道で工事の仕事をしている作業の音が聞こえてくる。色川辻を過ぎてすぐに赤い布を纏った石仏が現れる。ガイドブックにはこの石仏についての説明は無かったようだが、拝みに来る人が多いのか、両脇には花が添えられ小綺麗にまとまっている。道標14手前からは林道(舗装道路)歩き、緩やかな下りが地蔵茶屋まで続く。10時35分に地蔵茶屋の休憩所に到着、ここで休憩を取り、暖かいコーヒーで体を温める。休憩所内は古道関係の案内に混じり、外国からのトレッカーが残していったと思われる日本のコミックも散見され、さらに休憩中にも、数人の海外からのトレッカーが中を覗いてくる。大雲取越で日本人には全く出会わなかったが、外国からのトレッカーにはこのルートも人気があるのだろう。休憩とトイレを済ませ、11時8分に地蔵茶屋を出発。ここから石倉峠までは、素晴らしい杉の密林と石畳の道で、これぞ熊野古道と感じる区間だった。ここを味わいながら登り、11時23分に石倉峠通過。ここにも石仏が置かれ、さらに斎藤茂吉の歌碑が立っている。ガイドブックでここからのルート沿いの目印を眺めてみると、かなりの数の歌碑があるようだ。石倉峠を越えると道標も滝尻⇔本宮でおなじみの木製の中辺路道標に変わり、長塚節や土屋文明の歌碑も出てくる。多くの詩人もこの古道を歩いたのだろう。11時54分に越前峠を越え、これで大雲取越のピークは終り、あとは小口に向かって下るだけ。胴切坂は那智から本宮の場合下りになり太ももには効いてくるが息は苦しくなく一気に標高を下げる。土屋文明の2つ目の歌碑を通り過ぎ、大きめの石仏・楠の久保旅籠跡を過ぎると、残りはわずか。13時19分に円座石を通過、円座石は苔むした巨岩で、案内板によると3つの梵字が刻まれており、本宮・新宮・那智の3社を現しているとの事。わずかに1つの梵字らしきものは判別出来たが、それ以外は??だった。円座石あたりで緩やかだった下りも、小口に向け最後の急坂になり、標高100m足らずまで下がってゆく。道標28を過ぎ石灯籠を両脇に配した石仏を拝み、民家の脇の細い舗装道路面に「KODO←」と書かれている最後の坂を下ると小口の登り口に到着、13時36分。ここから舗装道路を小和瀬渡し場まで進むことになるが、帰りのバスの停留所も確認したかったので、停留所まで足を延ばし、バスの時間を確認する。バスは1時間以上待たなければ来ないようで、停留所でパンとコーヒーの休憩を取ってもまだ持て余すほど、足はまだ余裕があったので、神丸まで歩いて行くことにする。神丸までは約8㎞、1時間40分ほどでたどり着けそう。小口から小雲取越の登り口になる小和瀬渡し場を通り、明日の出発点を確認し、その後は赤木川沿いの道路歩きで、古道歩きの延長戦といった所。気持ち良く所々で紅葉の木々も見え川を前景に写真を撮る。そろそろ歩き疲れた頃、16時前に新宮行きのバス停に到着、ベンチで一休みをしてバスを待つ。小口の南方商店前で休んでいた外国のトレッカーも沢山乗り込み結構バスは混雑している。新宮駅前まで行くつもりだったが、夕方のラッシュアワーに当たってしまい、途中で降車し、最寄りのオークワで弁当を購入し駅までダッシュでやっと那智行の電車に乗ることが出来た。弁当は急ぎで駅構内で食べ、那智駅前の温泉「丹敷の湯」に入り、歩き疲れた体を癒す。
2日目:小雲取越
道の駅「那智」を朝5時に起床、いつものようにお湯を沸かしサーモスに入れ、チーズトーストとバナナ+コーヒーの朝食を取り、熊野本宮に向け車を走らせる。熊野川沿いの河川敷駐車場に車を停め、リュックを担いで本宮大社前のバス停で神丸行のバスを待つ。今日も快晴でちょっと風が冷たい。7時25分発のバスに乗り神丸で小口行のバスに乗り換え、小和瀬で下車。小和瀬渡し場は駐車場やトイレ・休憩用のベンチなどもあり出発前の準備には事欠かない良い場所。8時15分に橋を渡り古道歩き開始。最初の道標30を登り始めてすぐに見つける。道標30から3分ほどで今日最初のお地蔵様「尾切地蔵」が現れる。今日の無事の踏破をお願いする。小雲取越も昨日同様歌碑が随所に現れる。今日最初の歌碑は尾切地蔵のすぐ近く、作者ははっきりしなかった。道標31を過ぎると石段の急な登りになる。小雲取越はスタート地点の標高が低いので、標高差は400mほどあり、桜峠から百間ぐらまで5㎞程の間高い標高のアップダウンが続く地味に疲れるルートになっている。昨日よりも冷たい風でウィンドブレーカーを羽織って登り続ける。9時26分に桜茶屋跡を通過、あと一登りで桜峠だが、ここは東屋もあり休憩には好都合な場所。岩田涼莵の歌碑・道標36を過ぎると桜峠到着。ここから一旦階段の急降下になる。道標38からは石堂茶屋跡まで緩やかな登り、石堂茶屋跡にな石碑・歌碑や押印所も置かれている。道標40辺りには賽の河原地蔵があり、石を乱雑に積み上げた脇に石のお地蔵様が置かれている。その後一旦林道と交差するが、交差した林道沿いに150mほど進むとバイオトイレがある。小和瀬からすでに2時間以上歩いて、冷たい風に吹かれた体には、このトイレはとてもありがたい。トイレで用を足し、交差まで戻り次のポイント「百間ぐら」に向かう。百間ぐらは和歌山県の朝日夕日百選に選ばれているようで、その記念碑が古道上に設置されている。この石碑を見て、あと少しと思っていたが、実際にはここから百間ぐらの絶景ポイントまでは、まだまだのようだった。10時58分にやっと百間ぐらに到着する。ここにも石仏が置かれており、西側の山並みを一望できるちょっとした広場もあり、景色を眺めるのはもってこいの場所。景色を眺めながら早目のランチ休憩を取る。30分の休憩の後、請川に向け下りに入る。道標46には分岐があり、ここから先は伊勢路と合流する。11時56分に松畑茶屋跡を通過、緩やかな下りが続き道標の数字が増えてゆく。道標51をすぎた所で樹林帯の切れ目から熊野川が見えるポイントが現れる。いよいよ請川が近い。このポイントからは一気に下り12時59分に請川の登り口に到着する。道標は54まででおしまい。請川からは国道168号線沿いに歩き本宮大社に向かう。ずっと舗装道路を歩くのかと思っていたら、途中からまた古道(大日山周遊道)に入る。この周遊道が結構曲者で、あまり歩かれていないだけでなく、国道よりもかなり高い標高を登り、本宮近くで下る最後のアップダウン。登りではかなり足には堪える。登り終えたポイントが湯ノ峰温泉への分岐になっている。ここで本宮まであと2.5㎞、下りに入り国道が近づく。700mほどの距離を歩き、いよいよ古道は終り国道歩きに戻る。右手に熊野川を眺めながらのんびりと歩き続け13時45分に大斎原に入り、トレッキングの無事を感謝して参拝、その後大鳥居を通り抜け、本宮も参拝する。14時15分に無事河川敷の駐車場に戻り、登山用具を片づける。今日の温泉は湯泉地温泉 公衆浴場「滝の湯」2日間で50㎞以上歩いた足と腰を労わりゆっくり温泉に浸かる。
これで中辺路は清滝⇒本宮⇔那智大社が完了。あとは赤城越と大日越で核心部分は終り。次は小辺路(果無峠越は完了しているが通しでは未了)と伊勢路、その次は大辺路と大峰奥駆道。まだまだ先は長い。

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登った山

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