行程・コース
天候
1日目:曇時々晴
2日目:晴
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
車は夜叉神峠登山口駐車場(マップコード:167 161 773*43)に駐車。芦安駐車場に停めてバスで行こうかとも思いましたが、芦安駐車場で待機していたタクシーの運転手さんに聞くと、夜叉神も空いているとのこと。ただ、金曜日の7時台だったので、ハイシーズンの土日は厳しいと思います。帰り土曜日の昼過ぎは、夜叉神の駐車場は満車。
この登山記録の行程
【1日目】
夜叉神峠登山口(07:40)・・・夜叉神峠(08:35)[休憩 20分]・・・杖立峠(09:55)[休憩 20分]・・・苺平(11:30)[休憩 5分]・・・南御室小屋(11:55)
【2日目】
南御室小屋(03:30)・・・薬師岳小屋(04:25)[休憩 25分]・・・観音岳(05:15)[休憩 10分]・・・アカヌケ沢ノ頭(06:15)[休憩 50分]・・・高嶺(07:45)[休憩 15分]・・・白鳳峠(09:15)[休憩 25分]・・・白鳳峠入口(11:15)・・・広河原(11:27)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
2025年夏山第一弾は、鳳凰三山。南アルプス天然水でコーヒーを沸かしたい。奇跡的に休みが取れたので6月末の金土で行ってきました。6月27日はちょうど南アルプス登山バスの運行開始初日。天気も2日目は上々で、稜線ハイクを満喫。
【一日目】
芦安駐車場を目指し中央道を西へ。シーズン初めの金曜日で芦安から広河原へのバス・タクシーはまだ少ない。運転手さんに夜叉神駐車場が結構空いていると教えてもらい夜叉神へ。バスでは何回か通っているが、マイカーは初めて。一台ぎりぎりの道幅が多く、対向車が来ないかヒヤヒヤしたものの、無事に夜叉神登山口に到着。
南御室小屋まで登る初日はほぼ樹林帯。そうした中で、絶好の休憩場所&白峰三山の展望スポットは夜叉神峠。初夏の日差しに峠を抜ける爽やかな風が最高に気持ちいい。他の登山客と話しながら気付くと20分ほど過ごしてしまいました。
夜叉神峠を過ぎると、南御室小屋まで標高で800mほど登る。すごくきつい感じではないですが、登りがダラダラと続きます。歩くペースは整えやすく、安定したペースで登ることができました・・・ここまでは。2日目は激キツ登山になることを知る由もなく。
初日の宿営地、南御室小屋は、「みむろ」ではなく「おむろ」。すみません、間違えておりました。開放的なテント場と豊富な南アルプス天然水が素晴らしい。水が冷たい!そして、甘い!! 一気に疲れが吹き飛びます。
12時頃に到着しましたが、先客は3組ほど。テント場は全体的にフラットで場所をそんなに選びません。テント泊は1,000円/張+1,000円/名の計2,000円。早々に設営して、コーヒータイム。天然水でお湯を沸かして奮発して持参したブルーマウンテンに注ぐ。穏やかな樹林帯のテント場で、ぼーっと至福の時間を過ごしました。
南御室小屋では美味しい水(タダ)に加えて、アルコールも品揃えが豊富。酎ハイ、日本酒etc。ビールは黒ラベル。700円/350ml、900円/500mlとくれば、500ml一択しかない。かさばるロング缶の荷揚げに感謝。これまでは保冷バックに冷凍肉とビール2本を担いでましたが、最近は軽量化のためビールは小屋で買える時は買うスタイル。持参したチータラで15時頃からプシュッと始めました。
隣の方と話していると、小屋の方いわく、鳳凰山は日の出後にガスが出やすいとのこと。今回の登山は2日目がハイライト。ガスが出る前には薬師岳~地蔵岳の稜線を歩きたい。何時に出発しましょうかねと話しているうちに、日の出には薬師岳頂上にたどり着くことを考え、3時半出発を決心。というわけで、日没の19時前には就寝。
【二日目】
2時過ぎに起床。満天の星空がすばらしい。結構冷えるのでライトダウン着用。星を眺めながら南アルプス天然水を沸かして目覚めのコーヒー。天気も良く素晴らしい山行になる予感。
テントを撤収しているうちに周りの人は3時頃から続々と出発。私は予定通り3時半発。砂払岳までは樹林帯。静まり帰る山中をヘッドライト一つで黙々と登る。
砂払岳で稜線に出ると、冷たい風で一気に体が冷えます。夜明け直前のグラデーションが最高。富士山が幻想的に浮かび上がります。薬師岳到着はギリギリ日の出に間に合いました。薬師岳の東からご来光。西の白峰三山がモルゲンロートに染まります。
薬師岳から観音岳を経て地蔵岳(アカヌケ沢ノ頭)に至るコースが鳳凰三山のハイライト。左に白峰三山を見つつ、気持ちのいい白砂の稜線歩きです。地蔵岳のオベリスクは下で見るよりも登った時の高低差があります。しかも大岩。ヘルメット持ってくれば良かった。荷物デポして両手フリーで登ってください。
地蔵岳から高嶺、そして白鳳峠に抜ける早川尾根は人が少なくなってコースも若干不明瞭ですが、白峰三山の迫力、甲斐駒・仙丈の眺望、そして遠くに八ヶ岳。こちらも劣らず素晴らしいです。他方、南御室小屋から薬師岳まで約1h、薬師岳から地蔵岳まで約1.5h、テント装備背負って結構疲れている中で、早川尾根はきつかった。特に、高嶺の登り返しと直射日光。1日目は標高1,000m以上登るのに対して2日目はせいぜい500mにもならないので余裕でしょ、と考えていたのですが、2日目が圧倒的に辛い。一気にペース落ちます。
更にやってしまいました、道迷い。今回は結構シリアスで、今から思い返しても、遭難一歩手前だったかもと冷や汗出ます。高嶺を下ったところに広いガレ場があるのですが(写真掲載)、下に降りるという思い込みで、そのままガレ場を直下降。いつまで経ってもピンクテープやペンキが出てこない。地形図とコンパスで方向を確認。もう少し下に降りてみよう。100mほどくだっても、何もサインなし。振り返ってみると、こんな広いガレ場で何もサインがないというのは、登る際にも不明瞭。やはり何かおかしい。人が来るまで待つか? でもさっきから誰ともすれ違っていない。疲れて足にきているので正直登るのは勘弁したかったが、基本に立ち返り最後のピンクテープまで何とか登る。プロトレックで標高は合わせていたので、もう一度、現在地の標高と地形図・方角を合わせる。もしや、右のハイマツの間を歩いていくのが正しい…? そちらの方角に数十mほど歩いてみるとピンクテープ発見。心底ほっとしました。
コースタイムにも出ていますが、結局30分ほど迷ってしまい、足もがたがた。その後、白鳳峠から広河原に至る登山道がまた難路。狭い&急斜面。足を踏み外さないように。手元の時計で標高確認してあとどれくらい下るのかばかり考えながら、何とか広河原に帰還。
リニューアルした広河原山荘で冷たいカルピスソーダを購入。生き返りました。バスは12時に乗車。夜叉神登山口まで約1,300円、小一時間かかります。夜叉神から芦安にマイカーで戻り、金山沢温泉へ(850円)。少しぬるめがまったりできます。新緑がまぶしい露天風呂で、たまった乳酸をしっかりほぐして千葉に帰宅。
迷ったら稜線に戻る、地図で確認、そして最後のお守り・ココヘリ。改めて基本の大切さを体感した今回の山行でした。
フォトギャラリー:46枚
夜叉神峠登山口。標高約1,400m。道路のサイドに約100台の駐車スペース。
奥に広河原方面への規制ゲート。ここまでは一般車乗入れ可能。
所々急斜面はあるものの、1日目はなだらかな樹林帯がダラダラ続く。
初日一番のビュースポット、夜叉神峠。標高約1,790m。残念ながら白峰三山は雲がかかっていたが、右に間ノ岳、左に農鳥岳。
夜叉神峠小屋。今シーズンはまだオープンしていなかった。
杖立峠。東に大崖頭山があるらしいが、途中で出会った南三室小屋のスタッフが、最近登る人が多いが一般登山道はなくガレており危険なので登頂しないでほしいと言っていた。
杖立峠を登ると、少し開けた場所に出るが、過去に山火事があったらしい。
西側が少し開けて白根三山が見える。休憩スポット。
1枚前の写真と同じ場所。このあたりまで少し晴れ間あり。
夜叉神峠のあと、初めて視界が開けて白根三山が見えた。ただ、この後はまた樹林帯に。
苺平2,524m着。この頃には完全にガスの中。登山口から約1,100m登っているが、緩やかな登りがダラダラと続いているので、そこまできつくはない。ここから南御室小屋までは水平移動+若干のくだり。
今日の宿、南御室小屋到着。左側にテント場。
南御室小屋はドコモの電波が入らず。登山道を夜叉神方面に数分戻ったところに、南アルプス市方面が開けた場所があり、そこで携帯チェック。「電波」の看板がかかっています。
相棒のモンベル・ステラリッジ2型。テント場は平で快適。地面は土なので、ペグは普通にささります。
テント場全景。奥に広々としています。
今日の夕食、キムチ鍋。冷凍して保冷バックに入れて担いできた豚バラ肉200gを投入。
分量と調味料の割合に少し失敗して味付け薄め。。。
地上ではまだ明るい17時半過ぎだが、山間の森の中はだいぶ暗いです。今日一日お疲れ様でした。
2日目。砂払岳の手前で稜線に出たところ。南御室小屋から40分ほど。4時過ぎですが、だいぶ明るくなってきた。富士山遠景。
砂払岳との名前のとおり、登山道は砂礫で滑ります。
日の出前の朝焼け。
雲海から富士山の頭がのぞく。
薬師岳山頂からオベリスク(地蔵岳)を望む。
砂払岳と薬師岳の鞍部に建つ薬師岳小屋。水場・テント場無しとのこと。
薬師岳2,780m。目の前の白峰三山が素晴らしい。正面は北岳。
広い薬師岳山頂。白砂が印象的。
薬師岳頂上から日の出直前。
上部がモルゲンロートに染まる白根三山。
薬師岳から南方、南アルプス深部を望む。
鳳凰三山の最高峰、観音岳2,840m頂上。
観音岳頂上から富士山方面。
地蔵岳のオベリスク。巨岩の圧倒的な存在感。
地蔵岳、オベリスク、左に続く稜線の先には高嶺。奥には右から甲斐駒ヶ岳、左に仙丈ヶ岳。表紙に選定した一枚。
地蔵岳の地蔵群。
オベリスクを見上げる。頂上まで登れるのでしょうか…?
高嶺に向かう稜線から白峰三山。
高嶺に向かう稜線から振り返り。左に地蔵岳、右に薬師岳。素晴らしい稜線の登山道でした。
遠くに見えるのは八ヶ岳。下の市街地は韮山か。
左から仙丈ヶ岳、右は甲斐駒ヶ岳。真ん中は…アサヨ峰??
高嶺2,779m。目の前の北岳が存在感。高嶺への登り返しは結構キツいです。
高嶺から先に見える甲斐駒まで続く登山道。
道迷いポイント。登山道は右側に続くのだが、何故かそのままガレ場を降りてしまいました。しばらくして戻ろうと決意したことで、無事に帰宅できましたが、そのまま下に降りていればと思うと…。
白鳳峠からは、こちらは間違いなくガレ場の間を登山道が抜けています。
広河原着。足の爪がボロボロです。
装備・携行品
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登った山
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夜叉神峠から鳳凰三山(薬師岳・観音岳・地蔵岳)を歩き、青木鉱泉へ 前夜泊1泊2日
- 最適日数
- 1泊2日
- コースタイプ
- 縦走
- 歩行時間
- 13時間20分
- 難易度
- ★★★
- コース定数
- 51




