行程・コース
天候
曇
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
トムラウシ――北海道の奥地に眠る名峰であり、静かなる巨人でもある。
20年の節目、リフレッシュ休暇を機に北の大地へと向かった私は、観光の後半にこの一座を組み込んだ。かねてより登頂を目論んでいたが、某動画投稿者の発言により「短縮登山口は軽自動車で行くのは困難」と思い込まされ、当初はトムラウシ温泉からのテント泊を計画していた。しかし情報を集め直すと、道は想像よりはるかに穏やかで、無事に短縮登山口へと辿り着くことができた。
この登山記録の行程
短縮コース登山口(04:22)・・・短縮コース分岐(04:38)・・・カムイ天上(05:13)・・・前トム平(07:38)・・・トムラウシ山(10:02)・・・前トム平(12:09)・・・カムイ天上(14:24)・・・短縮コース分岐(15:03)・・・短縮コース登山口(15:18)・・・Goal(15:25)
高低図
登山記録
フォトギャラリー:106枚
計画を日帰りに変更。コースタイムは10時間超、早朝4時19分の出発である。雪渓、岩場、変化に富んだ地形。見事なシャクナゲ、澄んだ雪解け水、十勝岳や美瑛岳の眺望に心を打たれる。
登るにつれ、残雪が現れ、チェーンスパイクを装着。コマドリ沢分岐の迷いやすいポイントも、注意深くピンクの目印を確認し突破。道中は決して甘くないが、静寂と自然美に包まれながら、着実に高度を稼いでいく。
前トム平から望む360度の大パノラマ、花々の群生、名も知らぬ鳥たち。疲労はあれど、心は充たされていた。そして5時間40分、ついに山頂へと辿り着いた。山頂は一部ガスの中だったが、それでも十分だった。そこに至ったという事実が、何よりの報酬である。
下山時には青く透き通る雪渓の水、散策したキャンプ地の設備の整備状況、熊と見まごう岩など、細部に至るまで山の息遣いを感じ取る。振り返れば、そこには確かに「登らねば見えぬ世界」が広がっていた。
汗を流した東大雪荘、そして最後に訪れた小さな温泉神社――静かに、この山行の締めくくりを迎える。
総じて、トムラウシは厳しくも懐深き山であった。特別な覚悟は必要だが、慎重に準備を整え、山を敬いながら進めば、応えてくれる山だ。その懐に一度でも触れた者は、きっとまた戻りたくなる。そんな力が、この山にはある。
装備・携行品
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登った山
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- 88




