行程・コース
天候
4日間晴れが続く
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
池袋()針生平(10:40)角楢小屋(11:35)川原(12:10)滝沢()幕営(15:30/6:00)毛無沢(8:50)曲滝()綾滝()西沢()大滝()中俣出合(17:00/5:00)稜線(13:00)中岳()金玉水(14:00/5:25)大朝日岳(5:50)平岩山(6:40)北大玉山(7:45)荒川(9:00)針生平(11:25)幕張(25:00)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
前年8月に退却を余儀無くされ、再度荒川谷遡行に挑戦する。が、今回は、前回のメンバーのうち伊藤君と自分の2人しか来れないのが心残りだ。伊藤君は昨年の岩魚の豊漁に刺激されて釣竿を持参し、彼に唆されて他のメンバーも確りと竿を持って来ている。
昨年と同様にして入谷し、岩魚を釣りながら遡行する。ハリスを切られた滝沢出合の釜で再度アタックするが、成果は無く、この少し上流で初日の幕営をする。
毛無沢の上流には大きな滝が現われ、廊下の間に危うく残っている雪渓の上を、「歩くべきか、高巻くか」と真剣に迷う。垂直に切り立った谷の両岸の間に挟まって残った雪塊は堅固そうに見えるが、どれだけの重量に耐えるかは全く予断を許さず、20mもあろうかと言う水面を怖々見下ろしながら間隔を置いて1人ずつそっと通過する。
伊藤君と2人で先行して偵察し、先へ進める事を確認したりしながら慎重に進むと思い掛けず時間を食い、思わぬ大高巻の藪漕ぎで釣竿を傷める者も出る。雪渓が融けたばかりの中俣出合の暖かい台地にテントを張り、緊張の2日目を終える。
沢を覆う長く広い雪渓の上を気侭に歩いていると、雪渓が何の前触れも無く崩壊して前を行く島田君が落ちて見えなくなる。想定外の出来事に吃驚し、慌てて雪渓の上を百mほど駆け上がって恐る恐る近寄ると、彼がブロックに埋もれて青くなっている。怪我は無く、「ピッケルのシュピッツェを軽く刺したら一瞬にして崩壊した」と、何が何だか訳が判らない様子だ。他の人も、幅十数mの雪渓がそんなに薄いとは想像もしなかったので、何とも口がきけず、「用心して行こうぜ」と言う他無い。
源流帯に近付くと潅木が姿を消して柔らかい草の斜面が広がり、稜線を見上げながら「待望の朝日岳山頂を踏めるのは確実だ」と心を膨らませる。支沢に入ってゴーロを詰め、稜線直下の急な雪渓で少々緊張しながら急登を楽しむ。
西朝日岳と中岳の鞍部に出て長閑に稜線を歩き、中岳を越えて金玉水の水場にテントを張り、美味そうにビールを飲むテントを横目に夕食を取る。
大朝日岳の頂上で朝の柔らかい光線を楽しみつつ写真に納まり、山頂に別れを告げて優しい緑に包まれた稜線を南下し、平岩山と北大玉山を越えて角楢小屋へ降りて、車へ帰る。
小国町へ出た後、伊藤君等有志は飯豊山の縦走を欲張る。自分は本峰を擁する飯豊の南半分をまだ歩いていないので「何時か行こう」と機会を窺っていた次第で心惹かれるが、気力が及ばず「次の機会にしよう」と諦めて車で帰途に就く。
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