行程・コース
天候
初日:快晴 (てんくらA)※朝日鉱泉へ前泊
2日目:快晴(てんくらA)
3日目:快晴(てんくらA)
★天気.JPでも快適登山日和。直前になり、土曜日から天候悪化に天気予報は変化した。
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
登米(13:00)…R45登米IC…利府JC…仙台若林JC…東北道…村田JC…東北横断自動車道…山形JC…山形自動車道寒河江スマートIC…
天童寒河江線…143号線…112号線…287号線…朝日鉱泉手前林道駐車スペース(17:30)
★菅生SAで昼食・ガソリン補給
★下山後は朝日町りんご温泉大人300円
食事は道の駅りんごの森の食堂利用
この登山記録の行程
初日:林道駐車スペース(17:25)…朝日鉱泉(17:43)(泊)
2日目:朝日鉱泉(5:30)…★休憩①(6:35)…上倉山(7:50)…クロベの巨木案内(7:57)…クロベの巨木(8:03)…クロベの巨木案内(8:10)…★休憩②(10:05~10:15)…御影森山(10:33)…登山道から離れた水場(11:24~11:43)…大沢峰…平岩山(12:42)★休憩③…★休憩④…大朝日岳(14:33~40)…大朝日岳山頂避難小屋14:55(泊)
★4カ所で(長休憩10~15分)
3日目:大朝日岳山頂避難小屋(4:52)…小朝日岳(6:20)…★休憩①…鳥原山(11:10)…朝日鉱泉(10:17)…林道駐車スペース(10:25)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
秋晴れの安定した天気が続く、と踏む。担当だった宮城の2拠点に退職挨拶後、朝日鉱泉へ。グーグルマップも途中で動作が鈍り、薄暗くなった細道を用心しながら林道通行止めの駐車スペースへ到着。ここからヘッデンを灯して、食事時間10分前に朝日鉱泉到着。13時に登米を出たのに遠い~。闖入者である大量のカメムシ君。塵取りで窓から強制退去で漸く落ち着く。薪ストーブの食堂ではジャズのBGM。ご馳走を食べ、ぬるめの茶色い温泉に浸かる。夕食ではお一人様同士、白河からいらしたおじさんと同席になる。朝食代わりの弁当は、出発前夜各部屋に届けて頂くスタイルらしい。塩釜、登米と早朝から移動した疲労もあって、早々に就寝。
翌朝、4時頃からの生活音で自然と目が覚める。日の出時刻を見越して玄関の外で準備する。本来3泊4日で計画の筈が、諸事で1泊2日の短縮山行。17キロ超65Lザックは大げさか。避難小屋泊だし、歩荷訓練です。食事は私と仲間達の山行では重要な楽しみだ。果物を忍ばせたのもそんな訳。御影森山の稜線でソロの若い男性に驚かれた。時代の流れで大型ザックも少なくなったと店員が呟いてたっけ。
出発して1時間。背後から、かすかに鈴の音が聞こえる。既に私の心拍数は上がり、全身大汗。この尾根は会津の低山のよう。支尾根に出るまでが辛い。軽い荷物なら立休みで済ませるが、今日はヘビー級。スピードを捨て、ゴールまで歩荷力を温存するには、血流を回復させる荷下ろし休憩、水分・糖分・塩分補給をするタイミングが鍵。鈴の音の主が休憩中に追いつく。「アップダウンのロングルートで辛いけど、紅葉と大朝日がずっと見えていいルートです」と教えてくれた。上倉山でやっと山道は緩やか。途中、クロベの巨木を見に行く。物凄く元気な巨木のパワーを頂く。その先から急登が続くが次第に展望が利く。紅葉前線真っ只中の稜線歩きがずっと続く。御影森山へ近づくにつれ、風化した花崗岩の痩せ尾根を恐々歩く。無風に感謝。遂に集中力も切れ、稜線で腰を下ろす。宿から賜ったおにぎりに味噌汁を添えて、みかんが沁みる。御影森の尾根からは朝、大朝日を出立したというソロの男性数名とすれ違う。「ゆうべの避難小屋は大盛況」情報に「土間で寝るか」と覚悟した。紅葉の稜線を楽しむ優雅な時間。大沢峰付近の平坦な地点で水を得る。倒れた標の示す底へ急降下。草の生い茂った中、見つけた踏み跡を半信半疑で下る。ちょろちょろと水の音。炎天下の山行では有難い場所ではあるが、沢遡行後のツメのような急傾斜を登り返す、つらいバイトの振り返り。
御影森山の前後は1400メートル級の無名峰を往来。平岩山は1600メートル峰。下廊下など20キロ超のロングルート経験もあるが、ここは別格。標高560メートルの朝日鉱泉で「山頂まで12キロ」と宿のボードに書かれていたが、累計標高差は間違いなく2,000メートル超えだろう。笑うしかない。平岩山から先、山頂を詰めたと思うと、更に一段上に山頂が見えてくる。
大朝日の頂はアルプスより難しい‥‥。「最後は一気に上がる」と朝、男性が言っていた通り、一旦下ってマッチ棒に見える道標を頼りに山頂まで四段の頂が現れる。2段目を越え、最後の休憩。山頂には人が蠢くのが見える。ジグザグのザレた道だけはストック活用。4段目の山頂は360度の展望。寄り道‣4度の休憩で小屋には15時前到着。朝日鉱泉前泊で鳥原山経由の女性2人組と同着。避難小屋の管理人が私が20人目と告げる。(昨晩は40人)「昨夜は階段の隅で寝た」時より宿泊者は少ない。以東岳からソロで縦走したという女性の隣を譲ってもらって一息つく。《おじさんがいない》小屋番さんは到着してすぐに「中ツル尾根で年配者が8月に遭難して行方不明」と語っていた。周りの人と歓談している中、ずっとモヤモヤ。17時を過ぎ小屋番さんに叱られている声が聞こえた。昨夜のおじさんだ。自分で「遅い」と言っていたが、まさかここまで遅れるとは‥。ここ1年登山をしていない、昔の山道具だと仰っていた。昨日下見したと語っていたが、体力低下は慮外だったか…。声をかけようにも疲労困憊している様子で上のロフトに上がってしまった。《明日は下山できるのだろうか。》今もモヤモヤしたままだ。
日も落ちて夜7時ともなると小屋は暗闇で寝静まる。よく寝たと時計を見ればまだ11時過ぎ。トイレへ行く人々につられ、外の空気を吸う。山形市内の夜景の煌めきと星空が近くに瞬く。本当は狐穴小屋へ延泊し、あわよくば以東岳も‥と練っていた計画だったが、それはまた今度。トラブルに見舞われず歩荷も出来た。日帰りばかりで減らない大型ガス缶、あり合わせで増量した荷物。次回、厳選すればもっと楽に遠くへ行ける。早寝と下山時刻がシビアなので人の動く音で目覚めた。日曜日からは下り坂。周回で良かった。小屋を出発したのは5時前、ちょっとヘッデン点けたが道迷いもなく朝日を浴びる。食料は昨夜の飲食いで血肉となり、軽荷で足取り軽やか。筋肉痛もなく、心は既に下山後の入浴に傾く。小朝日岳のきつい急登を登る途中、大朝日へ向かう男性が道を譲ってくれた。「用事があって日帰りです。山頂行ってきます」とニコニコ笑顔。忙しい中のわずかな時間を割いてでも山へ向かう気持ち、よくわかる。鳥原山に行くと黄金色の湿原に景色が変わり、やがて金山沢の渡渉。展望のない細い尾根道の登り返しがきつい。若干、距離も短く高低差も少ないので鳥原山を登りに使う人が多いらしい。小朝日を過ぎ展望はないので、御影森からの周回は大当たり。(登りで使ったのは2人だけ)だらだらと長い尾根を急降下していくと前日通った吊り橋と250歩先の朝日鉱泉の道に出る。週末、林道終点の駐車スペースは路肩駐車で溢れてる。避難小屋でここへ下山する中では一番最初に下山した模様。楽しくお喋りしたジムニーさん達の車は主を待っている。りんご温泉へ向かう途中、歩いてくる男性。「こんな山道をこれから歩くのか」と驚いていたが、通過して気づく。前日、私を追い越し12時半に小屋へ到着した男性だった。《土地勘がなくてスルーした。》白滝コースで下山すると言っていた。《やっぱり、早いな~》
麓のりんご温泉は人が密集していないのがいい。小屋では人が羨むような密度の濃い時間だった。皆、まだ下山途中だろうか。花の時期は大感動だろうな。枯れた花々はこの山の豊穣を物語っている。また、幾度でも来よう。願わくば、穏やかで優しいおじさんがとにかく朝日鉱泉に辿りつけていますように。体調が思わしくなければ、古寺へ下山し、タクシーで朝日鉱泉へ抜けるなどやりようはある。直接、お話出来ていれば、荷物の一つも下ろしたが、ご本人にはとても辛い体験になってしまっただろう。
自分も今は意気揚々と歩荷出来ても、いずれは難儀に思う山になるかも知れない。行きたい山と行ける山、その線引きがきちんと出来る人でありたい。
フォトギャラリー:52枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | フリース | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 |
レインウェア | 登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス |
ヘッドランプ | 予備電池 | 傘 | タオル | 帽子 | グローブ |
着替え | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | 登山計画書(控え) |
ナイフ | 修理用具 | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー | 携帯トイレ | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ |
トレッキングポール | GPS機器 | 燃料 | カップ | クッカー | カトラリー |
【その他】
ココへリ、酒類(約500ML)、果物 ※薄いアンダータイツに長ズボン、その上にレインウェア下履き、ゲイター(長ズボンを汚さない為と冷予防の為) |
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