2017年09月08日(金)
定年退職した翌日から、一日も欠かさず山へ登り続けて一万日を目指した、東浦奈良男氏。人生の仕上げともいえる老後の27年間を登山に費やし、達成目前の連続9738日で倒れ、2011年12月に死去した。
この東浦氏の驚愕の四半世紀にわたるライフヒストリーを描いたのが、『信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦』(山と溪谷社刊)。今回、著者である吉田智彦氏が撮影した東浦奈良男のドキュメンタリー写真とショートムービーを展示上映する写真展が、長野県茅野市で開催される。
入場は無料。会場は八ヶ岳の山麓にある、山の息吹を感じられる古民家ギャラリーで10月10日までの開催。山の行き帰りに、足を運んでみてはいかがだろう。
■吉田智彦写真展「一万日連続登山に挑んだ男」概要
写真展期間:9月22日(金)〜10月10日(火)
開場時間:11時〜18時
定休日:毎週水曜日・木曜日 定休
入場料:無料
FBページ:https://www.facebook.com/events/167643820476597/
会場:
アノニムギャラリー&カフェ
〒391-0211長野県茅野市湖東4278
JR中央本線茅野駅よりタクシー
JR中央本線茅野駅より路線バス:「茅野駅~横谷峡入口~渋川口~麦草峠線」で「北部中学校入口」下車
TEL / FAX 0266-75-1658
■東浦奈良男
1925年、大阪府出身。第二次世界大戦中、疎開先で空襲に遭って焼き出され、両親の故郷、三重県度会郡小俣町(現伊勢市)へ移住。1960年、乗鞍岳で登山の魅力を知り、地元の山と富士山や日本アルプスなど全国の山を登り歩く。1984年に60歳で定年退職後、翌日から連続登山を開始する。登る山を地元と富士山に絞って、目標を一万日とした。
4500日の時に、オペル冒険大賞’96チャレンジ賞を受賞。2011年6月、体調を崩し、連続登山はストップ。記録は9738日だった(27年間。足かけ28年間)。連続以前の登山も合わせて、富士山へ368回登頂している。その後、容体は回復せず、同年12月に没。享年86歳。
■吉田智彦
1969年、東京都出身。20代半ばに勤めていた会社をやめて、ニュージーランド、カナダ、アラスカなど諸国をまわる。カヤックやトレッキングを通じて自然と人間のあり方を考えるようになり、エッセイ、ノンフィクションや写真、絵を発表しはじめる。スペインのサンティアゴ、チベットのカイラス山、インドなど世界の巡礼路を歩き、全熊野古道、四国八十八カ所霊場を踏破。現在は、日本独自の文化に注目し、埼玉県の農村歌舞伎や琵琶湖の沖島を取材している。著書に『熊野古道巡礼』(東方出版)、月刊絵本「たくさんのふしぎ」2009年8月号『おぼん』(福音館書店)など。Website: tomohikoyoshida.net
■書籍「信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦」
価格:1,500円(税別)
ページ: 232ページ
書籍詳細:http://www.yamakei.co.jp/news/release/20120222.html
*当日、展示会場にて販売あり
●関連イベント
写真展の開催を記念して、八ヶ岳に暮らす写真家、山内悠さんをゲストにお招きし、トークイベントが開催。
日程:2017年10月9日(祝)
時間:16:00〜18:00(予定)
ゲスト:山内悠(写真家)