各地の山小屋を予約できるサイト『Yamatan・やまたん』が始動

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全国各地の山小屋を予約できる予約サイト『Yamatan・やまたん』が4月1日にプレリリースされる。このウェブサイトは各地の山小屋の情報を閲覧できるほか、オンラインで山小屋の宿泊予約・事前決済ができる(一部例外あり)。現在登録されている山小屋は東北、奥多摩、奥秩父、丹沢、富士山、八ヶ岳、日本アルプスなどの21軒。今後、毎月5軒ほどのペースで増やしていくという。

宿泊施設を予約できるウェブサービスは数あれど、山小屋を専門にしたサイトはこれまで存在しなかった。自社サイトから宿泊予約ができる山小屋もあるが、多くはメールやファクス、電話で予約を受け付けている。コロナ禍で山小屋が予約制になり、感染防止の作業に加えて予約受付業務の負担も増大している。

Yamatanを開発・運営する北村佳津江さんは「元々山は好きでした。仕事に押しつぶされそうになったとき、山が自分の心身を癒やしてくれた。現代人には山が必要なんだなと身をもって知りました。そうした登山の環境を作ってくれている山小屋がさまざまな課題に直面していると知って、自分が関わって解決できそうなことはなにかを考えました」と、サイト立ち上げの経緯を語る。

きっかけは、雲ノ平山荘の伊藤二朗さんが発信していたヘリ問題。空輸代の増大などが山小屋の運営を圧迫する現状を知ったことをきっかけに、山を取り巻くいろいろな課題に気づいたのだという。「それまでは山小屋があるのが当たり前でしたが、山小屋があるのも登山道を歩けるのも、当たり前のことではないと知ったんです。予約を代行するサイトを立ち上げることで、山小屋の業務負担を軽減できると思いました」。

Yamatanの予約サービスにより、登山者は電話がつながりにくい、時間帯によっては電話ができないといった不便さが解消される。空室状況を確認できたり、宿泊料のために多額の現金を山に持っていったりする必要もなくなる。食事や弁当なども事前に選択でき、キャンセル、宿泊の変更も期日(山小屋側が設定)まではウェブで手続きができるという。コメント欄を通じて山小屋とのやりとりも行えるので、登山の相談などもできそうだ。

山小屋にとっては電話による予約受付業務が省力化できるほか、宿泊客のデータが事前に得られ、宿泊台帳の記入や紙での保存が不要になる。事前決済なら釣り銭の準備も少なくて済む。

北村さんは5月上旬まで、クラウドファンディングで運営のための資金を募っている。開発人件費の一部、デザイン費、商品仕入れ、販促、支援者へのリターン配送の費用として使用するという。

 

関連リンク

Yamatan・やまたん
https://yamatan.net/

CAMPFIRE
https://camp-fire.jp/projects/645061/comments#main

 

 

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