霧島連山・新燃岳の噴火警戒レベルが2に引き下げ

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5月27日11時、気象庁は霧島連山の新燃岳(しんもえだけ、1421m)の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)に引き下げた。新燃岳では、3月30日に火山活動が活発化していることを受けて噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられていたが、その後火山活動に低下が認められることから今回、噴火警戒レベルが引き下げとなった形だ。

高千穂峰(奥)と新燃岳の広い火口(写真=あおまさ/2024年5月撮影)

高千穂峰(奥)と新燃岳の広い火口(写真=あおまさ/2024年5月撮影)

気象庁では、新燃岳火口からおおむね2kmの範囲で弾道を描いて飛散する大きな噴石が達する可能性があり、またおおむね1kmまでの範囲で火砕流が達する可能性があるとして、引き続き警戒を呼びかけている。

関連リンク

宮崎県 霧島山(新燃岳)の警戒範囲縮小について
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kiki-kikikanri/press/2025/05/20250526115137.html

鹿児島県 霧島山に関する情報
https://www.pref.kagoshima.jp/aj01/bosai/saigai/h29/shinnmoe.html

この記事に登場する山

鹿児島県 宮崎県 / 九州南部 霧島連峰

霧島山・新燃岳 標高 1,421m

 鹿児島・宮崎県境に位置し、霧島連峰縦走路のほぼ中間に位置する。霧島火山群に属する活火山で直径800mの大きな火口のあるホマーデ型火山。山頂は南西部火口壁上にある。  火口底は180m下にあり、直径200mの青緑色の湯だまりのようだ。火口周辺はなだらかなスロープで、ミヤマキリシマも見られ、東や南斜面はススキ野である。穂が出る秋には銀色に輝き、さながら積雪か、水の流れのようだ。  山頂からの展望もよく、霧島火山群はもとより、遠く鹿児島、宮崎県にも及び、火口北斜面のミツバツツジ開花期は、縦走や新湯温泉からの登山者が多い。霧島連峰になくてはならない特徴ある山。登山道は鹿児島県側は湯ノ野、新湯、宮崎県側は小林市夷守台(ひなもりだい)からあり、夷守台以外は苦労なく頂へ達する山である。 <火山情報>  新燃岳は、霧島火山群の中では、高千穂の奇生火山御鉢とともに有史以来活発な噴火の記録を残している。近年では昭和34年(1959)に噴火、北西の季節風に乗って宮崎地方に多量の火山灰を降らせた。平成4年(1992)には、再度活動が活発化し、火口内より多量の水蒸気を噴出させ、ときおり火山灰を噴出した。2002年以降も、火山性微動は断続的に発生している。平成20年(2008年)には小噴火を起こして、山麓の小林市に降灰している。  平成23年(2011年)1月にも噴火し、20011年1月26日現在、噴火警戒レベルは入山規制のレベル3になっている。

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