雌阿寒岳で火山活動が活発化。噴火警戒レベル2に引き上げ

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北海道東部の阿寒摩周国立公園に位置する雌阿寒岳(めあかんだけ)で、気象庁は9月15日(月)15時20分に噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げた。山頂部にあるポンマチネシリ火口から約500mの範囲で大きな噴石などに注意するよう呼びかけている。

気象庁の発表によると、9月11日から火山活動がやや活発になっており、15日の現地観測により、熱活動の活発化が確認された。

雌阿寒岳山頂部(写真=風の流れのように)

雌阿寒岳山頂部(写真=風の流れのように

噴火警戒レベル引き上げに伴い、足寄町(あしょろちょう)側からの雌阿寒温泉コースとオンネトーコースは七合目より上部、釧路市側からの阿寒湖畔コースは六合目より上部が入山規制となっている。各登山口には注意喚起の表示がされているとのこと。

関連リンク

気象庁ホームページ 雌阿寒岳の活動状況
https://www.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/105.html

この記事に登場する山

北海道 / 知床・阿寒

雌阿寒岳 標高 1,499m

 阿寒摩周国立公園の阿寒湖の西側にそびえる活火山で、カルデラの上にできた複雑な成層火山。南岳、東岳、瘤山、剣ヶ峰などに続き、雌阿寒岳の中心をなす中マチネシリが噴火して、山頂に直径1.1kmの外輪山(第1火口)が生じた。火口原には第2火口と溶岩円頂丘があり、その北西部に第3火口が開いている。中マチネシリの南側には北山、西山、ポンマチネシリが寄生火山として成長している。  南側には阿寒富士があり、西麓にはオンネトーやポントーなどの堰止め湖がある。  アイヌ語ではマチネシリ「女山」と呼ばれ、対峙してそびえる雄阿寒岳のピンネシリ「男山」とは夫婦山として、対にして呼ばれる。  登山道は阿寒湖畔温泉街の西外れから樹林帯を通り、硫黄採掘跡のある5合目辺りからはハイマツ帯だ。砂礫を登り頂上まで約3時間。  高山植物で特筆すべきは、明治19年(1886)に宮部金吾が採集し命名したメアカンフスマ、明治30年(1897)に川上滝弥が採集し、牧野富太郎が命名したメアカンキンバイなど。  雌阿寒温泉、オンネトーからもコースがあり、どちらも頂上まで約3時間。阿寒富士を背景に、青沼をたたえる雌阿寒火口の眺めはすばらしい。

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