白馬岳 | 白馬山荘

大雪渓は小雪渓の通過と落石に注意。今だからこそ8本爪アイゼンピッケル必携。視界不良の無理は禁物です。

夏山の準備万端(2014.07.01 白馬山荘 )
夏山の準備万端(2014.07.01 白馬山荘 )
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天気・気温

06/18(水) 朝は小雨、10:30薄日射し、気温5.4℃
富山市の天気予報
明日
24℃
10℃
明後日
26℃
11℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 12:00発表
松本市の天気予報
明日
25℃
7℃
明後日
27℃
8℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

今年は4~5月の降雪が少なかったせいか、全体的に雪は少なめです。
高山植物の生育は例年と比較して少しゆっくりのような気がします。、稜線で ツクモグサ ツクモグサ ウルップソウ ウルップソウ 、オヤマノエンドウなどがまだつぼみです。

6/11 栂池自然園では一日毎にみずばしょう湿原の雪が消え、湿った湿原には5日位で ミズバショウ ミズバショウ の芽が出てきます。
朝の楽しみは芽吹きのダケカンバに朝日の斜光が当たり若葉の黄緑が一段と輝きます。また、朝だから体感できるこの季節は稜線から吹いてくる新しい風がとても爽やかです。

6/17
栂池みずばしょう湿原も七割ほど雪が消え ミズバショウ ミズバショウ のつぼみが出てきました。
来週のみずばしょう祭りには一面に可憐な ミズバショウ ミズバショウ が咲き誇りそうです。残雪と新緑がまぶしい朝の散策しませんか。とても爽やかです!

登山道の状況

●大雪渓の様子(以下6/11の状況ですが6/18もほとんど変わりません) 
・白馬尻では小屋建て作業が本格化してきています。
・猿倉から白馬尻までの林道の雪はほとんど消えています。木道に入ってからは所々雪が残っている箇所がありますが、アイゼンが無くても通行には支障がありません。
白馬尻手前からは夏道が雪に覆われていますので、そこでアイゼンの出番となります。そこから今小屋建て中の白馬尻小屋横を経て大雪渓を進んで行きます。雪渓上は左右両側からの落石が増えてきていますので、絶えず落石に注意しながら登っていって下さい。
・葱っ平手前は落石が左右(杓子側と頂上側・両側)からゴロゴロと音を立てて落ちてきていますので特に注意が必要です!
そしてここから小雪渓にかけては傾斜がきつくなってきます。落石帯を抜けても気を抜かず、今度は滑落しないように慎重に登っていってください。
胸突き八丁の急傾斜の雪の斜面は、その日の気温・天候状況によって雪質が大きく変わります。グサグサでもぐる時があったかと思うとアイスバーンに近い状態の時もありますので、状況に応じて登る(下る)ようにしてください。
葱っ平は以前登った時に比べるとだいぶ夏道が露出してきていました。葱っ平を登り切ると現在の最大の難所「小雪渓」に差し掛かります。さらに傾斜が急になっていますので、その通行には最大限の注意が必要です!
来週には村営頂上宿舎のスタッフと合同でステップ切りを行う予定ですが、いずれにしても一番の滑落注意箇所です。用心して通行してください。
小雪渓を抜けて避難小屋(6/11にはまだ雪の下でしたが、6/18には屋根が出てきましたす)上部の大きな岩にたどり着くと、やっとホッと一息安全地帯となります。後は大きく右に回り込んで頂上宿舎から白馬山荘を目指します。

●栂池方面(6/14現在)
栂池より天狗原、乗鞍岳までの登山道状況の確認に行ってきました。・天狗原までの登山道は雪解けも進んでいますがまだまだ残雪があり登山道が出ていませんのでルート上の目安にピンクのテープを付けてきました。
・ヒュッテ裏の登山道からは、まだ残雪がありますが雪の薄い箇所が沢山ありますので踏み抜きによる怪我には十分注意して歩いて下さ
・天狗原までには2箇所ほど急斜面のトラバースがありますのでアイゼン等が必要です。
・天狗原手前の雪渓では視界が悪いときは右に行かないよう注意して下さい。
・天狗原は残雪も消えて木道、湿原が出ています。
・白馬大池と風吹大池への分岐ですまだ木道が出ておりませんが行き先を間違えない ようにしましょう。ここより白馬大池方面へは薄い残雪の踏み抜きに注意して下さい。
・乗鞍岳の雪渓にはルート誘導用の補助ロープがありますのでロープ横を登ります。30度以上の傾斜ですのでアイゼンが必要です。下部にはすでに岩も出ていますので慎重に登りましょう。
・乗鞍岳山頂部残雪がありません。今日はとても風が強く歩くのが大変でした。
・GWには屋根の峰が出ていただけの大池山荘が雪の中からずいぶん出ていました。しかし、池はまだまだ残雪に覆われています。山荘スタッフは来週から営業準備の為入山予定です。

登山装備

装備の基本は雪山で。
足元の雪と梅雨の雨に対応できる装備が必要です。8本爪以上のアイゼン+ピッケル必携(今だからこそアイゼンピッケルが必要なのです)。防寒装備もしっかりと。

注意点

・梅雨入りし、天候が不安定な時期です。入山は充分な装備と力量を備え、経験者との同行をオススメします。
・大雪渓、栂池どちらのコースでも視界の悪い時には正しいルートを見つけることが困難です。
・早出早着の原則を守り、入山時間はなるべく朝早くとし、ゆとりある行動時間を持ちましょう。もし途中でルート不明瞭となった時、・危険を感じた時には早めに決断し無理せず下山の決断をしましょう。

お知らせ

●2014年度、系列山小屋開設期間
白馬山荘 4月26日(土)~10月18日(土)
五竜山荘 4月26日(土)~5月6日(火)/6月21日(土)~10月18日(土)
白馬大池山荘 6月28日(土)~10月12日(日)
白馬鑓温泉小屋 7月15日(火)~9月30日(火)
白馬尻小屋 7月12日(土)~9月30日(火)
キレット小屋 6月28日(土)~9月30日(火)
栂池ヒュッテ 4月26日(土)~5月5日(月)/5月31日(土)~10月25日(土)

昨年の今頃の様子は?

2023年の営業は4/29から(宿泊要予約)。入山には前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.04.25

大雪渓は融雪早目。踏み抜き、落石に注意。前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.11

大雪渓は踏み抜き、落石に注意。急傾斜あり前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.19

雪に対応できる装備必要。大雪渓上部からは降雪することもあります。視界不良時の入山は慎重に2023.05.24

白馬山荘周辺の過去の様子

  • 山頂のライチョウ 冬毛です
  • 白馬山荘は営業を終了いたしました。今シーズンもたくさんのお客様にご利用いただき誠にありがとうございました。
  • 稜線の様子
  • 三国境方面の登山道
  • 9時の山荘前 降雪続いています。吹き溜まりで40~50㎝、風で雪が飛ばされているような所は、氷がむき出しになっています。
  • 9時の山荘前 降雪続いています。
  • 正午、初雪&猛吹雪です。山の上は季節が冬に近づいております。もういつ雪が降ってもおかしくない時期です
  • 鑓温泉ルート杓子沢に橋が架かりました
  • 鑓温泉ルート 杓子沢付近の雪渓 橋への取り付きはピンクテープで印をしてあります。
  • 白馬岳山頂
  • 夕陽。絶景です
  • 馬山荘付近ではツクモグサが真っ盛り

白馬山荘

電話番号:
0261-72-2002
連絡先住所:
長野県北安曇郡白馬村北城6307-ロ 白馬館

地図で見る
http://hakuba-sanso.co.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

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白馬岳 標高 2,932m

 白馬岳は、槍ヶ岳とともに北アルプスで登山者の人気を二分している山である。南北に連なる後立山連峰の北部にあって、長野・富山両県、実質的には新潟を加えた3県にまたがっている。  後立山連峰概説に記したように、この山の東面・信州側は急峻で、それに比して比較的緩い西面・越中側とで非対称山稜を形造っている。しかし信州側は山が浅く、四カ庄平をひかえて入山の便がよいため登山道も多く、白馬大雪渓を登高するもの(猿倉より所要6時間弱)と、栂池自然園から白馬大池を経るもの(所要5時間40分)がその代表的なものである。  越中側のものは、祖母谷温泉より清水(しようず)尾根をたどるもの(祖母谷温泉より所要10時間)が唯一で、長大である。  白馬三山と呼ばれる、本峰、杓子岳、鑓ヶ岳、そして北西に位置する小蓮華山の東・北面は、バリエーション・ルートを数多く有し、積雪期を対象に登攀されている。  近代登山史上では、明治16年(1883)の北安曇郡長以下9名による登山が最初であるとされている。積雪期では慶大山岳部の大島亮吉らによる1920年3月のスキー登山が初めての試みである。  白馬岳の山名は、三国境の南東面に黒く現れる馬の雪形から由来したといわれる。これをシロウマというのは、かつて農家が、このウマが現れるのを苗代(なわしろ)を作る時期の目標としたからであって、苗代馬→代馬(しろうま)と呼んだためである。白は陸地測量部が地図製作の際に当て字したものらしい。代馬はこのほかにも、小蓮華山と乗鞍岳の鞍部の小蓮華側の山肌にも現れる。白馬岳は昔、山名がなく、山麓の人々は単に西山(西方にそびえる山)と呼んでいたのである。また富山・新潟側では、この一連の諸峰をハスの花弁に見立てて、大蓮華山と総称していたようである。  この山からの眺望はすばらしく、北アルプスのほぼ全域はもとより、南・中央アルプス、八ヶ岳、頸城(くびき)や上信越の山々、そして日本海まで見渡すことができる。頂の展望盤は、新田次郎の小説『強力伝』に登場することで知られる。  日本三大雪渓の1つ、白馬大雪渓は登高距離が2kmもあり、全山にわたる高山植物群落の豊かさ、日本最高所の温泉の1つ白馬鑓温泉、高山湖の白馬大池や栂池自然園などの湿原・池塘群、こうした魅力を散りばめているのも人気を高めている理由である。また、白馬岳西面や杓子岳の最低鞍部付近などに見られる氷河地形、主稜線などで観察できる構造土、舟窪地形など、学術的な興味も深い。山頂部の2つの山荘(収容2500人)をはじめ山域内の宿泊施設も多い。

新潟県 長野県 / 飛騨山脈北部

小蓮華山 標高 2,766m

新潟県と長野県の県境にまたがる山で、大日岳とも呼ばれる山。標高2766mは新潟県最高峰となる。山頂には鉄剣と石仏があり、かつては信仰の対象となっていた。 地震や風雪による崩壊で、2008年の国土地理院の調査で標高が3m低くなり、2769mから2766mと低くなっている。 近年、白馬乗鞍岳から小蓮華山へ続く稜線がNHK スペシャルドラマ「坂の上の雲」のエンディングの映像に使われ、登山者のみならず、多くの人に認知されるようになった。

富山県 / 飛騨山脈北部

旭岳 標高 2,867m

 白馬岳のすぐ西方(富山県宇奈月町)にあって、衛星峰といった存在だが、この山を北方の朝日岳―雪倉岳の稜線から眺めると、鋭い兜のような山容を見せて、一見白馬岳と錯覚するほどだ。白馬岳から越中の祖母谷(ばばだに)温泉に下る道がこの山の南山腹を走っており、付近は高山植物で埋まっている。白馬岳との鞍部には例年大雪田が残り、その北側、柳又谷の源頭には氷河地形が見られる。

ユーザーの登山記録から

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